つい先日、<24日、東海地方の病院に入院していた6歳未満の女児が臓器移植法に基づき脳死と判定された> という痛ましい出来事があった。
◆ 参照 当誌過去の "インフルエンザ脳症" 関連記事
○ 6歳未満、5例目の臓器提供=インフルエンザ脳症で脳死に/当誌 2016.02.24
今回注目する下記引用サイト記事 : 娘の臓器を提供した両親の手紙全文/yomiDr. ヨミドク/2016.02.26 は、上記関連記事の "女児" の親御さんがしたためた、亡き娘さん宛ての手紙を紹介している。
娘の臓器を提供した両親の手紙全文/yomiDr. ヨミドク/2016.02.26
東海地方の病院でインフルエンザ脳症による脳死と判定され、臓器を提供した6歳未満の女児の両親が亡き娘に宛てて書いた手紙。日本臓器移植ネットワークが25日、公表した。
◇ ◇ ◇Aちゃんが体調を崩してからお父さんとお母さん辛くてね
毎日毎日神様にお願いしました。目に見える物全てに、お山に行ってお願いして、川が見えればお願いして、海に向かっても...いろいろ神社なんかも夜中に行ってお願いしました。最後には落ちている石ころさんたちにもお願いしたんだよ。でもね、どうしてもAちゃんとお父さんを入れ替えることはできないんだって。
もう目を覚ますことはできないんだって。もう長くは一緒にいられないんだって。
お父さんとお母さんは辛くて辛くて、寂しくて寂しくて泣いてばかりいたけれど、そんな時に先生からの説明でAちゃんが今のお父さんやお母さんみたいに涙にくれて生きる希望を失っている人の、臓器提供を受けなければ生きていけない人の希望になれることを知りました。どうだろう?Aちゃんはどう思う?いやかな?
お父さんやお母さんは悩んだ末、Aちゃんの臓器を困っている人に提供することを決めました。もしいやだったらゴメンね。
お父さんもお母さんも臓器を必要としている人がたくさんいて、その人を見守る人たちがどんなにか辛く苦しい思いをしているか知っています。もしその人たちにAちゃんが役に立てるなら、それは素晴らしいことだと思ったんだよ。
一人でも人の命を救う。心を救う。ってすごく難しいことでお父さんもできるかわからない。だけど、とても素晴らしく、尊いことなんだよ。
もしAちゃんが人を救うことができたり、その周りの皆さんの希望になれるとしたら、そんなにも素晴らしいことはないと思ったの。こんなにも誇らしいことはないと思ったの。Aちゃんが生きた証じゃないかって思ったの。今のお父さん、お母さんみたいに苦しんでいる人が一人でも笑顔になってくれればどんなに素晴らしいだろうと思ったの。
そして、その笑顔はお父さんやお母さんの生きる勇気にもなるんだよ。
いつも周りのみんなを笑顔にしてくれたAちゃんだから、きっとまた世界の笑顔を増やしてくれるよね?
命は繋ぐもの。お父さんとお母さんがAちゃんに繋いだようにAちゃんも困っている人に命をつないでくれるかな?
願わくば、お父さんとお母さんがAちゃんにそうしたように、AちゃんもAちゃんが繋いだその命にありったけの愛を天国から注いでくれると嬉しいな。
お父さんよりお母さんを
もう一度
抱きしめて
そして
笑顔を見せて
お母さんより
この親御さんの気持ちが、少しでも早く安らかになっていただきたい、と願うばかりだ...... (2016.02.29)
コメントする