"青空文庫形式"活用のeBook制作は、結構興味深い!?/"ルビ"表記の構造を例として ......

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 "i文庫HD" (for iPad) や "SkyBook" (for iPhone) 向けに "青空文庫形式"という "注記(表記)" を調べながら、 "電子書籍(eBook)" 制作(の学習)をしている。
 何がどうなっているのかがわからない時は、"ややこしいルール(?)" があるんだなぁ、くらいにしか受けとめていなかった。
 だが、昨日も書いたように、実際、"i文庫HD" (for iPad) や "SkyBook" (for iPhone) 向けの自作 "Text" 文書作りで体験し、まさに "プログラミング" 的に正確に反映されて実行されることを実感すると、にわかに興味が湧いてくる。
 今日も、せっせと自作 "Text" 文書の "ルビ" 振り作業を楽しみながらやっていたところである。

 とりあえず自分が素材としている自作 "Text" 文書は、"ePub" や "PDF" の "電子書籍" 制作で使ってきた自作小説『海念と保兵衛』( "タイムトラベル"× "時代物" )なのである。と言うこともあり、"時代物" なので、やたらに "漢字" が多用されているわけだ。これじゃあ、読み手に敬遠されてもしょうがないかなぁ......、と感じ続けてきた。
 そんな事情もあって、"青空文庫形式"の "注記(表記)" では、"ルビ" 表記にことさら関心が向いたりするのである。
 そうでなくとも、"縦書き" 仕様の "電子書籍" にこだわってきた自分であり、その "縦書き" 仕様の典型的作法でもありそうな "ルビ" 振り表記が、何となく "眩しく" 目に映えたりもするのである。
 と言うか、"ルビ" 振り表記が伴うことで、"縦書き" の良さが一段と輝くかに見えたりするのである。美しい日本語と共にあることに、何故だか安堵感めいたものを覚えたり......。
 日本語に馴染んできた者としては、"電子書籍" 制作のひとつのターゲットは、日本語が活き活きと表現された、そんな "電子書籍" を作ることなのかなぁ、なぞと思ったりもしている。

 ところで、"青空文庫形式" の "注記(表記)" 作法に関しては、下記のようなサイトでも学習できる。『工作員作業マニュアル』というサイト名称が、えっ、と驚かせるものがあるわけだが、内容は至って平和的で穏便なものであり、まったく "北○○" なんぞとは無関係なのである。

<●このマニュアルは、主にこれから工作員になっていただく方々のために、底本選びから登録にいたるまでの作業の概略をご紹介するものです。作業の具体的内容の説明については、「印刷物の制作にたずさわった経験がなく、パソコンを使いはじめてまもない方」を念頭に置いています。そのため、出版社などへの勤務経験がある方、パソコンの操作に習熟なさっている方には不必要な情報もあるはずです。
●ただし、このマニュアルの中では「青空文庫独自の約束事」にもふれています。無用な修正作業の発生を防ぐために、どなたも一通りは目を通していただきたいと思います。
......>(<HTML版 工作員作業マニュアル>)

 このサイトから、前述の "ルビ" 振り表記にかんする、"タメになりそうな" 部分を長くなるが引用してみたい。( "文字コード" の記載部分ほか、表示不能な部分は適時省略してます。詳しくは、当サイトで確認してください。)

<(5)特殊な表記
【ルビ】
◆ルビ処理の基本

●ルビは、ルビの付く文字列のあとに、「《》」でくくって入力します。(学術記号の≪≫と混同しやすいので注意してください。)

●印刷物では通常、「がつこう」、「きようしつ」のように、ルビの拗促音が小書きされません。けれど青空文庫のファイルでは、「学校《がっこう》」、「教室《きょうしつ》」などと、ルビの拗促音を小書きしてください。
ただし、拗促音を小書きしない旧かな作品では、ルビにも小書きを用いないでください。
●ルビ付きの熟語が連続する場合には、
   一応《いちおう》何時《いつ》もの
のようにルビを分割します。
ただし、複合語として定着している場合は、
   一瀉千里《いっしゃせんり》
のように1つにまとめます。
分けるべきか、まとめるべきか迷ったときは、まとめてください。

