小説などの"PDF 電子書籍"を､"合成音声"で読ませてみる( by "Adobe Acrobat" ) ......

　今日は、ちょいと趣きを変えて、小説などの "PDF 電子書籍" を､ "合成音声" で読ませてみることはできないか、という視点に着目してみた。
　と言うのも、実は自分は、ＰＣ上で "文章を読む" 時に、"読み上げソフト" なるものを頻繁に活用しているのだ。こうした "ブログ" 記事を書いた後にも、推敲の一環として "読み上げソフト" に読ませて耳で聞きながら文字を追うというスタイルをしばしばとっている。音声を伴うと誤字脱字が見つけやすい点と、幾分 "距離を置く" ことから、何やら "客観化" されるようにも思えるからである。
　ちなみに、 "音声入力" で "ディクテーション（口述筆記）" も時々行っているが、こちらの方は今ひとつ、労力 vs. 成果の "コスト・パフォーマンス" がよくないようで、急ぐにまかせることが多いので、忙しなくキーを叩くことが通常である。

　それはともかく、"PDF 電子書籍" を "合成音声" で "読み上げ" させるというテーマについてである。
　このテーマに関しても、"PDF 統合ソフト" の "Adobe Acrobat" は、卒なくこなしてしまう。実際、自前の "PDF 電子文書・書籍" にて試してみたところ、なーるほど、という結果を得た。
　まだ、こうした機能の "仕組み" を詳細には調べていないが、① "テキスト" がアクティブになっている PDF文書であり、② その "テキスト" にアクセス可能な "セキュリティ設定" がしてある PDF文書であれば、 "読み上げ" させることは可能である。
　補足的に言えば、① に関しては、「 OCR を使用してテキストとて認識」（メニューバーから「文書」⇒「OCRを使用してテキストとて認識」）としておかなければならない。いわゆる "透明テキスト付き PDF" 文書に仕上げておかなければならないわけだ。
　いくら優れたソフトであっても、 "画像" ベースの文書の "文字もどき" を読むことはできないからである。
　また、② に関しては、 "テキスト" をそれとして扱い "音声変換" がなされるためには、PDF文書に「保護（プロテクト）」がかかっていないこと、である。それは「セキュリティ」（メニューバーから「文書」⇒「セキュリティ」⇒「文書のセキュリティ設定を表示」）の設定如何にかかっている。
　以前、 "行儀悪く" も "PDF 文書のプロテクト外し" について触れたことがあったが、実はこのテキスト "読み上げ" というテーマに関わっていたのである。つまり、目に障害があるユーザーにとって、PDF文書に「保護（プロテクト）」がかかっているとテキスト "読み上げ" の対応がはじかれてしまうからなのである。

　ところで、自分のＰＣには、とあるベンダーの "音声ソフト" が組み込んであるため、そのソフト・コンポーネントが "Adobe Acrobat" のこの "読み上げ" 機能をサポートしていると思われる。したがって、事前に何らかの "音声ソフト" の組み込みが必要かと思われるが、この点については「ヘルプ」などにて確認が必要だ。
　ということで、以上の条件が揃えば、以下の手順で "読み上げ" が果たされる。
　メニューバーから「表示」⇒「読み上げ」へと進むと、「このページのみを読み上げる」や「文書の終わりまで読み上げる」の選択肢が表れ、その選択で "読み上げ" が始まる。そして、その同一箇所に、「一時停止」や「中止」が行える選択項目も置いてあるはので、ストップする時はそれをクリックするとよい。

　"iPhone、iPad、および iPod touch" などの端末側に、今のところこうした "読み上げ" 機能を見出すには至っていない。これらは、ＰＣ上の "Adobe Acrobat" を使っての話である。
　あえて、こうしたテーマを書いたのは、"PDF 電子書籍" で "長文" の "小説・論説" を読む際、"読み上げ" 音声を聞きながら文字を目で追うと、目の疲れが緩和され理解度も増す......、というメリットが期待できそうだからである......　(2010.08.26）