時代は益々 "省エネ" を緊急課題としているはずだ。最終的課題としては "地球温暖化現象" をどう喰い止めるのかになろうが、その課題に至るまでにも多重的な "省エネ" というものがありそうである。
今日、ふと目に留まったニュース記事に以下のようなものがあった。
<半導体素子、消費電力を数百―数千分の1に・NTTが開発
NTTは、けた違いに消費電力が小さい半導体素子を開発した。素子に微細なバネが組み込んであり、微小な電圧をかけて振動させて「0」と「1」のデジタル信号を作る仕組み。従来の数百―数千分の1の消費電力で演算が可能になる。基本原理を確認した基礎段階だが、実用化できれば超省エネのコンピューターや携帯電話が実現するという。
同社の物性科学基礎研究所の研究成果で、13日付の英科学誌「ネイチャー・ナノテクノロジー」に論文を発表した。
開発したのは、ガリウムやヒ素などでできた半導体素子。電極にマイクロメートルサイズの板状のバネが2つ付いている。電圧を加えるとバネが振動し、上に曲がった状態を「0」、下に曲がった状態を「1」としてデジタル演算をする仕組み。>(NIKKEI NET 2008/04/14 )
何と言っても<けた違いに消費電力が小さい半導体素子>とか<実用化できれば超省エネのコンピューターや携帯電話が実現するという>という点に注目したいところだ。
コンピュータは益々CPUの "高速化" が進み、またPC本体の "小型化、モバイル化" も急展開している。が、これらの傾向で当然問題視されているのは、 "発熱" であり、また "バッテリーの性能" ということであろう。
だが、もし、<けた違いに消費電力が小さい半導体素子>が実用化されるならば、もちろん "発熱" 問題も解消されるだろうし、また "バッテリーの性能" についても緊迫性が薄れることにもなりそうだ。一挙両得のメリットが発揮されることになろう。
"携帯電話" なぞは、その最大のネックであった "バッテリー充電" の煩わしさが解消に向かい、益々、使い勝手が向上することになりそうであり、さすが、 "NTT" ならではの開発だと言うべきか。
今回の "開発" の目玉となった<電極にマイクロメートルサイズの板状のバネ>というものが、一体どういう構造になっているのかは興味が募るところだ。
唐突であるが、できれば、こうした原理の周辺(裏返し)から、画期的な "太陽光発電" 素子なるものも開発されないであろうか、と期待したい。従来比で換算すれば、数百―数千倍の発電につながるような "太陽光発電" 素子という具合にはならないものであろうか...... (2008.04.14)
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