薬剤と体外からの"近赤外線"照射の組合せ治療法一回でがん細胞破壊!マウス実験成功!

| | コメント(0) | トラックバック(0)

 "遠赤外線" は "暖房器具" などでお馴染みであるが、"近赤外線" という言葉自体は馴染み薄かもしれない。しかし、以下のとおり<赤外線カメラや赤外線通信、家電用のリモコンなどに応用>されているという。

近赤外線  近赤外線は波長がおよそ0.7 - 2.5 μmの電磁波で、赤色の可視光線に近い波長を持つ。性質も可視光線に近い特性を持つため「見えない光」として、赤外線カメラや赤外線通信、家電用のリモコンなどに応用されている。

遠赤外線
 遠赤外線は、波長がおよそ4 - 1000 μmの電磁波で、電波に近い性質も持つ。赤外線は物体からは必ず放射されていて、この現象を黒体放射と呼ぶ。高い温度の物体ほど赤外線を強く放射し、放射のピークの波長は温度に反比例する。室温20 ℃の物体が放射する赤外線のピーク波長は10 μm程度である。熱線とも呼ばれる。
 なお、科学用語としての遠赤外線とは全く関係のない商品等で「遠赤外線の効能」を謳うものが多数存在するが、それらは科学的な根拠のない疑似科学的なものであり、注意が必要である。......
>( Wikipedia/赤外線


 また、<透過性が高く人体への影響が比較的小さい>という特質から、最新の "がんの治療法" として脚光を浴びているようだ。

 下記引用サイト記事( 【 主要引用記事 】:がん細胞:「光治療」1回で破壊 米研究チームが成功/毎日jp/2013.01.07 /【 関連引用記事 1 】:がん細胞:カーボンナノチューブに近赤外線を照射→活性酸素発生→がん死滅 京大チーム発見/毎日jp/2012.10.20 /【 関連引用記事 2 】:がん細胞を近赤外線で退治 マウス実験、8割で効果/【共同通信】/2011.11.08 )によれば、"薬剤(抗体)" と "近赤外線" の照射との組み合わせによって "がん細胞" を破壊するという "治療法" が、実用化に向けて着々と進展している模様である。

 従来、<がん治療には外科手術のほか、放射線照射や抗がん剤投与などがある>が、いずれもがん患者にとっての苦痛・負担という副作用が並大抵のものではなかった。

 もし、最新の "治療法" と目される<薬剤と体の外から光を当てる治療法の組み合わせ>という画期的な方法が実用化されたならば、がん患者にとっての負担は遥かに軽減されるものと思われ、早い実用化が大いに期待される......。

【 主要引用記事 】( 参照 【 関連引用記事 2 】)

 がん細胞:「光治療」1回で破壊 米研究チームが成功/毎日jp/2013.01.07

 薬剤と体の外から光を当てる治療法を組み合わせ、マウス体内のがん細胞を1回だけの治療で破壊する実験に、米国立衛生研究所の研究チームが成功したとして、米化学会ナノテクノロジー誌(電子版)に発表した。正常な細胞は傷つけず、患者の負担も軽い治療法として、数年程度での臨床応用を目指す予定だ。

 チームは11年、近赤外光を当てると発熱する化学物質を、がん細胞特有のたんぱく質に結びつく抗体に取り付け、がんのマウスに注射する治療法を開発。マウスに近赤外光繰り返し当てることで、がん細胞に結びついた化学物質の熱でがんが破壊された。ただ、体の深い部分のがんは腹腔(ふくくう)鏡や手術して光を当てることが必要なため、光治療の回数の増加が患者の一定の負担になる懸念があった。

 この問題を解決するため、チームは「ナノ製剤」と呼ばれる、がんに集まりやすい細工を加えた抗がん剤の併用を考えた。子宮がん由来の悪性腫瘍を体の深部に発症したマウスに光治療を施し、続いて抗がん剤を注射した。その結果、1回の治療だけで、10匹のマウスのうち6匹はがんが消え、6カ月後も生存していた。薬だけや、1回の光治療だけのマウスは、いずれも2カ月以内に死んだ。

 チームの小林久隆主任研究員は「最初の光治療で血管に近い活動度の高いがんが破壊され、薬剤が奥のがんに浸透しやすくなった」と説明する。分析では、がんへの薬剤の集まりが、光治療をしない場合の約20倍に達した。頭頚(とうけい)部がん、肺がん、乳がんにも効果があることを確認しているという。【永山悦子】


