これまでに、ＰＣと連携できる "デジタルミュージックプレイヤー" というものを各種使ってきた。特別、ミュージックが好きだというわけでもない。
何かと情報を耳からインプットするのがラクだという思いがあって、テキスト情報を "音声ソフト" などを利用して自前で "サウンド化" したりするのである。これらを "mp3" ファイルなどへと加工しておき、 "デジタルミュージックプレイヤー" に格納して気が向いた時に聴くというわけなのである。
いつだったかとあるＴＶ番組で、コピーライターの糸井 重里（いとい しげさと）氏が同じようなことを得意そうに語っていたのを目にしたことがあった。なるほどねぇ、と思ったものだった。
そんな動機で、これはと眼をつけた "デジタルミュージックプレイヤー" はいろいろと試してきたものだが、「帯に短したすきに長し」という今ひとつ "使い勝手の悪さ" を味わってきた。
その一つは、 "プレイヤー" から聴きたい "ファイルをチョイスする操作" に関してであった。大体、こうした "プレイヤー" には小さな液晶画面が付いているものだが、その画面が必ずしも実用的ではなかったりする。 "ポータブル" という点に力点が置かれるとどうしてもそうなってしまうものなのかもしれない。それが災いしてか、何となくパスしがちとなり、そしていつの間にかその小さなＩＴ機器自体がどこかに紛れ込んでしまったりする......。
"使い勝手の悪さ" のもうひとつは、その "プレイヤー" のメモリ部分にファイルを "インポート" する操作である。
昨今では、 "ＳＤメモリカード" 搭載の "プレイヤー" が多くなり、その場合はＰＣを使って "カード" に書き込むだけなのでその点はラクになった。ただし、こうした機器に限って、上記の難点、 "ファイルをチョイスする操作" が面倒だったりする。
つまり、 "ファイルをチョイスする操作" に焦点を合わせたシステマチックな "インポート" スタイルが望まれる、ということになりそうだ。
以前に使ったとある "デジタルミュージックプレイヤー" では、その機器を "ＵＳＢケーブル" でＰＣに接続して、ＰＣ上でその機器向け専用のソフト（エクスプローラ (Explorer) のようなソフト）を立ち上げてリモート的に操作するというものがあった。その時は、これは便利だと感じたものであった。
"インポート" すべきファイルなどのコンテンツを、ＰＣ画面上の操作によってフォルダを含めてアレンジし、その処理後の構成を "インポート" する、というのが結局は実用的な手順だと思えたのである。
今回、使い始めた "Apple" の "iPod touch" という製品は、こうした実用的な手順をしっかりと踏まえている。ＰＣと "プレイヤー" 本体とを連携しつつ、両者の "同期" をとるための "iTunes" というソフトが、コンパクトで実に扱い易いのである。
また、 "プレイヤー" 本体側での "ファイルをチョイスする操作" については、見やすい画面と文字、スピィーディな画面スクロールなどによって、快適な感じでの操作を可能にしている。これならば、何のストレスもなく思い立った時に即座に望みのサウンド・コンテンツを立ち上げて聴くことがムリなくできそうである。
まるで、製品 "リコメンド" 風の文面になってしまったが、要するに使い始めた "iPod touch" の "デジタルミュージックプレイヤー" としての機能は、これまでの同種の機器よりもはるかに使いやすそうな感触だということなのである。容量タイプを "32 GB" としたため、 "mp3" の圧縮ファイルであればたっぷりと収納可能なようで、その点でも満足できそうだ。
"iPod touch" は、決して "デジタルミュージックプレイヤー" としての機能だけが売りの製品ではない。これ以外にも "ポケットコンピュータ" としての優れたマルチ機能を併せ持っているし、さらに "アプリケーション・ソフト(iPhone アプリ)" の追加インストールも可能らしいので、今後、順次試してみるのが楽しみとなりそうだ。
それにしても、やはり、斬新で使い易い "タッチパネル(マルチタッチ)" インターフェイスの効果が持つ意義は決して小さくなさそうである...... (2010.06.22）
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