昨夜は窓の戸や雨戸がガタガタと音を立てるほどに寒そうな北風が吹いていた。これでは明日も随分と冷え込みそうだと予想したものだったが、案の定、今日は陽射しはあったもののの、気温は上がらず冷たい風が身にしみた。
午後遅く、自宅から電話があり何事かと思ったら、家内がどうも風邪に見舞われたようで発熱や吐き気があると言ってきた。夕飯の支度ができそうもないとの連絡だったのである。まあ、そんなことはいいとして、自身が懸念していたのは、 "インフルエンザ" ではないかという点であった。今日は、ちょうど、市の無料健康診断が近くの病院で行われるからそれに行くのだと、自分が朝出かける際に言っていたが、そこで2、3時間も待たされて、帰宅したら気分が悪くなったのだと言っていた。よくある "院内感染" かとも思えたが、そんなに短時間で症状が出ることはなさそうなので、寒い待合室で長時間待たされたことが引き金になったのかもしれない。
都会の病院は、市民の無料健康診断が行えるところをみると、先ず先ずの経営状況のようだが、これが、地方の病院ともなれば "惨憺たる状態" のようだ。
昨日も、NHKのTV番組、 "クローズアップ現代" で、地方の公営病院が軒並み "財政難" と "医師不足" とのダブルパンチで住民たちを不安に陥れているとの報道があった。
"財政難" の方の原因は、かつて国による音頭とりによって "箱モノの一新" を行ったそのツケが回ってきているという実情があるらしい。
病院経営も、結局は訪れる患者たちの数によって決まってしまうわけで、建物や設備が一新されても、その数がままならなければ "赤字経営" は深刻さを深めるだけのようである。
また、現在のこの国では、全国的に "医師不足" が懸念されているが、言うまでもなくここにも "地域格差" が色濃く現れていて、地方都市は病院経営を揺さぶるほどの影響が出ているようである。
また、現在、病院の再建策として、全国的に "病院再編" という動きがあるようで、地方に点在する病院群を、 "中核都市" の大病院と、まさに地方の小規模な病院とに "再編" すべし、という施策のようなのだ。どうも、合理化を目指す一連の "市町村合併" の動きに沿うもののように受けとめられる。
経営の理屈としてはわからないわけではないが、やや偏狭な地域に住む住民たちにとっては、 "心細いことこの上ない" と言うべきではなかろうか。
高齢化して健康状態に不安を抱く市民が増えるこの時期に、 "年金" 問題では致命的なボロを出して不安を増大させ、地域生活でもいざという場合の病院のあり方で不安を抱かせ、もちろん、地方経済の行く末は誰もが想像するとおりの悲惨さでもある。
つくづく思ってしまうのは、こんな状況を迎えているというのは、この国には尋常な政治というものがなかったからではないのか、ということに尽きる...... (2008.02.13)
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