副作用抑止の"がん分子標的薬"開発につながるか?!"血管新生"関連遺伝子発見(三重大)!

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 抗がん剤の新種であるがんの "分子標的薬" は、攻撃の "標的" としてどのような "分子" を選定するかの違いでさまざまな種類がある。

 そのひとつに、がん細胞は増殖を続ける上で自らの栄養補給路として "毛細血管" を作り出す( "血管新生" )のだが、この機能を促進する "遺伝子" があり、もしこの "遺伝子" を阻害するならば、結局、がん細胞の増殖を阻止することになる。

 ただ、抗がん剤としての "分子標的薬" は全身を巡るため、"がん患部" のみならず正常な臓器にも "殺細胞" 的な攻撃を加えてしまう。いわゆる "副作用" であるが、そのダメージは決して小さくない
......。

 ◆ 参照 当誌過去の "分子標的薬" 関連記事
  "新しい"抗がん剤:"分子標的治療薬"に、従来の抗がん剤にはない"皮膚障害の副作用"!/当誌 2014.06.25

 こうした "副作用" を回避するためには、同じ "血管新生" であっても、正常細胞、正常臓器にはに関わらないというような "遺伝子" の特定が必要となる。


 今回注目する下記引用サイト記事三重大 がん標的遺伝子発見 副作用少ない治療に期待/伊勢新聞/2014.09.19 は、まさにこうした要請に応えた "遺伝子の特定!" である、と報道されている。

 <がん細胞が栄養を取り入れるための血管を作り出す「血管新生」を促すヒトの遺伝子を、三重大学大学院医学系研究科の田中利男教授(薬理ゲノミクス)の研究グループが発見し、十八日発表した。ヨーロッパ生化学学会の学術誌「FEBS Letters」のオンライン版に掲載されている。/  同大によると、血管新生の原因となる別の遺伝子が十年ほど前に発見されており、この遺伝子の働きを抑える抗がん剤はすでに使用されている。しかし、この遺伝子は血管を形成する役割があることから、心臓や消化器への副作用が課題となっていた。/  これに対し、田中教授らが新たに発見した遺伝子は、臓器の形成など大きな機能を持つとの報告事例はないため、この遺伝子の働きを抑制する抗がん剤が開発されれば、副作用の軽減も期待される。田中教授は「がん治療の新たな選択肢となりうる」としている。/  田中教授らは、ヒトと遺伝子構造が似た小型の淡水魚「ゼブラフィッシュ」を改良し、より実験に適した特徴を持たせた「ミエコマチ」を開発。これにヒトのがん細胞を移植して遺伝子を解析したところ、「血管新生」に合わせて増加する遺伝子が見つかった。/  この遺伝子に血管新生との因果関係があると考えた田中教授らが、ミエコマチにこの遺伝子を投与したところ、血管新生の起こる確率が上昇した。その一方で、この遺伝子の働きを抑える試薬を投与すると、血管新生の発生確率は減少したという。/  田中教授は同日、三重大で会見し、「この遺伝子を基に抗がん剤が開発されれば、がん治療の大きな選択肢となるはずだ」と研究成果を強調。「がん細胞を移植しやすく、効果も確認しやすいミエコマチを使ったからこそ得られた成果でもある」と述べた。> とある。

 三重大 がん標的遺伝子発見 副作用少ない治療に期待 /伊勢新聞/2014.09.19

【津】 がん細胞が栄養を取り入れるための血管を作り出す「血管新生」を促すヒトの遺伝子を、三重大学大学院医学系研究科の田中利男教授(薬理ゲノミクス)の研究グループが発見し、十八日発表した。ヨーロッパ生化学学会の学術誌「FEBS Letters」のオンライン版に掲載されている。

 同大によると、血管新生の原因となる別の遺伝子が十年ほど前に発見されており、この遺伝子の働きを抑える抗がん剤はすでに使用されている。しかし、この遺伝子は血管を形成する役割があることから、心臓や消化器への副作用が課題となっていた。

 これに対し、田中教授らが新たに発見した遺伝子は、臓器の形成など大きな機能を持つとの報告事例はないため、この遺伝子の働きを抑制する抗がん剤が開発されれば、副作用の軽減も期待される。田中教授は「がん治療の新たな選択肢となりうる」としている。

 田中教授らは、ヒトと遺伝子構造が似た小型の淡水魚「ゼブラフィッシュ」を改良し、より実験に適した特徴を持たせた「ミエコマチ」を開発。これにヒトのがん細胞を移植して遺伝子を解析したところ、「血管新生」に合わせて増加する遺伝子が見つかった。

 この遺伝子に血管新生との因果関係があると考えた田中教授らが、ミエコマチにこの遺伝子を投与したところ、血管新生の起こる確率が上昇した。その一方で、この遺伝子の働きを抑える試薬を投与すると、血管新生の発生確率は減少したという。

 田中教授は同日、三重大で会見し、「この遺伝子を基に抗がん剤が開発されれば、がん治療の大きな選択肢となるはずだ」と研究成果を強調。「がん細胞を移植しやすく、効果も確認しやすいミエコマチを使ったからこそ得られた成果でもある」と述べた。

( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)

 <「この遺伝子を基に抗がん剤が開発されれば、がん治療の大きな選択肢となるはずだ」と研究成果を強調> とある。
 "副作用" が極力抑制された "分子標的薬" が大いに期待されるところであるが、果していかなる展開となるのであろうか
...... (2014.09.23)













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このページは、yasuo hiroseが2014年9月23日 00:01に書いたブログ記事です。

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