"デジタルフォトフレーム" という製品があったんですねぇ。新製品については目がない自分、しかもフォト関係については興味対象だと自認していた自分であったが、こんなものが発売されていたなんてついぞ知らなかった。
別に大したことではないと言えばそうとも言えるが、自身の、 "新製品情報サーチ力" が低迷していたことに気づかされたようで、うかうかしてはいられないぞと感じた。
というのも、フォト好きな自分は、こうした製品のアイディアについてはチラリと考えたことがあったから、 "ああ、こんなのが欲しかった" と単純に喜べるというよりも、 "先を越された!" という苦々しい思いとなるのである。
ちなみに、もはやこの製品は、フィルム・メーカ、家電メーカ、メモリ・メーカなど数社がそれぞれのスペックで発売している。そのうちの一社の製品( 価格 \16,200 )の広告記事には、次のような説明があった。
<商品の説明
メーカーより
※※※※※のデジタルフォトフレーム、○○○○はスタイリッシュなデザインに7インチの高解像度液晶ディスプレイを搭載しています。
お気に入りの画像をバックグランドミュージック付きで楽しむことができます。また、1GBの内蔵メモリも備えています。
フォトビューイングだけでなく、カレンダーや時計も表示できるのでリビングルームやオフィスなど、様々な場所でのディスプレイに最適です。
商品紹介
7インチの高解像度(480 x 234) フルカラーTFT液晶/コンパクトなリモートコントロール/1GBの内蔵メモリ/SD, SDHC, MMC, MS, CF カードに直接対応、アダプタ経由でminiSD, microSD, MS Duo, MS Pro Duo, M2 に対応/USBメモリとPC接続にはUSB 2.0 対応/横位置と縦位置に対応>
また、ある著名なゲーム・メーカが、この種の製品の廉価版( 価格 \3,675 )をこの3月に発売するとのことだ。<......超小型・軽量なので、持ち運び自由自在。家族の写真・お気に入りの絵画やアーティストの画像を楽しめるほか、プリクラ手帳代わりに友達の写真を保存したり、覚えておきたい情報を写真メモとして持ち歩くなど、楽しみ方が可能です。通常1~2万円以上するデジタルフォトスタンドが、お買い求めやすい価格で購入できるため、プレゼントとしても最適です。>とアピールされている。
かつて、アップル社の "iPod" が登場した際、こいつはイケそうだな、という予感がしたものだったが、案の定、爆発的な人気者になってしまった。こうした、時代環境の潜在的ニーズに呼応する新製品とその周辺事情に敏感となっておくことは、いろいろな意味で重要なことに違いないと考えている。特に、それがニューメディアのジャンルであるならばなおさらのことだろうと思う。できれば、いち早くこうした製品アイディアを形にして布石を打ちたいものだと思う。
この現代という時代環境では、IT関連領域をはじめとして、モノ作りのパワーと水準は、かなりの程度 "アウトソーシング" 可能な状況となっている。問題は、それらをインテグレイトして方向づける "製品アイディア" ではないかと思える。
確かに、 "製品アイディア" だけで事態が自動展開して行くと考えるのは楽観的に過ぎるだろうが、この部分がいまひとつ希薄なのが実情であるとの印象を受ける。その部分とも言うべき中心部が、まるで真空状態のようになったドーナツ形状が現状であるのかもしれない。
つまり、前述した "デジタルフォトフレーム" という製品がどうのこうのということではないのであり、まさに、神経を張り巡らせて時代の "空気を読み" 、ビジネス・チャンスに敏感となって行かなければならないということなのである...... (2008.02.22)
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