あるべき壁が破れたことを示す「憂うべき事態」/原発敷地土壌プルトニウム検出 ......

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 今回公表された "原発敷地内土壌からプルトニウム検出" について、当局は、口を揃えて "憂慮" を表明した。
 <「健康影響は考えられないが、燃料棒の損傷があることを示している。放射性物質が漏れないようにする(原発に)あるべき五重の壁が破れたことを示す。憂うべき事態だ」>(経済産業省原子力安全・保安院の西山英彦審議官)
 <「周辺のたまり水で、強い放射線が計測されていることと併せて、燃料棒が一定程度、溶融したことを裏付けるものだ。大変深刻な事態で、そのことによる周辺部への影響を阻止し、収束させることに全力を挙げている」>(枝野官房長官)

 それにしても、巨大地震による被害規模の "全容" が不明であることと同様に、原発事故の "外延(広がり、外堀?)" が掴み切れていないという点が残念である。
 事故の "外延" 把握とは、事故の "定義づけ" と同義であり、そこから "定義できない" 問題は解決され得るのか? という疑問や不安が生じることにもなる......。
 一刻も早く、事故の "外延" を掌握して、"外堀" を手堅く埋め尽くすことが望まれる。

原発敷地土壌 プルトニウム検出
 福島第一原子力発電所で、敷地内で採取した土壌を分析した結果、今回の事故に伴って放出されたとみられる微量のプルトニウムが検出されました。東京電力によりますと、検出されたプルトニウムの濃度は国内の通常の土壌に含まれる濃度とほぼ同じレベルで、人体に影響のあるレベルではないということです。
 東京電力によりますと、21日から翌日にかけて、福島第一原子力発電所の敷地内の5か所で土壌を採取し、外部の専門機関で分析を行いました。その結果、1号機から西北西におよそ500メートルにあるグラウンド付近と、同じ1号機から北に500メートルにある固体廃棄物貯蔵庫の付近の2か所で、今回の事故に伴って放出されたとみられる微量のプルトニウムが検出されたということです。
 ............
 福島第一原発では、3号機でプルトニウムを含む燃料を燃やす「プルサーマル」を実施していますが、プルトニウムは通常のウラン燃料を使ったほかの原子炉でも生成されるため、東京電力では、どの原子炉から放出されたか分からないということです。
 プルトニウムは、肺などの臓器に取り込まれると長い間とどまって放射線を出し、がんなどを引き起こす可能性がありますが、プルトニウムが出すアルファ線と呼ばれる放射線は紙1枚で遮蔽が可能です。
 ............>(<原発敷地土壌 プルトニウム検出/NHKニュース/3月29日 4時50分>

"プルトニウム 観測を強化"
 枝野官房長官は、午前10時前に記者会見し、福島第一原子力発電所の敷地内の土壌から微量のプルトニウムが検出されたことについて、「燃料棒が一定程度、溶融したことを裏付けるもので、大変深刻な事態だ」と述べ、観測態勢を強化する考えを示しました。
 この中で、枝野官房長官は、微量のプルトニウムが検出されたことについて、「濃度は、大気圏内で行われた核実験で国内に降り、環境中に存在するプルトニウムと同程度だが、種類には異なるものが入っている。核燃料に由来すると思われる種類が検出されており、燃料棒から出ている可能性は高く、ほぼ間違いない」と述べ、事故による影響だという認識を示しました。そのうえで、枝野長官は「周辺のたまり水で、強い放射線が計測されていることと併せて、燃料棒が一定程度、溶融したことを裏付けるものだ。大変深刻な事態で、そのことによる周辺部への影響を阻止し、収束させることに全力を挙げている」と述べました。そして、枝野長官は「高い濃度のプルトニウムが検出されれば、対応が必要であり、継続的にモニタリングをする必要がある」と述べ、観測態勢を強化する考えを示しました。>(<"プルトニウム 観測を強化"/NHKニュース/3月29日 10時42分>

◇「憂うべき事態」/福島第1原発:土壌からプルトニウム 建屋外にも汚染水
 経済産業省原子力安全・保安院の西山英彦審議官はプルトニウムの検出について「健康影響は考えられないが、燃料棒の損傷があることを示している。放射性物質が漏れないようにする(原発に)あるべき五重の壁が破れたことを示す。憂うべき事態だ」と述べた。>(<福島第1原発:土壌からプルトニウム 建屋外にも汚染水/毎日jp/2011年3月29日 1時18分 更新:3月29日 3時5分>

 これまで疑念が抱かれることが少なかった "放射性物質を封じ込める「要」である原子炉圧力容器" 自体の損傷が問題視され始めているようでもある。
<原子力安全委員会の班目春樹委員長は「原子炉圧力容器が破損した可能性と、周囲から漏れている可能性がある」と述べ、2号機の圧力容器の機能が損なわれている恐れを指摘した。>(<「管理区域」外の水から高い放射線量検出/福島民友ニュース/2011年3月29日>
 まさに、想定外の事態が視野に入ってきたのであろうか...... (2011.03.30)













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