"ドバイ" と言えば、今や世界でも有数の "沸騰都市" であり、NHKスペシャルで報じられた "金持ち" 都市の姿には驚きを禁じえない人が多かったはずだ。
そんな "ドバイ" に、何と "鳥取県のスイカ" がデビューしたというニュースは、ちょいと溜飲を下げる思いがしたものだった。
<ドバイで絶賛「鳥取スイカ」 RAK王族にも献上
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで販売された鳥取スイカが七日、同じUAE加盟国のラス・アル・ハイマ(RAK)の王族に贈られた。ドバイで絶賛され、アブダビ王室にも献上された鳥取スイカにまた名誉な肩書きが加わり、関係者を喜ばせている。
鳥取スイカは、坂根国之JA鳥取中央組合長......ら調査団によるドバイで展開した販売キャンペーンが反響を呼んでいる。一玉三万円を超す破格値で売れたのも話題となり、ドバイで認められたスイカとしてブランドイメージが大きくアップした。 調査団では、さらに中東でのPRを広げようと、ドバイ総領事館を通じて鳥取スイカの売り込みを図ったところ、RAK皇太子と兄弟のシェイク・ファイサル・ビン・サルク・アル・カシミ財務長官に献上できた。シェイク長官は、スイカ農家の栽培方法や選果の説明に興味を示し、特に砂地栽培に関心を寄せていた。日本一のスイカを渡されて「シェイク一族が集まってスイカパーティーを開きたい」とご満悦だった。
調査団に参加した県市場開拓室......主幹は「中東で鳥取スイカの高い品質が認められた。日本を代表する最高級のスイカとして評価してもらったことは、鳥取県の特産品全体の評価にもつながる」と話している。>( 日本海新聞 ローカルニュース 2008/07/12 http://www.nnn.co.jp/news/080712/20080712001.html )
グローバリズム経済の煽りで、いずこの地方都市経済も苦境に立たされていることは先刻承知である。そんな中で、地域の "特産品" が全国的に日の目を見て、 "ネット通販" などで注目された、というような "シンデレラ" 的ラッキーを時々見聞したりする。
そんな事実に接すると、他人事ではあっても、なぜか心躍るものがある。地を這うような地味な一次産業の成果が、ハイエンドなITネット・インフラに支えられ、 "日の目を見る" というケースは、日本人の判官びいきの心情をくすぐって余りあるということなのかもしれない。
レア・ケースには違いないとは思えるが、こんな組み合わせでの "サクセス・ストーリー" でもなければ、夢も希望もあったものではないということなのだ。
"鳥取スイカ" と "原油" とを取り替えてもらえるほど、現実はメルヘンチックではなかろうが、砂漠でのスイカ砂地栽培を指導することで、 "金持ち都市" と親戚付き合いをさせてもらえたりするのも悪くはないかも...... (2008.07.14)
コメントする