"ソーシャルメディア"は"凄まじいまでに錬金術に長けている"という穿った批評!? ......

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 "ソーシャルメディア" はいろいろなことを考えさせるものだ。利用者の立場でもいろいろと考えさせられることに事欠かないが、きっと、コンテンツ制作提供側にとっても、果たしてこんな仕組みでペイできるのか? と悩んだりする向きもあるに違いない。
 たぶん、"コンテンツ(著作)のあり方" 自体が "問われ直している" という "大変な過渡期" に遭遇しているのではあろうが、この辺の問題に関しては "奥行きが深い!" ため、腰を据えて考えてみなければならないような気がしている。

 そんな観点に立ってサイト記事を振り返ってみた時、下記引用サイト記事:忍び寄る新たなネットバブルの正体 ソーシャルの名のもとにあなたが消費される デジタル植民地時代がやってきた/岸博幸のクリエイティブ国富論|ダイヤモンド・オンライン/2011.02.12 に出会った。
 ちょうど "一年前" に書かれた記事ではあるが、"その主旨" は何ら風化していないかに思えた。"その主旨" とは、"コンテンツ制作提供側の立場を憂えるもの" だとして、取りあえず了解しておく。

 現在、一世を風靡している "ソーシャルメディア" に対し、当筆者は歯に衣を着せない表現をしている。

<今回のネットバブルのキーワードは"ソーシャル" ...... ソーシャルメディアの企業や、ソーシャルな機能も駆使したハフィントン・ポストのようなサイトがその主役 ...... 今回のネットバブルの本質は、ユーザーなどローコストなコンテンツを作る者から搾取して、そのコンテンツをユーザーに過剰に共有させるという点にある ...... フェイスブックなどのソーシャルメディアやハフィントン・ポストなどのサイトは、プラットフォームを提供するだけで、そこを利用する者が作るローコストなコンテンツを使い倒すというかたちで"地代"を徴収している ...... 今回のネットバブルの主役たちは凄まじいまでに錬金術に長けている

 当筆者が "牙をむいている(?)" のが、凄まじいまでに錬金術に長けている とされる ソーシャルメディアの企業や、ソーシャルな機能も駆使したハフィントン・ポストのようなサイト であることは、搾取、使い倒す、"地代"を徴収という表現からもすぐに分かる。
 要は、"他人の褌で相撲をとる" ことで膨大な収益を上げていることへの "憤り" と言っていいのかもしれない。この辺は受けとめ方が分かれるところだろうが、共感を覚える向きも少なくなさそうだ。
 ただ、それだけではなさそうである。"こんな仕組み" の中では、"コンテンツの劣化傾向" に歯止めが掛からなくなる! と憂慮しているスタンスが透えて見えるからだ。
 冒頭の "果たしてこんな仕組みでペイできるのか?" と懸念する "コンテンツ制作提供側" から、"クリエイト意欲" を殺ぐことになれば "良質なコンテンツ" がスポイルされ、駆逐される......、そんな可能性が容易に想像できるからである......。


忍び寄る新たなネットバブルの正体 ソーシャルの名のもとにあなたが消費される デジタル植民地時代がやってきた

 米国では、昨年後半からまたもやネットバブルが始まりつつあるように見受けられます。( ※引用者注 ―― 当記事は 2011.02.12 に書かれています ) ......
 このように米国のネット業界がまた盛り上がり出していますが、それらの企業のビジネスの実態を冷静に考えると、今度のバブルはタチが悪いなあと言わざるを得ないように思えます。その理由は、結果的にこれらの企業はユーザーやブロガーなどから搾取しているからです。
 ウェブ2.0が喧伝された前回のネットバブルでは、グーグルに代表されるネット企業が、マスメディアやコンテンツ企業からコンテンツの流通独占を奪取することで、大きな利益を獲得することができました。つまり、搾取の対象はマスメディアやコンテンツ企業だったのです。
 それでは今回のバブルはどうでしょうか。

ローコストなコンテンツの過剰共有

 フェイスブック、ツイッター、Tumblr、Quoraといった企業は、いわゆるソーシャルメディアです。それらは、コミュニティを形成してユーザー同士のコミュニケーションを活発にすることで収益をあげていますが、そのために大量のコンテンツが投入されているのです。
 フェイスブックを例にとれば、ユーザーがアップして友人と共有するビデオや写真、メッセージなどもコンテンツです。......
 つまり、それらのコンテンツの大半は、ユーザーによる無料のものか低コストで調達されたものばかりなのです。ローコストなコンテンツが多くの人に過剰に共有されることで、コミュニケーションが盛り上がっているのです。
 ハフィントン・ポスト ( ※引用者注 ―― インターネット新聞 c.f.<多数あるジャンルの記事に対して著名人、記者、ブロガーなどが寄稿した意見を集めたブログニュースサイト>も、...... 基本的には、ローコストなコンテンツの集積場です。マスメディアなどで報道されたニュースを加工した記事や、ブロガーによる無料の寄稿やコメントばかりだったからです。
 それらのローコストな記事に、頻繁に検索される話題性のある単語を組み合わせたタイトルを付けることで、検索結果の上位に表示されるようにして (検索エンジン最適化という手法)、またフェイスブックやツイッター上でどんどん共有されるようにして(ソーシャルメディア最適化という手法)、サイトへ のアクセス数を激増させたのです。
 ちなみに、もっとあけすけなネットジャーナリズムのサイトになると、まず検索に頻繁に使われる単語を組み合わせて記事のタイトルを作り、フリーランサーの記者に安い報酬でそれにあった記事を書かせています(その代表例は米国で1月末に株式公開されたデマンド・メディアです)。

ユーザから地代を徴収 ソーシャルメディアが推し進める "デジタル植民地主義"

 今回のネットバブルのキーワードは"ソーシャル"であり、ここで例示したようなソーシャルメディアの企業や、ソーシャルな機能も駆使したハフィントン・ポストのようなサイトがその主役になるのでしょう。
 しかし、このように考えると、今回のネットバブルの本質は、マスメディアなどのコストのかかるコンテンツを制作する者ではなく、ユーザーなどローコストなコンテンツを作る者から搾取して、そのコンテンツをユーザーに過剰に共有させるという点にあるのではないでしょうか。
 ある米国の識者は、この状況を指して"デジタル植民地主義"と呼んでいますが、この表現は、ちょっと極端であるとは言え、本質を突いているように思えます。
 それは、フェイスブックなどのソーシャルメディアやハフィントン・ポストなどのサイトは、プラットフォームを提供するだけで、そこを利用する者が作るローコストなコンテンツを使い倒すというかたちで"地代"を徴収しているからです。
 ローコストなコンテンツを使い倒すことで、フェイスブックの企業価値は日本円にして4兆円となり、ハフィントン・ポストは260億円で買われたと考えると、今回のネットバブルの主役たちは凄まじいまでに錬金術に長けているのかもしれません。>
忍び寄る新たなネットバブルの正体 ソーシャルの名のもとにあなたが消費される デジタル植民地時代がやってきた/岸博幸のクリエイティブ国富論|ダイヤモンド・オンライン/2011.02.12

( ※引用者注 ―― 文意を損なわない限りで割愛箇所を施しています。)

 コンテンツ制作におけるニューモードの全容はまだ見えてこないし、"著作権" の問題も気になるが、"キュレーション" の観点も含めて、時代に即応したコンテンツ制作の新しいあり様に関心を向け続けてゆきたい...... (2012.02.14)













【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








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このページは、yasuo hiroseが2012年2月14日 00:01に書いたブログ記事です。

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