まるで子どもの玩具かリモコンの模型船のように見えなくもなかった、転覆して赤い腹を見せて漂う小さな漁船。にもかかわらず、その船体から奇跡的に三人の乗員が救出された。良かった良かったと思わざるを得なかった。
上空から写された、荒々しい紺碧の海で無残にも真っ赤な腹を見せて転覆している漁船の光景は、生存者を抱えていたという何ものにも代え難い点を加味すれば、よくやった! と大いに誉めてやりたい衝動に駆られるものだった。専門家のコメントでも、こうしたケースは稀有であり、まさに "奇跡" ではなかったか、と。
それにしても、台風20号の通過を挟み4日間も船内で耐えてきた海の男たちの、その逞しい生命力に感服せざるを得ない。必ず救助隊が助けに来る、と信じる気持ちだけが彼らの気力を支えたのであろう。実にあっぱれな精神力、忍耐力だ。
交信が途絶えて行方不明となっていた時から気になっていた。なのに、その後、台風が南方で急旋回して北上を始めてしまった。だから、今回の台風に関しては、列島への上陸は免れても、八丈島近海で行方不明中のこの漁船に少なからぬ打撃を及ぼすであろうと推測させ、何とも気が晴れなかったものだ。
知り合いがいるとかいないとかの問題ではない。 "働く漁船" とその甲板で身体を張ってがんばる男たちが、とにかく無事でなくてはならない、とただただそう思えたのだ。
そして、台風の進路が八丈島近海を通過すると示された時には、これでは助かるものも助からなくなってしまうのではないかと危惧せざるを得なかった。
上空から写された、荒々しい紺碧の海で無残にも真っ赤な腹を見せて転覆している漁船の光景は、生存者を抱えていたという何ものにも代え難い点を加味すれば、よくやった! と大いに誉めてやりたい衝動に駆られるものだった。専門家のコメントでも、こうしたケースは稀有であり、まさに "奇跡" ではなかったか、と。
それにしても、台風20号の通過を挟み4日間も船内で耐えてきた海の男たちの、その逞しい生命力に感服せざるを得ない。必ず救助隊が助けに来る、と信じる気持ちだけが彼らの気力を支えたのであろう。実にあっぱれな精神力、忍耐力だ。
交信が途絶えて行方不明となっていた時から気になっていた。なのに、その後、台風が南方で急旋回して北上を始めてしまった。だから、今回の台風に関しては、列島への上陸は免れても、八丈島近海で行方不明中のこの漁船に少なからぬ打撃を及ぼすであろうと推測させ、何とも気が晴れなかったものだ。
知り合いがいるとかいないとかの問題ではない。 "働く漁船" とその甲板で身体を張ってがんばる男たちが、とにかく無事でなくてはならない、とただただそう思えたのだ。
そして、台風の進路が八丈島近海を通過すると示された時には、これでは助かるものも助からなくなってしまうのではないかと危惧せざるを得なかった。
本船が発見される前に、 "ブイ" の散乱が発見され、そして "救命いかだ" とそれに乗った一名が発見された。が、その一名は、救助された時にはすでに "心肺停止" 状態と判明するに及び、大方の推測は他の乗員の行方を大いに危ぶむことに傾いたのではなかったかと思う。
そんな文脈での以下の "吉報" であった。
<転覆の船内から男性3人救出 八丈島沖、船内に4日間
......
3人はヘリで八丈島に運ばれ、町立八丈病院に入院した。病院によると、3人とも脱水症状はあるが、意識ははっきりしていて会話もできているという。
3管によると、同日午前10時半ごろ、海上自衛隊の哨戒機が八丈島の北北東約55キロの海上で、船底を上に向けた状態の同船を発見した。潜水士が船底をたたくと、中から反応があったという。3人は仮眠などのための居住区内で救助を待っていたという。......>( asahi.com 2009.10.28 )
映画「ポセイドンアドベンチャー」(1972年に公開。津波にのみ込まれて逆さまに転覆した大型客船からの脱出劇を描いた作品)では、牧師役のジーン・ハックマンがサバイバルに向けた逞しい男を演じて、観る者をハラハラとさせたものだ。
しかし、そうしたフィクションだからこそ何もかもが "派手で大掛かり" な舞台設定であったのに対して、この事故の現実は、いわば "地味な等身大" のスケールである。にもかかわらず、いや、だからこそと言うべきか、驚くべき人間の生命力を立証した点では、人々に勝るとも劣らない感動をもたらしたようだ...... (2009.10.29)
そんな文脈での以下の "吉報" であった。
<転覆の船内から男性3人救出 八丈島沖、船内に4日間
......
3人はヘリで八丈島に運ばれ、町立八丈病院に入院した。病院によると、3人とも脱水症状はあるが、意識ははっきりしていて会話もできているという。
3管によると、同日午前10時半ごろ、海上自衛隊の哨戒機が八丈島の北北東約55キロの海上で、船底を上に向けた状態の同船を発見した。潜水士が船底をたたくと、中から反応があったという。3人は仮眠などのための居住区内で救助を待っていたという。......>( asahi.com 2009.10.28 )
映画「ポセイドンアドベンチャー」(1972年に公開。津波にのみ込まれて逆さまに転覆した大型客船からの脱出劇を描いた作品)では、牧師役のジーン・ハックマンがサバイバルに向けた逞しい男を演じて、観る者をハラハラとさせたものだ。
しかし、そうしたフィクションだからこそ何もかもが "派手で大掛かり" な舞台設定であったのに対して、この事故の現実は、いわば "地味な等身大" のスケールである。にもかかわらず、いや、だからこそと言うべきか、驚くべき人間の生命力を立証した点では、人々に勝るとも劣らない感動をもたらしたようだ...... (2009.10.29)
コメントする