現代のサイエンス・技術と人間の感覚、そして文化 ......

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 今日、再び "アンテナ取り付け専門業者" に来てもらった。
 昨年末に "地デジ" 用アンテナを取り付けてもらい特に問題が生じたわけでもなかった。いわば、ちょっとした "贅沢" な追加依頼を頼もうとしたのである。 "地デジ" 番組の方は実に快適なシャープさであり、お陰ですっかりシャープなデジタル画像に慣れてしまい、 "目が肥える" ほどになってしまった。
 となると、今度は、従来の "アナログ放送" の画質が気になり始め、ちょいとした "ゴースト" 現象が何とかならないものかという "贅沢" 心が芽生えてしまったのである。というのも、ちょっとしたワケがあったのだ。やや込み入った話となるが書いてみる。

 このところ、PCを活用しての、TV放送の録画・編集およびDVDへの焼き込みという趣味の作業に凝っている自分なのである。もう一年ほどになろうかと思う。
 ちょいと前までは、レンタルDVDのバックアップ(?)を行うことに "密かな" 楽しみを覚えたりしていた。本来、こうしたことは違法かつ不可能(コピー・プロテクトのため)なのだが、そこは "蛇の道は蛇" のたとえのとおりに何とかしてしまった。まあこちらの方は、あまり褒められたことではないため最近は慎んでいる。
 その分というか、最近は、TVの貴重な自然番組、動物番組、ドキュメンタリー番組などを録画して自身のためのDVDライブラリー作りに余念がない。そして、ひと頃はとにかくDVD化できればよしとしていたのだが、最近では、より "高画質" に仕上げたいという欲が出てきたようである。多分、 "ハイビジョン映像" や "地デジ" 番組を目にするうちに、もとよりカメラ好きの自分だから画像のシャープさへの感覚はうるさく、何とかTV番組もシャープに録画したいものだと火がついたのかもしれない。またそれを画像の劣化を少なくしてDVD化したいともがくようになったのである。

 もちろん、手っ取り早くそれらの願いを果たすには、最新の機器を入手すればいいことになる。 "デジタル録画" が可能で "大容量DVD" への焼き込みができる機器のことである。しかし、そこまでの機器を入手する気にはなれなかった。というのも、それらの機器が扱う "記憶容量" は、やはりケタハズレに大き過ぎると感じたからである。
 現在の一般的なDVD一枚の容量 4.7 GBでも、PCで編集したりして扱うには "荷が重い" 感触であるのに、その4、5倍の容量ともなると実用的ではなさそうだと感じないわけにはいかなかったからなのである。
 したがって、目指すところは、現行の "記憶容量" 水準の範囲内において、コストパフォーマンスの高い "高画質" 画像がどう確保されるか、ということになるわけなのである。そのために "やってみるべき方法" がどう残されているのか、という試行錯誤が面白いと思えたのであろう。

 今辿り着いているより "高画質" な録画方法はというと、アナログ放送用録画支援ソフトを使い、 "外部入力" というやや煩わしい方法で "地デジ" 番組を録画している。この方法は、決して "地デジ" 番組の高画質がそのまま録画されるわけではないにしても、アナログ放送よりも比較的シャープな画質が得られるようである。しかしその分、一々手動で録画予約をしなければならないほどに煩わしさがある。
 そこで、その扱いが簡便な録画方法を採ろうとすれば、従来のアナログ放送番組の "低画質" に甘んじなければならない。ただ、正月休みだからこそ、面倒な手動予約なんぞもできたわけだが、仕事で忙しくなればそんなこととてできなくなるはずである。
 そんなわけで、アンテナ状況を改善して少しでもアナログ放送の良好な受信を得たいと目論んだのが、冒頭の話だったわけである。
 しかし、デジタル放送で "目が肥える" 前までは、そんなものだろうと納得していたのだから、人間の感覚というものは不思議なものである。一度、 "より良いもの" に接してしまうと、そうでないものが我慢ならなくなってしまうという点のことなのである。

 ところで、今日書きたかったことはというと、ひとつが、時代の進展というものは人間の様々な感覚を "後戻り不可" の押し上げ方をするものかもしれないということ、そしてもうひとつは、こうした感覚の上昇とでも言うべきものが "時代の文化" の底流に座を占めているとするならば、やはり、文化というものは "能書き" を言って頭でわかろうとするものではなくて、五感で感じ取る面が意外と大きいのではないか、という点なのである。
 多分、現代の様々な文化は、時代が提供するこれまた様々なサイエンスや技術の成果とそれに呼応した人間の感覚の変化から少なくない影響を受けつつ成立しているはずである。必ずしも賛美できる影響ばかりでもなさそうだが、現代だからこそ可能となったのだと言うほかないバリューも大いにあるのではなかろうか。
 嫌なことばかりの現代でもありそうだが、現代という時代であるからこそという視点で、現代文化の中から見るべき "ニュー・タイプ" を探し出していくことが必要なのかと感じている。ただし、現代文化の中には "ニュー・タイプ" 気取りでありながら、あまりにも現代がもたらしている成果を台無しにしているものも多いことに意を払い続けたいとは思う...... (2008.01.06)













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