薄ら寒くなると "風物" に思いが馳せる ......

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  "暑さ寒さも彼岸まで" とは良く言ったものだとつくづく思った。それほどに、今日は涼しくて秋らしい一日となった。こうした陽気が続くと、秋の感触を代表する、あのキンモクセイの香りもほどなく漂ってくるものと思われる。
 時代環境の変化がおびただしく、頭ではわかっていても、感性は "古き良き時代" の落ち着きを必死で求めていることを自覚する。いわゆる、季節の風物ということになろうか。
 「近頃は、風物というものが戻りませんで、何だか寂しいもんですな......」という言い回しがあったのを思い出す。何度も聴いている馬生(ばしょう)の落語・富久のまくらに出てくる。もう何十年も前に録音されたもので、すでにその時分から "風物" の廃(すた)れが懸念されていたということになるわけだ。
 別に、 "風物" というものは、涼しくなりはじめる秋以降に限ったものではなかろうが、どういうわけか秋・冬の季節にこそしみじみと思い起こすことになりそうだ。上述の落語にしても、冷たい乾いた風が吹く年の暮れ、年明けの頃の "富くじ" の噺であり、馬生が "風物" と言っているのもこの季節を念頭に置いて話している気配がありそうだ。
 もちろん、 "風物" というものは、その季節の特色をあらわす風景やものごと、のことであり、どの季節という限定があるわけではない。早い話が、春には花見、夏には花火といった日本ならではの "風物" がある。
 にもかかわらず、秋・冬の季節の "風物" になぜか思い入れをしたくなるのはどうしたことであろうか。ひょっとしたら、 "風物" というものが何とはなしに秘めた "温もり" というニュアンスが、薄ら寒い季節、あるいは冷える季節にこそ "引き立つ" という関係にあるからなのかもしれない。まあ、至極主観的な感想ではあるが...... (2008.09.27)












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