いっそ、そこまで "バック・トゥー・ザ・フューチャー" としますかね ......

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 例えば、この日誌の素材にしても、 "生の体験" ではない、各種メディアからの "加工情報" に依存することが多いわけだ。いつぞやも書いたとおり、どんなに些細なことであっても、できれば "生の体験" であるとか、自身の身の回りで生じた出来事などを素材にして、自身でなければ書けないことを書きたい。また、そうあるべきなのだろうと思っている。新聞社のサイトのニュース項目をサーチしたところで、何となく "ゴミ箱漁り" をしているかのような印象が拭い切れない。
  "ゴミ箱漁り" というのも強烈な皮肉となるが、少なくとも、退屈嫌いな "脳" からしてみれば、新規性の観点から編集されていると思しきニュースであっても、 "退屈なゴミ" 以外ではなさそうである。
  "脳" がワクワクしたり感動したりして姿勢を正したり、身構えたりさせられる対象というものこそを求めなくてはいけないのだろう。そしていわゆる、 "生の体験" と目されるものには、そうしたチャンスの可能性が満ちているのであろう。
 だから、日誌にしても、そうしたことを素材とするならば、想像するにちょいと手間がかかりそうな気はするが、緊張感や充実感をもって書けるのだろう。そうでありたいものである。

 さらに "ゴミ箱漁り" という表現にこだわってみるならば、ゴミ箱の中にあるものは、素材そのものがゴミでしかないのに加えて、素材への加工処理方法(表現方法や編集など)もまたゴミのように実に魅力に乏しい。こう言って語弊があるならば、 "とおりのよい紋切り型" に徹していると言うことができる。 "紋切り型" の処理とは、とにかく抵抗感なく受け手に受容されることを目指しているわけだから、本来的な "脳" にしてみれば、退屈な表現以外ではなく、嘗めんなよ~! との叫びを引き出すような "ゴミ" パッケージでしかないわけだ。
 振り返ってみると、情報化時代に生きるわれわれは、朝起きてから寝るまで、本来的な "脳" が起動しなくて済んでしまうような "ゴミ" 環境に取り囲まれ、結局、 "ゴミ箱漁り" の一日に終始する生活をさせられているのかもしれない。新聞・雑誌・TV・ネットなどのマス・メディアに接することは、少なからず "ゴミ箱漁り" に動員させられているかのような雰囲気である。

 また、ショッピングなどに出かけたとて、こうした事情はさほど変わらないのではなかろうか。今やわれわれは、モノを買う時でさえ、モノの "生の姿" を吟味することなぞほとんどなく、煌びやかで "紋切り型" の口調、コピー(宣伝文句)で埋め尽くされたパッケージと向き合い、勝手な納得をしてそれをカートに放り込んでいるような気がする。
 ところで、例の "農薬入りギョーザ" 事件の際、TVニュースでは、関連商品の煌びやかな各種冷凍食品のパッケージをゾロリと並べて映し出していたものである。それを眼にした時、他のことを考える前に、とあることを感ぜざるを得なかった。
 つまり、当たり前のことなのだろうが、われわれ消費者は、ギョーザというモノを "生の体験" 的に吟味した上買っているわけなんぞではない、ということ。ほとんど "紋切り型"パッケージという危うい "間接的" な記号群に身を託して、平気で買っているのであろう。
  "食品偽装" という問題がにわかに注目されるようになった昨今であるが、この問題は、結構、根が深くて、文明もしくは情報化時代の "必然的な陥穽(かんせい。落とし穴)" を照らし出しているのかもしれない。
 実体のモノを見定める "生の体験" レベルのチェック方法もなければ、いや、それ以前にそんな "脳" 力もどこかに置き忘れてきたかのような現代人にとっては、この種の問題を一体どのように氷解できるというのであろうか。
 まあ、公的機関その他のチェック機関による厳重なチェックや取締りを強化すること。 "紋切り型" ではあろうが、それしか対策はなさそうなのかもしれない。しかし、そうした体制が甘かったり、無かったりしたわけでもなかろうと想像すると、ウームと唸ることになってしまいそうだ......。

 犬や猫たちは、古風にも未だに、クンクンと嗅覚を働かせて "生の体験" レベルのチェックで難を逃れているようである。いっそ、そこまで "バック・トゥー・ザ・フューチャー" としますかね...... (2008.02.06)













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