【 関連引用記事 1 】

 がん細胞:カーボンナノチューブに近赤外線を照射→活性酸素発生→がん死滅 京大チーム発見/毎日jp/2012.10.20

 炭素でできた極小の素材「カーボンナノチューブ」に近赤外線を照射して活性酸素を効率よく発生させ、がん細胞を死滅させることに京都大の村上達也助教(細胞工学)の研究グループが成功し、19日発表した。医療技術への応用が期待される。米化学会誌の電子版に近く掲載される。

 カーボンナノチューブに光を照射すると、熱や活性酸素が発生することが知られており、がん治療の可能性を探る研究が各国で進められている

 グループは、赤外線の一種で、透過性が高く人体への影響が比較的小さい「近赤外線」を利用することを考案。さらに、カーボンナノチューブの中でも「半導体性」と呼ばれる性質を持った部分だけが近赤外線を吸収して活性酸素を出すことを突き止めた。そこで、この成分を分離・濃縮し、ヒトの肺がん細胞と混ぜて近赤外線を10分間照射したところ、熱による影響も含め45%の細胞が死滅したことを確認した。

 村上助教は「微量のカーボンナノチューブを血管から注入し、患部に近赤外線を照射する治療法が考えられるのではないか」と話している。

 カーボンナノチューブは、六角形に結合した炭素原子が円筒形につながった物質で、筒の直径は数ナノメートル(ナノは10億分の1)。鋼鉄より硬く、弾力性があり、電気や熱を通す性質がある。【五十嵐和大】


【 関連引用記事 2 】

 がん細胞を近赤外線で退治 マウス実験、8割で効果/【共同通信】/2011.11.08

 近赤外線を当てる方法で、他の細胞を傷つけずにがん細胞だけを退治することに、米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆主任研究員らのチームがマウスを使った実験で成功、6日付の米医学誌ネイチャーメディシン(電子版)に発表した。がん治療には外科手術のほか、放射線照射や抗がん剤投与などがあるが、チームが開発した方法は副作用が小さいとして、2~3年以内の臨床応用を目指している

 チームは、がん細胞にあるタンパク質と結び付きやすい「抗体」に、特定の波長の近赤外線で発熱する化学物質を取り付け、悪性がんを移植したマウスに注射した。悪性がんを移植したマウスは通常、18日以内で死ぬが、この抗体を注射したマウス10匹に近赤外線4週間に1回、計4回照射すると、うち8匹でがんがほとんど消滅し、1年以上も生存した。がんの再発もなかったという。


 ここしばらく、このブログでは "健康と医療" の科学・技術に関する記事に着目している。
 "情報" の科学・技術の重要性は言うまでもないのだが、社会の "高齢化" が深まる時、人々の関心と不安が"健康と医療" の問題に集中することが避けられないと感じるからだ。
 今年は、この分野にしっかりと目配せしていきたいと考えている...... (2013.01.08)













【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 薬剤と体外からの"近赤外線"照射の組合せ治療法一回でがん細胞破壊!マウス実験成功!

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://adhocrat.net/mt/mt-tb.cgi/2184

コメントする

2020年11月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          














関連サイトへのリンク


  • 電子書籍(eBooks)制作にフォーカスしたサイト
  • 明けない夜はないことを確信するサイト
  • Green(地球環境改善)にフォーカスしたサイト
  • ソフトウェア技術者やSEのための評価と育成、人事考課制度を考えるサイト
  • さまざまな業種・業態でご利用可能なモバイル活用の予約システム!
  • 創作小説『海念と保兵衛』のサイト
  • 創作小説『かもめたちの行方』のサイト
  • 当ブログ推奨の商品を展示したAmazon ストアー!
  • 当AdhocBlogブログの過去のエントリー
  • 株式会社アドホクラット当時のサイト

★売れ筋! No.1!
家庭用"放射線測定器"

日本通信 bモバイルWiFi ルータ+1 ヶ月定額SIM BM-U300W-1M
価格:¥ 20,208
国内配送料無料 Amazon





このブログ記事について

このページは、yasuo hiroseが2013年1月 8日 00:01に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は、
 「自閉症の原因遺伝子(GPR37)特定される!虐待や過保護による「母原病」なぞではない!
です。

次のブログ記事は、
 「宇宙で効いた「骨の特効薬」!加齢で侮れない"骨粗しょう症"の「特効薬」に繋がるか!?
です。

最近のコンテンツは、
 インデックスページ
で見られます。

過去に書かれたものは、
 アーカイブのページ
で見られます。

年月別アーカイブ

最近のトラックバック