"がん組織" は、自らの増殖のために "毛細血管" を作り出す( "血管新生" )と見られている。 が、逆にこの "特性" を逆手に取って、がんへの攻撃を図るという治療法もあると言う。
◆ 参照 当誌過去の "血管新生" 関連記事
(1) "新たな血管の形成"に関わる"特定の酵素"を働かなくして、"がんの転移"抑制!(近畿大)/当誌 2016.01.10
(2) 副作用抑止の"がん分子標的薬"開発につながるか?!"血管新生"関連遺伝子発見(三重大)!/当誌 2014.09.23
今回注目する下記引用サイト記事 : がん細胞周辺の血管の壁に裂け目/NHK NEWS WEB/2016.02.16 - 04:43 は、上記関連記事と同様の論法かと思われるが、 <がん細胞の近くにある血管では、一時的に裂け目が出来て、血管の壁が開いたり閉じたりする特殊な現象が起きていることを東京大学のグループが世界で初めて突き止めました。この裂け目を利用すれば、がん細胞に直接、抗がん剤を届ける新たな治療法の開発につながる可能性がある> と報じている。
<......この研究を行ったのは、東京大学の松本有助教のグループです。 グループでは、マウスに赤色に光る蛍光物質を注射し、がん細胞周辺の血管を詳しく観察しました。 その結果、血管から一時的に蛍光物質が漏れ出すのが確認され、さらに調べたところ、血管の壁に裂け目が出来て開いたり閉じたりする現象が起きていることが分かったということです。 この現象は、がん細胞が、血液中の栄養を吸収し、大きくなるための仕組みと推測されるということですが、グループでは、この裂け目を利用すれば、これまで抗がん剤が届きにくかったがん細胞に直接、抗がん剤を届ける新たな治療法の開発につながる可能性があるとしています。 松本助教は「抗がん剤が血管を通過しにくいため、がん細胞に届きにくかったケースでも、裂け目の開け閉めをコントロールできれば効率的に薬を届けることができる」と話しています。> とある。
がん細胞周辺の血管の壁に裂け目/NHK NEWS WEB/2016.02.16 - 04:43
がん細胞の近くにある血管では、一時的に裂け目が出来て、血管の壁が開いたり閉じたりする特殊な現象が起きていることを東京大学のグループが世界で初めて突き止めました。この裂け目を利用すれば、がん細胞に直接、抗がん剤を届ける新たな治療法の開発につながる可能性があるとしています。
この研究を行ったのは、東京大学の松本有助教のグループです。
グループでは、マウスに赤色に光る蛍光物質を注射し、がん細胞周辺の血管を詳しく観察しました。
その結果、血管から一時的に蛍光物質が漏れ出すのが確認され、さらに調べたところ、血管の壁に裂け目が出来て開いたり閉じたりする現象が起きていることが分かったということです。この現象は、がん細胞が、血液中の栄養を吸収し、大きくなるための仕組みと推測されるということですが、グループでは、この裂け目を利用すれば、これまで抗がん剤が届きにくかったがん細胞に直接、抗がん剤を届ける新たな治療法の開発につながる可能性があるとしています。
松本助教は「抗がん剤が血管を通過しにくいため、がん細胞に届きにくかったケースでも、裂け目の開け閉めをコントロールできれば効率的に薬を届けることができる」と話しています。
"がん組織" 特有の仕組みに殊更に着眼しなければならない理由は、"がん細胞" と "正常細胞" との差異にこそ、"副作用" が少ない "抗がん剤" 創薬の可能性が秘められているからなのだろう...... (2016.02.17)
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