昨日、"がんの転移" 発見の難しさについて注目したばかりであった。 今回注目する記事は、"医療ミス" に関するものなのだが、原因のそのひとつに、"がんの転移" 発見をめぐる問題が伏線として潜んでいたかに見える。
今回注目する下記引用サイト記事 : 肺がん3年見逃す、患者死亡 名古屋大病院/中日新聞/2015.12.21 - 20:50 は、 <名古屋大病院(名古屋市昭和区)は21日、検査のために泌尿器科に通院していた患者の肺がんを、主治医や放射線科医が3年にわたって見落とし、治療が遅れて死亡したと発表。石黒直樹病院長は「医療ミス」と認め、遺族に謝罪。賠償する方針も明らかにした。 亡くなったのは県内の40代男性で、直前に別の病院で腎臓がんの手術を受け、将来の他の器官への転移の有無を調べるためだった。> と報じている。
<...... 半年に一度、名大病院でコンピューター断層撮影(CT)検査を受けたが、主治医らは肺の異常に気付かなかった。男性が胸に痛みを感じ、12年5月に別の病院で診察を受け、肺がんが判明した。既に悪化しており、14年3月に死亡した。 過去のCT画像にがんとみられる陰影が写っていたことが分かり、名大病院は男性の死後、検証のための調査委員会を設置。09年5月にはがんの可能性に気づくことができたと結論づけた。当時、手術していれば、5年後の生存率は82%だったという。 男性はCT検査を10回受け、計13人の医師が診断に関わっていた。調査委は見落としの原因を「主治医がCT画像の診断を放射線科に委ね、自らチェックしなかった」と指摘した。また放射線科の医師は腎臓がんの転移にとらわれていたなどとして診断態勢の改善を求めた。 男性は名大病院を信頼し、自らの希望で通院を始めたという。石黒病院長は会見で「重大な医療ミス。患者の期待を裏切り、遺族にご迷惑をかける結果になり、心からおわびする」と頭を下げた。 (中日新聞)> とある。
肺がん3年見逃す、患者死亡 名古屋大病院/中日新聞/2015.12.21 - 20:50
名古屋大病院(名古屋市昭和区)は21日、検査のために泌尿器科に通院していた患者の肺がんを、主治医や放射線科医が3年にわたって見落とし、治療が遅れて死亡したと発表した。石黒直樹病院長は「医療ミス」と認め、遺族に謝罪した。賠償する方針も明らかにした。
亡くなったのは県内の40代男性で、2007年6月から名大病院に通い始めた。直前に別の病院で腎臓がんの手術を受け、将来の他の器官への転移の有無を調べるためだった。
半年に一度、名大病院でコンピューター断層撮影(CT)検査を受けたが、主治医らは肺の異常に気付かなかった。男性が胸に痛みを感じ、12年5月に別の病院で診察を受け、肺がんが判明した。既に悪化しており、14年3月に死亡した。
過去のCT画像にがんとみられる陰影が写っていたことが分かり、名大病院は男性の死後、検証のための調査委員会を設置。09年5月にはがんの可能性に気づくことができたと結論づけた。当時、手術していれば、5年後の生存率は82%だったという。
男性はCT検査を10回受け、計13人の医師が診断に関わっていた。調査委は見落としの原因を「主治医がCT画像の診断を放射線科に委ね、自らチェックしなかった」と指摘した。また放射線科の医師は腎臓がんの転移にとらわれていたなどとして診断態勢の改善を求めた。
男性は名大病院を信頼し、自らの希望で通院を始めたという。石黒病院長は会見で「重大な医療ミス。患者の期待を裏切り、遺族にご迷惑をかける結果になり、心からおわびする」と頭を下げた。
(中日新聞)
いささか "信じられない「医療ミス」" かに思われる。 がんの早期発見の掛け声が高らかと響く傍らで、結果的に、"コンピューター断層撮影(CT)検査" の結果の "CT画像の読影" もできず、また "がん転移" に対する治療対応さえおぼつかなかったという不手際は、がん治療体制の致命的欠陥! なのではなかろうか...... (2015.12.23)
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