HDD は認識されている(HDDクラッシュではない)が、どうしても Windows などの OS が立ち上がらないというケースもなくはない。
じっくりと構えれば復旧することもあろうが、とにかく "時間がない"! せっかく丹精込めて作成してきた "データ" なので、せめてその "データ" だけでも取り出して、予備のPCで作業を継続したい......。こんなケースもままあるはずだ。
こんな場合、方法は二、三あるものの、急場を凌げる最も簡単な方法は、"とある一枚のCD" に "救急援助" を任せるという方法がある。
"このCD" をCDドライブに挿入し、PCの起動設定( F2 や F12 キーなどを起動時に押して起動ドライブを指定する)をCDドライブにすると、"このCD" に収められた "とあるOS" が "暫定的" に立ち上がる。
そして、この "とあるOS" から、PCに内蔵された、"立ち上がれないHDD" の内部が覗けるばかりか、 "フルアクセス" が可能となる。
また、当該のPCに、USB デバイス(メモリ、外付けHDDなど)を接続するならば、それに目当ての "データ" をコピーして避難させることができるというわけだ。
こんな "とある一枚のCD" ならば、緊急用に是非備えておきたいと思われよう。
この "とあるOS" とは、"Ubuntu(ウブントゥ)" という "Linux" 系のオープンソースの OS のことである。したがって、費用は一切掛からない。
―――― <Ubuntuとは?
Ubuntu(ウブントゥ) とは、コミュニティ により開発されているオペレーティングシステムです。ラップトップ、デスクトップ、そしてサーバーに利用することができます。Ubuntuには、家庭・学校・職場で必要とされるワープロやメールソフトから、サーバーソフトウェアやプログラミングツールまで、あらゆるソフトウェアが含まれています。 Ubuntuは現在、そして将来に渡って無償で提供されます。ライセンス料を支払う必要はありません。Ubuntuをダウンロードすれば、友達や家族と、あるいは学校やビジネスに、完全に無料で利用できます。>( ubuntu/Ubuntu Japanese Team )
このサイトの画面左上に、<Ubuntuの入手>という項目があり、これをクリックすると、ダウンロード・ページが表示される。
グリーン色の<日本語 Remix CD イメージのダウンロード>というボタンをクリックすれば、ダウンロードが始まる。
ダウンロードされるファイルは、最新のものであれば "ubuntu-ja-11.04-desktop-i386.iso" となっているはずだ。この ".iso" というファイルは、そのままでは使えず、これをCDに書き込む専用ソフトが必要となるが、これもダウンロードページにある<ISOイメージをCD-R(W)に書き込むには>をクリックすると、詳細に解説されていて、<CDBurnerXP Pro>というフリーの専用ソフトなどがダウンロードできるので、本体とは別にダウンロードしておく。
必要なファイル類のダウンロードが終わったら、後は専用ソフトを使ってCDに書き込み、それで "とある一枚のCD" が出来上がるということになる。
そして、"このCD" をCDドライブに挿入し、PCの起動設定( F2 や F12 キーなどを起動時に押して起動ドライブを指定する)をCDドライブにすれば、"このCD" に収められた "OS = Ubuntu" が "暫定的" に立ち上がるわけだ。幾分時間は掛かる。
ところで "暫定的" にと書いたのは、起動された冒頭の画面に、このCDの使い方に関する "選択肢" が設定されていて、<コンピュータに変更を加えないでubuntuを使ってみる>という "お試しモード" もあるからだ。
ということで、冒頭に書いたような "データ" 救出の "救急援助" のためだけであれば、この "お試しモード" でも力になってもらえるのである。
自分の場合、せっかくだからと思い、"パーテーション分割" で、 Windows のパーテーションと Ubuntu のパーテーションとを選んで起動できる贅沢な設定を実行してみた。
かねてより噂には聞いていた "Ubuntu" をジックリと実感してみようと思ったからである...... (2011.08.06)
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