<がんの治療で手術、放射線、抗がん剤などの薬に次ぐ「第4の治療法」と言われる免疫療法> が、玉石混交の模様で展開し続けている。
今回注目する下記引用サイト記事 : 広がる、がんの免疫療法 大きく分けて2タイプ/朝日新聞/2017.08.06 - 06:00 は、 <がんの治療で手術、放射線、抗がん剤などの薬に次ぐ「第4の治療法」と言われる免疫療法。様々なタイプがあり、保険適用が進む薬がある一方、治療の効果が明らかでないものもあります> と解説している。
<......免疫とは自分(自己)と、異物(非自己)を見分け、異物を攻撃して体を守る仕組みのことです。異物には、体外から侵入する細菌やウイルスといった病原体と、がん細胞のように体内で発生する異常な細胞があります。 免疫には自然免疫と獲得免疫の2種類があります。最初に異物を攻撃するのが自然免疫です。白血球の一種の好中球やマクロファージは異物を食べ、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)は細菌などに感染した細胞やがん細胞を攻撃して被害が広がるのを防ぎます。一方、獲得免疫は樹状細胞から伝えられた異物の目印「抗原」の情報を記憶し、同じ異物を見つけると素早く攻撃を始めます。しかし、がん細胞も抗原を隠したり、免疫を抑える物質を出したりして巧みに増殖していきます。 これに対抗するがんの免疫療法は大きく二つに分かれます。一つはがん細胞への攻撃力を強めるもので、免疫を活性化すると考えられる物質を体内に入れる方法と、体外で活性化させた免疫細胞を体内へ戻すなどの方法があります。 もう一つはがん細胞が免疫にかけているブレーキを解除して攻撃力を取り戻すもので、オプジーボ(一般名ニボルマブ)などの「免疫チェックポイント阻害薬」はこのタイプです。このタイプの薬が使えるがんの種類は広がり、複数の薬が販売されていますが、承認されたがんの患者全てに効くわけではありません。 日本がん免疫学会理事長の河上裕・慶応大教授によると、免疫チェックポイント阻害薬を単独で使った場合、がんが完全に消えるか30%以上小さくなる奏効(そうこう)率は約10~30%。河上さんは「薬が効くかどうかを見分けるバイオマーカーの開発が重要」と話します。 ―― 以下略 ―― (南宏美)> とある。
広がる、がんの免疫療法 大きく分けて2タイプ/朝日新聞/2017.08.06 - 06:00
がんの治療で手術、放射線、抗がん剤などの薬に次ぐ「第4の治療法」と言われる免疫療法。様々なタイプがあり、保険適用が進む薬がある一方、治療の効果が明らかでないものもあります。免疫とは自分(自己)と、異物(非自己)を見分け、異物を攻撃して体を守る仕組みのことです。異物には、体外から侵入する細菌やウイルスといった病原体と、がん細胞のように体内で発生する異常な細胞があります。
免疫には自然免疫と獲得免疫の2種類があります。最初に異物を攻撃するのが自然免疫です。白血球の一種の好中球やマクロファージは異物を食べ、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)は細菌などに感染した細胞やがん細胞を攻撃して被害が広がるのを防ぎます。一方、獲得免疫は樹状細胞から伝えられた異物の目印「抗原」の情報を記憶し、同じ異物を見つけると素早く攻撃を始めます。しかし、がん細胞も抗原を隠したり、免疫を抑える物質を出したりして巧みに増殖していきます。
これに対抗するがんの免疫療法は大きく二つに分かれます。一つはがん細胞への攻撃力を強めるもので、免疫を活性化すると考えられる物質を体内に入れる方法と、体外で活性化させた免疫細胞を体内へ戻すなどの方法があります。
もう一つはがん細胞が免疫にかけているブレーキを解除して攻撃力を取り戻すもので、オプジーボ(一般名ニボルマブ)などの「免疫チェックポイント阻害薬」はこのタイプです。このタイプの薬が使えるがんの種類は広がり、複数の薬が販売されていますが、承認されたがんの患者全てに効くわけではありません。
日本がん免疫学会理事長の河上裕・慶応大教授によると、免疫チェックポイント阻害薬を単独で使った場合、がんが完全に消えるか30%以上小さくなる奏効(そうこう)率は約10~30%。河上さんは「薬が効くかどうかを見分けるバイオマーカーの開発が重要」と話します。
―― 以下略 ―― (南宏美)
多少、誇張になるかもしれないが、<「免疫チェックポイント阻害薬」としてのオプジーボ(一般名ニボルマブ)> の登場が、これまでの "免疫療法" を「第4の治療法」という位置づけへと押し上げた観がある。 そして、今、<このタイプの薬が使えるがんの種類は広がり、複数の薬が販売されていますが、承認されたがんの患者全てに効くわけではありません......薬が効くかどうかを見分けるバイオマーカーの開発が重要> というステージに到達している...... (2017.08.08)
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