転出" の模様が見受けられた。いずれも、レンタカーを借りての自前の引越し作業であり、 "栄転" ふうの様子とは見えず、 "店仕舞い" とでもいった雰囲気であった。
一軒の方は、どうもパーマ屋さんのようであり、その隣の店前にトラックが停まり、アルバイトの若い衆たちであろうか荷造りを進めている
そのお店は、あの "ねじりん棒" 看板のある散髪屋さんの隣にあり、今日火曜日は、確か散髪屋さんが休業日のため、シャッターの降りた隣の店の前が気兼ねなく使えるということなのだろうか。
その両店舗は、事務所から良く見える位置にあるが、思い返せば店を訪れる客をついぞ見かけたことがなかったような気がする。人通りとてまばらなのだから、しょうがないといえばしょうがないのか。改めてその店舗に目をやると、色が褪せて文字も判別しにくくなった看板がひっそりと見える......。
もう一軒の転出はというと、まだ開業して一年が経つかどうかという会社である。何をする会社なのか定かではなかったが、社名からすると人材派遣会社であったのかもしれない。比較的若い世代の経営者たちが、事務所前にやたらに "ゴツイ" クルマで乗り付けていたようであった。
言っては何だが、どこか "確かさを欠く" ようなイージースタイルの空気が漂っていたかに感じていた。意外と、廃業したのではなく、もっと羽振りの良い事務所に移動したのかもしれないが、その可能性は薄いと見た。
以前からここにも書いているが、それにしても、当事務所が面するこの道路沿いは、ビジネス関係では何とも冴えない空気が満ちているかのようだ。われわれが、この事務所を構えてからも何と多くの "戦死者" が続出したことであろうか。
つい先ごろも、ややしぶとくがんばっていたかもしれないレンタルビデオショップが閉鎖した。また、フランス料理だかのレストラン店舗が、これは二年未満の "薄命" で座を明け渡した。
これで、そうした店舗なり事務所なりが空いたままにならないところが、まだこの道路沿いのましなところなのかもしれない。一見華やかなフラワーショップが登場してみたり、フランス料理が駄目なら "新鮮なまぐろ" ならどうだ、というようなよくはわからない挑戦をする店舗が現れたりして、全体としては "新陳代謝" ということになっているようである。
それにしても、どんな商売、ビジネスをやるにしても、とても "追い風" などは期待できず、 "向い風" をどう往なして持続するのか、難しい時代だと言わざるを得ない...... (2008.05.06)
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