言うまでもなく、人間と最も親しい動物は "犬" であろう。昨今では "猫" の人気がうなぎのぼりのようでもあるが、散歩中の小型犬たちと飼い主との睦まじさを見かけるたびに、人間と犬たちとのフレンドリーな関係の深さを痛感させられる。
リードで繋いで二三匹を同時に散歩させているというケースも決して珍しくなくなり、いよいよ "犬" たちからの "癒し" に比重を高めている現代人の心の有り様なんぞが垣間見えたりする......。
ところで、そんな "犬" の "起源" が "オオカミ" であることは広く知られている。ただ、"いつ頃にどこで?" という点については意外と不問に付されている......。
まあ、わざわざそんな疑問を抱く必要性がないからなのかもしれないが、考えてみれば、姿かたちこそは似てはいても、"犬" と "オオカミ" とは、行動様式やその他の点でその差異は決して小さくはなさそうだ。
ちなみに、"オオカミ" に関しては、最近、良い書籍に出合った ( マーク ローランズ (著) 『哲学者とオオカミ ― 愛・死・幸福についてのレッスン』 白水社、2010/04 ) のだが、やはりそこでも "犬" たちとのだいぶ異なる印象が禁じえなかった。
さて、下記引用サイト記事:世界の雑記帳:犬の起源は欧州、狩猟時代にオオカミが家畜化=研究/毎日新聞/2013.11.15 - 12:45 では、"オオカミ" を "起源" とする"犬" について、それが "いつ頃にどこで?" 登場することになったのかに関する研究結果を伝えている。
<犬と人間が親しい関係になったのは、3万2000─1万9000年前の欧州でオオカミが狩猟採集生活をしていた人になついたのが始まり/ 見つかったオオカミや犬の化石のDNAを研究者らが分析したところ、犬の起源が中東や東アジアだとする従来の説を覆す結果が出た/ 欧州がオオカミの家畜化に大きな役割を果たしたのはほぼ確実/ 農耕社会以前に家畜化されていた可能性> と。
これで、「だから何なのか?」という思いが打ち消されたわけでもないのだが、<農耕社会以前に> という箇所が妙に気になっている......。
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