●ルビの付く文字列がはじまる前には、「|」を入れます。
底本に次のようにあれば、【 武州青梅の宿 】
   武州|青梅《おうめ》の宿
と入力してください。

◆「|」を省く場合
●ルビのかかる文字列の区切りにかならず「|」が入っていると、自動処理には便利でも、テキストを読む人にはわずらわしいでしょう。
そこで、「|」なしでもルビのかかる範囲を特定できる場合には、「|」を省きます。
●ルビのかかる部分が漢字だけで構成され、かな、記号、空白など、「漢字以外の文字」に続いている場合には、「漢字」と「漢字以外」という文字種の違いを手がかりに、ルビのかかる範囲を特定できます。
【 耳まで火照って 】
は、ルビのかかる「火照」がかなに続いていますから、「|」を省いて、
   耳まで火照《ほて》って
と入力します。
●ルビは多くの場合、ひらがなや句読点などに続く漢字文字列に付いています。そのためファイル中では、ほとんど、
   夢と現《うつつ》との閾《しきい》はない
   帆をたて直し、艪《ろ》を押して
などと、「|」なしで入力することになります。
●繰り返し記号「々」は、漢字として扱います。
【すると稍々度を失った】
とあれば、「|」を省いて、
   すると稍々《やや》度を失った
と入力します。

●アルファベットの単語は、【アルファベット】の項にあるように、原則として前後に半角のアキを入れて入力します。
アルファベットの単語にルビが付いている場合は、空白(まれに句読点、括弧)との文字種の違いによって、ルビのかかる範囲を特定できます。
【 兄きのような Fanatiker とは 】
とあれば、「Fanatiker」の前後を半角開けますから、「|」を省いて、
   兄きのような Fanatiker《ファナチイケル》 とは
と入力します。
この際、単語のあとにくる半角アキは、「《」の前ではなく、「》」のあとに置きます。
●アルファベットの句や文にルビが付く場合は、単語ごとにルビを付けます。
【"Kosinski soll leben !"】
とあれば、
   "Kosinski《コジンスキイ》 soll《ゾル》 leben《レエベン》 !"
と入力します。
●アルファベットには、英文モードで入力された半角のものと、和文モードで入力された全角のものがありますが、ともに上のように処理してください。

◆「|」を省かない場合
●「|」なしでは、ルビのかかる範囲の特定が難しい次のような場合には、「|」を用います。
●冒頭の例のように、漢字文字列の途中からルビが付く場合には、文字種の違いを手がかりにできません。
そこで、「|」を用いてルビのかかる範囲を特定し、
   武州|青梅《おうめ》の宿
と入力します。
●ルビの付く文字列に、漢字とかななど、異なった文字種が混在している場合にも、文字種の違いを手がかりにできません。
【 そんなお伽話は、 】
とあれば、「|」を用いて、
   そんな|お伽話《フェヤリー・ストーリース》は、
と入力します。
【 霧のロンドン警視庁... 】
とあれば、
   霧の|ロンドン警視庁《スコットランドヤード》...
と入力します。
          ...... 中略 ......

◆ルビ処理の応用
ルビ処理のルールを確立し、これを遵守していけば、プログラムによるルビ付けの自動処理や、洗練された音声読み上げなどへの道が開けます。
「テキストビューワー」のページにあるように、すでに青空文庫形式のルビ記号に対応したソフトが、いくつも開発されています。
【傍点】
●強調のために語句のわきに打つ点を、傍点といいます。傍点は、入力者注で処理してください。例えば、底本が
       、、、
【 胡麻塩おやじ 】
の場合には、
   胡麻塩おやじ[#「おやじ」に傍点]
と入力します。
●傍点には「 、」だけでなく、「●」、「○」、「▲」、「△」、「◎」などが使われることもあります。
「●」は「丸傍点」、「○」は「白丸傍点」、「▲」は「黒三角傍点」、「△」は「白三角傍点」、「◎」は「二重丸傍点」、......と書いてください。
【ママ】
●作品中に「ママ」というルビがふってある文字がときどきあります。
   ママ
【 吹喋 】
 これは形はルビであっても意味はルビではなく、「親本(原稿)の誤植(誤字)と思われるがそのまま(ママ)にする」という注釈です。これについては、ルビではなく入力者注を用い、
   吹喋[#「喋」に「ママ」の注記]
のように入力してください。
          ...... 中略 ......
【上付き文字、下付き文字】
●数式や元素記号などで使われる行の上部や下部に小さく入る文字は、入力者注で処理してください。例えば、「2の2乗」を表す数式は、
   22[#2つめの「2」は上付き小文字]
と入力します。また、水の元素記号は、
   H2[#「2」は下付き小文字]O
と入力します。......>(<(5)特殊な表記 【ルビ】/2.入力-1/HTML版 工作員作業マニュアル)>)

  "ダラダラ" と引用したのは、 "全角文字" だけを使って、プログラムでの "自動処理" へと、見事に "インターフェイス" しているその工夫がとても素晴らしいと感じたからかもしれない。大いに活用させてもらい、 "縦書き" 日本語の表現幅を拡張したいものである...... (2010.12.08)













【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








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