"水俣病" は、熊本県水俣市のチッソ水俣工場から "メチル水銀" が八代海(不知火海)に流出し、汚染された魚介類を食べた住民らが手足のしびれや視野狭窄などを発症した病気である。1956年5月1日に公式確認、68年に公害病と認定された。
◆ 参照 当誌過去の "水俣病" 関連記事
○ <熊本県水俣市の環境省国立水俣病総合研究センター(国水研)は8日、手足のしびれなど水俣病特有の症状軽減に、くも膜下出血の治療薬が効く可能性があると発表した。数年内の臨床試験を目指す方針で、水俣病初の治療薬として実用化も期待できるとしている。/ 水俣病には根本的な治療薬はなく、リハビリ療法や鎮痛剤の投与に限られてきた。そのため、環境省は研究費として、2015年度予算の概算要求に2300万円を計上しており、治療薬の開発を強化する。/ この薬は「ROCK阻害剤」と呼ばれ、特定のタンパク質の働きを低下させる特徴がある。くも膜下出血の治療薬としてすでに実用化されている> ( "水俣病"の症状軽減に効く可能性! "くも膜下出血"の治療薬(既存薬)=ROCK阻害剤!/当誌 2014.09.10 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 水俣病原因物質、防御機構を破壊 水銀中毒の治療薬開発に期待/共同通信/2017.01.25 - 04:51 は、 <水俣病の原因物質であるメチル水銀を摂取すると、小脳などの脳血管に特定のタンパク質が生じ、脳内への有害な物質侵入を防ぐ仕組みが壊れ、血中の物質が漏れ出しているのを、新潟大脳研究所神経内科の下畑享良准教授らのチームがラットを使った研究で突き止め、24日付の米オンライン科学誌プロスワンに発表した> と報じている。
<......水俣病では、体の円滑な動きをつかさどる小脳や視覚に影響する大脳の後頭葉に障害が出て、ふらつきや視野狭窄の症状が現れる原因が分かっておらず、病態解明につながる可能性がある。 下畑准教授は「メチル水銀中毒の初期段階に有効な治療薬の開発が期待できる」としている> とある。
水俣病原因物質、防御機構を破壊 水銀中毒の治療薬開発に期待/共同通信/2017.01.25 - 04:51
水俣病の原因物質であるメチル水銀を摂取すると、小脳などの脳血管に特定のタンパク質が生じ、脳内への有害な物質侵入を防ぐ仕組みが壊れ、血中の物質が漏れ出しているのを、新潟大脳研究所神経内科の下畑享良准教授らのチームがラットを使った研究で突き止め、24日付の米オンライン科学誌プロスワンに発表した。
水俣病では、体の円滑な動きをつかさどる小脳や視覚に影響する大脳の後頭葉に障害が出て、ふらつきや視野狭窄の症状が現れる原因が分かっておらず、病態解明につながる可能性がある。
下畑准教授は「メチル水銀中毒の初期段階に有効な治療薬の開発が期待できる」としている。
"公害病" として多くの被害者を輩出した "水俣病" という悲劇は、もはや取り返しがつかない。 ただ、今後の動向として、<病態解明につながる可能性がある、メチル水銀中毒の初期段階に有効な治療薬の開発が期待できる> という点に関心が集まっている...... (2017.01.26)
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