"地球温暖化" 現象については、とかく "大気中の二酸化炭素(CO2)" に目が向く。確かに、この事実によって "気温上昇など" が引き起こされると見なされている。
ただし、<その二酸化炭素は、大気中だけでなく、炭素の種々の形態で海洋、陸上生物圏にも分布し、また形態を変えながらそれぞれの間を移動>( ※ 参照 )しているという事実も見逃せないようだ。
※ 参照
< 海洋の炭素循環
二酸化炭素は、温室効果ガスの中でも大気中に最も多く存在し、地球温暖化への影響が最も大きいとされています。その二酸化炭素は、大気中だけでなく、炭素の種々の形態で海洋、陸上生物圏にも分布し、また形態を変えながらそれぞれの間を移動します。大気、海洋、陸上生物圏は炭素の貯蔵庫となっており、炭素がこれらの貯蔵庫間を交換・移動することにより形成される循環を「炭素循環」と呼んでいます。
海洋は、大気中に存在する量の約50倍もの炭素を蓄えており、巨大な炭素の貯蔵庫です。......>( 海洋の炭素循環/気象庁 )
こうした事実を踏まえて、下記引用サイト記事:CO2吸収量を全海域で解析 気象庁/NHK NEWS WEB/2013.11.06 - 17:15 を受けとめてみたい。
<二酸化炭素は海に溶け込むことで大気中の濃度上昇が抑えられることが知られている/ 大西洋や太平洋の北部、南極周辺など二酸化炭素が吸収される濃い青色で示した海域が多い一方、赤道付近は逆に二酸化炭素が放出される赤色になっている/ 放出される量よりも吸収される量が多く、最新の解析結果のおととしは全域で吸収した量が年間およそ20億トン> に上るのだという。
もし、こうした "二酸化炭素を吸収する海洋の働き" が無かったならば、現状どころではない超過剰な "地球温暖化" 現象が訪れていると想定されよう。
その意味では、気象庁が気象観測船で海水を採取するなどして、全海洋の二酸化炭素の吸収量などを解析することは重要であるに違いない。
ただ、"二酸化炭素を吸収する海洋の働き" を "地球温暖化" 現象の "安全弁(?)" だと見なすのは、やはり "早とちり" 以外ではなかろう。
冒頭で注目したように、<海洋 = 巨大な炭素の貯蔵庫> ではあるが、<形態を変えながらそれぞれの間を移動> するのであり、現に、"吸収する" と同時に "放出してもいる" のである......。
CO2吸収量を全海域で解析 気象庁/NHK NEWS WEB/2013.11.06 - 17:15
地球温暖化の原因の一つとされる二酸化炭素について、気象庁は、大気中の濃度とともに海が吸収する量を太平洋や大西洋などすべての海域で解析し、温暖化の進行を監視していくことになりました。
【 NEWS 動画より抜粋 】
気象庁によりますと、世界の平均の二酸化炭素の濃度は18世紀後半の産業革命以前と比べておよそ1.4倍と急激に高くなっていて、地球温暖化の原因としてその抑制が課題となっています。一方、二酸化炭素は海に溶け込むことで大気中の濃度上昇が抑えられることが知られていて、気象庁は気象観測船で海水を採取するなどして、太平洋や大西洋の二酸化炭素の吸収量などを解析してきました。
今月からはインド洋も含めてすべての海域で解析し、温暖化の進行を監視していくことになりました。解析結果はホームページで公開され、それによりますと、大西洋や太平洋の北部、南極周辺など二酸化炭素が吸収される濃い青色で示した海域が多い一方、赤道付近は逆に二酸化炭素が放出される赤色になっています。
放出される量よりも吸収される量が多く、最新の解析結果のおととしは全域で吸収した量が年間およそ20億トンと、1990年代半ば以降増加傾向だということです。
すべての海域で吸収量を示すのは初めてのことで、気象庁は研究などに役立ててほしいと話しています。
"海洋の働き" は、下世話に言えば、ことわざにある「いつまでもあると思うな親とカネ」に匹敵するのだと言うべきか...... (2013.11.08)
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