"ワケあり" 物件に目を向けざるを得ない悲しい現実 ......

| | コメント(0) | トラックバック(0)
 不況と物価高で苦しい庶民にとっては、モノの値段は少しでも安いに越したことはない。だが、気をつけなければいけないのは、安いモノはそれなりの "ワケ" があるという点だろう。
 昨日だったかのTV番組で、 "ワケあり" という付帯条件のついた低価格商品に、結構人気が集まっているという情報があった。例としては、 "割れた煎餅" とか "業務用" に販売していた食品であるとかだそうだ。
 自分も、ネット通販でIT機器やパーツを探す時、時々この言葉、 "ワケあり" につきお買い得! という表示に注目させられたりする。
 その "ワケ" がオープンにされていて、さほど気にするものではない場合には、これでいいかぁ、という判断に至る。例えば、 "バルク" 商品であったり、何らかの都合で一度 "開封" されたとか、パッケージに汚れがあるとか......、ならばよしとしてしまえる。
 しかし、 "ワケあり" と断っていながら、その "ワケ" について説明されていなかったり、機能面に影響が及んでいる場合などは敬遠することになる。

 こうした "ワケあり" 商品のちょいと向こう側には、 "安かろう、悪かろう" の危ない水域が広がっているのだろうから、やはりそれなりに注意をしなければならない。
 昨今のニュースで、こうした "危険" に関して思い至ることが二つほどある。
 一つは、中国発の汚染食品、とりわけ "事故米" 問題やら "メラミン" 混入の粉ミルク問題である。
  "事故米" 問題については歴然としていると思われるが、きっと低価格商品を売買していた当事者たちは重々 "ワケあり" の "ワケ" を熟知していたはずである。が、やがて、その "ワケ" がぼやかされ、隠匿されて流されて行ったのであろう。
 しかし、流通過程の中流・下流で購入することになった業者はどの程度 "ワケ" 知りであり得たかは微妙だと言われる。ただ、流通過程に業務で参入する玄人ならば、多少安い商品に遭遇した時、その理由は何なのかに疑問を抱いて当然であるように推測する。一見(いちげん)の素人であれば、おっ、これはありがたい! で見過ごされても仕方あるまいが、長年の玄人ならば、安い "ワケ" が気になって当然ではなかろうか。もっとも、最下流で通常の価格を示されたならば気づきようもないだろうが......。
 これと同様の推測を、 "メラミン" 混入の粉ミルクに対してもしてしまうのである。実態の方は熟知しないが、やはり、当該粉ミルクの卸価格は、通常粉ミルクに比べて、その "ワケ" が気になるほどに安かったのではなかろうか。一方的に騙されたというのではなく、もうちょっと微妙な関係があったのでは......、と憶測してしまうのである。
 ただ、中国国内での末端の消費者たち、所得の低い家庭の母親たちが懐具合の都合があり、うかうかと消費していたという点は十分同情に値する。食品偽装手口による被害者以外ではないと思われる。

  "ワケあり" 商品に関して気になったもうひとつは、昨日に発生した "個室ビデオ店火災" の事件である。これは、見方によっては、 "ワケあり" 版低価格簡易宿泊施設の問題だと言えそうな気がする。自分も、先日はじめて "ネットカフェ" というショップを実地体験したばかりであるだけに、他人事とは思えなく驚いてしまった。
 仕事の都合などで "簡易宿泊" を考えざるを得ない働く男たちは決して少なくないはずであろう。そして、昨今のような経済的に厳しい時代環境においては、多くの条件を犠牲にしてひたすらコスト安を選ばざるを得ない事情も十分に了解できる。
 そこで辿り着いたのが、 "ワケあり" は "ワケあり" でも、生命の安全を損なう可能性をも含む "ワケ" によって、千数百円/一泊となっている"簡易宿泊施設" だということだったのだろう。
 こうした "施設" を提供している業者だけを問題視してもはじまらないような気がするし、所轄官庁の取り締まり強化を叫んでも済まないような気もする。歴然とした需要があり、そこには単発的な利用者に加えて、あの "ネットカフェ難民" と呼ばれるような常時利用者の存在もあるからだ。
 そこまでを視野に入れるならば、単純に、 "ワケあり" で安くとも生命に関わるような重大な "ワケ" があったならば敬遠すべし、という一般論を振り回すことができなくなってしまう。
 これが目の前の現実の厳しいところなのであろう。危険なことは重々了解していても、より負担の軽い "ワケあり" 物件を選ばざるを得ない......、という現実。
  "規制緩和" や "規制強化" を司る立場の者たちは、よーく現実を凝視した上で然るべき対応をしていただきたいと思う...... (2008.10.02)













【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: "ワケあり" 物件に目を向けざるを得ない悲しい現実 ......

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://adhocrat.net/mt/mt-tb.cgi/404

コメントする

2020年11月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          














関連サイトへのリンク


  • 電子書籍(eBooks)制作にフォーカスしたサイト
  • 明けない夜はないことを確信するサイト
  • Green(地球環境改善)にフォーカスしたサイト
  • ソフトウェア技術者やSEのための評価と育成、人事考課制度を考えるサイト
  • さまざまな業種・業態でご利用可能なモバイル活用の予約システム!
  • 創作小説『海念と保兵衛』のサイト
  • 創作小説『かもめたちの行方』のサイト
  • 当ブログ推奨の商品を展示したAmazon ストアー!
  • 当AdhocBlogブログの過去のエントリー
  • 株式会社アドホクラット当時のサイト

★売れ筋! No.1!
家庭用"放射線測定器"

日本通信 bモバイルWiFi ルータ+1 ヶ月定額SIM BM-U300W-1M
価格:¥ 20,208
国内配送料無料 Amazon





このブログ記事について

このページは、yasuo hiroseが2008年10月 2日 17:08に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は、
 「現行経済路線が内に秘めている "野獣的" な要素と傾向 ......
です。

次のブログ記事は、
 「爽やかな秋の陽気に対立する人間界の出来事 ......
です。

最近のコンテンツは、
 インデックスページ
で見られます。

過去に書かれたものは、
 アーカイブのページ
で見られます。

年月別アーカイブ

最近のトラックバック