確か、今年の冬は "暖冬" だといった予報が出ていたように思う。
"猛暑日" が連続した夏であっただけに、そうした予報にも信憑性が伴った。それを裏づけるような "エルニーニョ現象" 観測もなされていた。次のとおりだ。
<今後の見通し: 冬までエルニーニョ現象が持続する可能性が高い。( エルニーニョ監視速報(No. 239)/気象庁地球環境・海洋部/2012.08.10 )>( 気象庁"エルニーニョ現象"発表!大規模な"干ばつ"に重なり食糧危機リスク増大の恐れ!( 当誌 2012.08.14 ) )
ところが、下記引用サイト記事:暖冬から一転"寒い冬"に/NHK NEWS WEB/2012.11.22 によれば、"真逆" の "寒い冬" となるようだ。
別に、選挙で走り回る "先生たち"( "師走" ) に "試練" を与えようという天の声でもなかろうが、それにしても、夏は殊更に暑く、冬は冬で寒いとなれば、"悪いとこ取り!" の気象となったものだ......。
◆ 参照 全国 3か月予報(12月から2月までの天候見通し)/気象庁/2012.11.22
"予報外れ" のその原因は、<日本に暖冬傾向をもたらすエルニーニョ現象が発生し、冬まで続くと予想されたが、エルニーニョ現象はわずか3か月しか続きませんでした>という点と、<偏西風が日本の南の上空を通過する傾向が強まって、西高東低の冬型の気圧配置を強めるアリューシャン低気圧が例年よりも南側で強まる/ 東日本から西で寒気が流れ込みやすくなって、寒い傾向の冬になるという見通しに変わった>という点になるらしい。
"エルニーニョ現象と偏西風" という "地球規模の大道具" によって翻弄されているといった構図か......
暖冬から一転"寒い冬"に/NHK NEWS WEB/2012.11.22
気象庁は、この冬、東日本から西は暖冬傾向になると予想していましたが、一転して寒い傾向になるという長期予報を発表しました。 暖冬から寒冬へと大幅に見直されたのはなぜなのか、長期予報の仕組みと課題について、社会部気象庁担当の村松あずさ記者が解説します。
■ 季節予報って?
季節予報って知っていますか?
気象庁は、テレビやラジオなどで使われる、あすやあさって、数日先の天気予報だけでなく、数か月先までの気温や雨の量を予想する「長期予報」を発表しています。
例えば「1か月予報」や「3か月予報」、半年先の夏の気温などを予想する「暖候期予報」、さらには冬の気温や雪の量を予想する「寒候期予報」があります。
気温や雨に大きく左右される農業の作付けや農薬を散布する目安に活用されるほか、衣料品や飲料水の需要の見通しなど経済活動などにも役立てられています。■ ことしの冬の予想は
気象庁は、ことし9月に発表した冬の天候を予測する「寒候期予報」で、北日本は気温は平年並み、東日本から西は気温が平年より高い暖冬傾向と予想していました。
ところが、22日に発表した12月から来年2月までの「3か月予報」で、北日本は気温は平年並みとこれまでの予想と変わりませんでしたが、東日本から西は気温が平年よりもやや低い寒い冬になると予想を大幅に見直しました。
また、冬の日本海側の雪の量は、北日本は平年並みで、東日本と西日本は平年よりもやや多くなるとしています。
なぜ、暖冬傾向から一転して寒い傾向の冬に予想が変わったのでしょうか?
■ なぜ予想が一転?
そもそも気象庁の長期予報は、まず世界中で観測された気温や風向きなどのデータなどをスーパーコンピューターに入力し、1か月先、3か月先、半年先の気温や海水温、大気の状態を予測します。
予報の期間が長くなるほど誤差は大きくなるため、ある程度幅を持った予想をして、そのうえで、地球規模で起きる気象現象や過去の統計などを予報官が考慮して、気温や雨の量などの予想を発表しています。■ 要因その1 エルニーニョ現象の終息
9月に発表した寒候期予報では、日本に暖冬傾向をもたらすエルニーニョ現象が発生し、冬まで続くと予想されたことから、気象庁は暖冬になると考えていました。
しかし、エルニーニョ現象はわずか3か月しか続きませんでした。■ 要因その2 アリューシャン低気圧の位置
さらに別の要因もあります。
ことです。
偏西風が日本の南の上空を通過する傾向が強まって、西高東低の冬型の気圧配置を強めるアリューシャン低気圧が例年よりも南側で強まるという見通しに変わった
このため、東日本から西で寒気が流れ込みやすくなって、寒い傾向の冬になると予想が変わりました。■ 難しい長期予報
このように長期予報は、誤差の大きい大気の予測結果に地球規模で発生する気象現象などを考慮する必要があるため、非常に難しいのが実情です。
気象庁は、この夏、新たなスーパーコンピューターを導入しましたが、コンピューターによる予測結果だけを使っているわけではなく、予報の精度をすぐに改善することは期待はできません。
気象庁は、1か月予報や週間天気予報など、最新の予報と合わせて活用してほしいと話しています。( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
"冬の寒さ" も歓迎されたものではないが、同時に警戒されるのは、何よりも "寒さ" を好む "インフルエンザ" なのかもしれない...... (2012.11.25)
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