がん検診 "早期発見"の功罪!しかし"早期発見"には実はさまざまな"害"があるのです!

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 確かに "早期発見、早期治療" という掛け声は、あたかも医療の基本、常識を代弁しているかの感がある。

 確かに、同じ "根治" が望めない病気であっても、 "アルツハイマー型認知症" なぞは、脳内への "アミロイドβ" 蓄積の兆候を捉えて薬服用などの早期治療を始めると、症状を遅らせることができるとされている。
 ただし、"がん" の場合は、事情がいささか複雑なようなのである。
 いわゆる "がん検診" は、"早期発見、早期治療" が決まり文句として唱えられ、多くの人々が概ね賛同するかたちで対応されているのかもしれない。
 ところが、"がん" というものは "早期発見された場合" には、"早期治療によって治せる" と限ってはいない点、そこが問題なのだそうである。
 つまり、"がん" は、"小さな腫瘤をより早く発見"="克服可能性大" という分かりやすい図式が成り立つような単純な構造ではなさそうなのである。―― 深入りはしないが、 "転移" という問題が隠れているから ―― 「初期の小さなうちに発見できたのでよかった!」で済ますことができない、ということなのである。
 したがって、"がん検診" については、"早期発見、早期治療" というスローガンの下で、何の不思議もなく実施され、そして参加するという流れが、果たしてそれでいいのかどうか反芻されても良さそうに思えるわけだ
......。


 さて、今回注目する下記引用サイト記事【家庭医が教える病気のはなし】(62) がん検診、早期発見の功罪/msn 産経ニュース/2014.07.29 - 09:03 は、その根拠として挙げられた点にいま少し踏込みがあっても良いかとも思われたが、それはともかく "早期発見" を謳い文句とした "がん検診" には、デメリットもあり! という疑問を呈している

 <検診は、特定の疾患の早期発見により早期治療を提供するためのものです/  検診も健診と同じように、(1)早期発見のための検査のふるい分け基準が明確である(2)診断後に有効な治療法がある― の2つの条件を満たす必要があります。ただし、これは必要条件にすぎず、十分条件ではありません/  読者の多くは、「がんは早期発見が第一」「検診で早く見つければ見つけるほどいい」と思われているかもしれません。医療従事者でそう思っている人も多いようです。しかし、がん検診を専門とする者の立場からすると、これはそんなに単純な問題ではありません。早期発見には実はさまざまな害があるのです/  分かりやすいのはまず、お金です。個人が自己負担で行う任意型のがん検診は別ですが、症状のない人を対象に早期発見のために行う対策型のがん検診は、国や自治体の厳しい財政状況の中、何十億円の費用を使ってようやく1人のがん死亡が予防できるというような状況では、社会全体としては害となってしまいます/  もう一つの問題は、本当はがんではないのに、がんと診断される偽陽性者の問題です。対策型のがん検診はコストを抑える必要があり、より安価で簡便な方法で、かつ見落としを少なくするために、疑わしい人をなるべく広く拾い上げるという戦略を取ります。その結果、本当はがんではないのに、がんの疑いで精密検査を受ける人が多くなるのを避けることができません/  がん検診で「精密検査が必要」と言われた人は、それだけでも不安な気持ちになります。さらに医療保険を使い、自己負担もしたうえで、苦痛を伴う検査を受けなくてはならず、これはがん検診の最も大きな避け難いデメリットといえるでしょう。もちろん、精密検査で問題ないということで得られる安心というのもあるわけですが、安心ばかりが強調され、不安の問題がないがしろにされている面があると思います/  がんの早期発見には多くのコストがかかり、そのうえ、偽陽性の問題を避けられない。まず、このがん検診のデメリットについて押さえたうえで、そのデメリットを上回るメリットがあるかどうかが対策型のがん検診に問われているのです。(武蔵国分寺公園クリニック院長 名郷直樹)> とある。

 【家庭医が教える病気のはなし】(62) がん検診、早期発見の功罪/msn 産経ニュース/2014.07.29 - 09:03

 「健診」について、しばらく取り上げてきましたが、今度は「検診」、中でも「がん検診」について取り上げていきます。検診は、特定の疾患の早期発見により早期治療を提供するためのものです。

 検診も健診と同じように、(1)早期発見のための検査のふるい分け基準が明確である(2)診断後に有効な治療法がある― の2つの条件を満たす必要があります。ただし、これは必要条件にすぎず、十分条件ではありません

 読者の多くは、「がんは早期発見が第一」「検診で早く見つければ見つけるほどいい」と思われているかもしれません。医療従事者でそう思っている人も多いようです。しかし、がん検診を専門とする者の立場からすると、これはそんなに単純な問題ではありません。早期発見には実はさまざまな害があるのです

 分かりやすいのはまず、お金です。個人が自己負担で行う任意型のがん検診は別ですが、症状のない人を対象に早期発見のために行う対策型のがん検診は、国や自治体の厳しい財政状況の中、何十億円の費用を使ってようやく1人のがん死亡が予防できるというような状況では、社会全体としては害となってしまいます

 もう一つの問題は、本当はがんではないのに、がんと診断される偽陽性者の問題です。対策型のがん検診はコストを抑える必要があり、より安価で簡便な方法で、かつ見落としを少なくするために、疑わしい人をなるべく広く拾い上げるという戦略を取ります。その結果、本当はがんではないのに、がんの疑いで精密検査を受ける人が多くなるのを避けることができません

 がん検診で「精密検査が必要」と言われた人は、それだけでも不安な気持ちになります。さらに医療保険を使い、自己負担もしたうえで、苦痛を伴う検査を受けなくてはならず、これはがん検診の最も大きな避け難いデメリットといえるでしょう。もちろん、精密検査で問題ないということで得られる安心というのもあるわけですが、安心ばかりが強調され、不安の問題がないがしろにされている面があると思います

 がんの早期発見には多くのコストがかかり、そのうえ、偽陽性の問題を避けられない。まず、このがん検診のデメリットについて押さえたうえで、そのデメリットを上回るメリットがあるかどうかが対策型のがん検診に問われているのです。(武蔵国分寺公園クリニック院長 名郷直樹)


 "早期発見、早期治療" を謳う "がん検診" の、その暗黙の大前提は、(1)"がんの転移" は、"がん腫瘤" の増大プロセスで生じると見なす想定 ―― しかし、"がん幹細胞" 研究では、"転移" はがん発生時に既に起こっているとの見解あり ――、(2)"がん" は "治せるはず!" とする "楽観的決めつけ(?)" 、ではないかと思える。
 そして、この "両前提" がシニカルに直視される時、"がん検診" には、"副作用的弊害" だけが随伴することになりそうだ
...... (2014.07.30)













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このページは、yasuo hiroseが2014年7月30日 00:01に書いたブログ記事です。

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