"豪腕" を "外す、外さない" という "ジレンマ" が象徴的な問題か ......

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  "豪腕" を "外す、外さない" という "ジレンマ" が今のこの国の問題状況を象徴しているかのようだ。
 この書き出しで簡単に思い起こすであろうことは、横綱朝青龍による泥酔暴行問題での当人への "処分" 問題だ。
  "国技" 大相撲の品格立て直しのため、度重なる不祥事の同横綱に "追放、解雇" といった大なたを振るうのか、あるいは大相撲の "興行性" に踏ん張って従来型の "緩い処分" で臨むのか......。一般市民の反応では、今回はかなり手厳しい判断に傾いている模様もありそうだ。酔っていようが何であろうが一般人に対して "プロの格闘家" が手を上げたというご法度破りが赦せないといったところか。
 ただ、クールな若い世代には、現時点での相撲界の "おもしろさ" が横綱朝青龍に大きく依存している事実に目を向けて、同横綱を "外す" ことに賛同しかねる向きもあるようだ。あるいは、モンゴルとの国際関係を慮る一翼もないではなさそうで、事態への対処にある種の "ジレンマ" 状態をかもし出しているとか......。
 おまけに、今日、相撲協会理事選挙で注目されていた貴乃花親方が当選するという新局面が加わり、 "お茶の間評定" 問題として見る分には興味が尽きないか。

 しかし、決して "お茶の間評定" 問題として流せないのが、もう一つの "豪腕外し" 問題(?)であるのかもしれない。
 不謹慎な文脈設定をしてしまったが、言わずと知れた "民主党・小沢幹事長" の "政治資金" 問題のことなのである。
 大相撲界の "やや難点アリ" の "豪腕" が横綱朝青龍で、今現在、これまでになく "土俵際" に追い詰められているのだとすれば、現在の政界でまったく同様のポジショニングに置かれているのが、 "民主党・小沢幹事長" だということになりそうだ。
 こちらも "豪腕" という点では申し分ない。しかも、 "やや難点アリ" という面でも、その "独裁傾向" や "政治資金での疑惑" などが度重なって指摘され、現時点では、 "土俵際" も "土俵際" 、検察側とののっぴきならない "緊張関係" を作り出している。
 聞くところによれば(もちろんそうでしかありえない!)、メディアを通じて伝えられている "不正献金" の事実はその "確度" が疑わしい点もあり、検察側による "世論作り(操作?)" だとする向きもある。(c.f.田原総一朗『朝まで生テレビ』テレビ朝日 2010.01.30での郷原信郎氏ほかの発言)
 確かに、小沢氏と検察側との対峙には、<専門家は、小沢氏の政治資金問題は官僚組織を政治主導で作り直そうとする小沢氏と組織防衛に走る官僚の権力闘争である、と解説する。>(『「小沢民主」が乱れ、国民の怒りが爆発する日』/大前研一の「産業突然死」時代の人生論 2010年1月27日)という側面もありそうではある。
 この辺が、横綱朝青龍の泥酔暴行問題ほどに見えやすい問題ではないところなのではある。なおかつ、横綱朝青龍 "外し" 問題よりも、はるかに "民主党・小沢幹事長" を "外す、外さない" 問題の方が国民にとっては影響力甚大な問題だと言わざるを得ないわけだ。なんせ、せっかくの "政権交代" という日本史の画期的事実が揺るがされかねないからだ。

 大前氏は、前述コラムでその影響の大きさを何点かにわたって指摘している。
 しかし、その中でも、かなり深刻に受け止めざるを得ない点は以下の点であろう。
<小沢の強権政治を否定することはできるが、あるいは行政の最後の砦として「政治主導」の民主党のドンを陥れることはできるかもしれないが、それだけで今の日本が遭遇している深い苦悩の中から抜け出せるものでもない。
 そこに国債の格付けが下がり、どこかで暴落の危険が増してくれば、国民資産の大半が国債購入に当てられてきたわが国としては間違いなくパニック状態になるだろう。いくらノー天気な、ダメ政府でも信頼してその発行する1000兆円近い国債をほぼ無制限に買ってきた国民でも、そのとき初めて近年になかった怒りが爆発するに違いない。
 拙著『新・国富論』(講談、1986年刊)以来20年以上にわたって新しい国家の建設を提言してきた私としては「最も避けたかった事態」が到来することになる。>(大前前述箇所)

 かねてより大前氏は、日本の国債格付け問題( "日本の財政悪化状況" の深刻さ)を懸念している( ex.当日誌 2009.12.27 「ドバイショックから、日本に忍び寄る "格付け低下" という危機? ......」)が、こうした一連の政局不安が最悪の "雪崩現象" のトリガーとなって行かなければいいのだが...... (2010.02.01)













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