何でもクスリに頼ろうとする現代人!?
だが、人間の身体の中で働く "自然治癒力!" にもっと目を向けるべきなのかもしれない。特に、そのメカニズムに貢献していると言われている "免疫力" の働きに向けて......。
昨日は、<自然のプロセスに学ぶ"クラッシュしないコンピューター"!>( Bye-Byeブルースクリーン!自然のプロセスに学ぶ"クラッシュしないコンピューター"!( 当誌 2013.02.20 ) ) について書いたばかりだが、<自然のプロセス> には、知れば驚きである貴重なロジックが埋め込まれているようだ。
人間の身体の中で作用している "免疫力" の働きも、まさにそのひとつなのであろう。
効き目が期待される人工の "投薬" は、"何十年もの" のはずだが、言ってみれば"免疫力" は、人類の歴史とともに鍛えられ生成された "何万年もの" の "妙薬" である。これほど "信頼性" の高い治療薬はなさそうだ。
だが、問題は、この "妙薬" の効き目を台無しにしている "現代の生活環境" だと言うべきなのであろう......。
下記引用サイト記事:ストレスや加齢で低下 免疫力高めるには... 笑って発散、腸内環境も影響/日本経済新聞/2013.02.17 によれば、そもそも"免疫力" とは、
<体内に侵入した細菌やウイルスを撃退したり、がん細胞が増殖したりしないよう守る仕組み/ この仕組みに関係する免疫細胞には、ウイルスに感染した細胞を殺すT細胞やがん細胞を退治するナチュラルキラー(NK)細胞など様々な種類がある/ これらが血液に乗って体中を巡りながら病原体の動きをパトロール> のことだという。
そして最も留意すべきは、この"免疫力" の "仕組み/働き" にとって<「最も影響が大きいのはストレス」>だとされる点であろう。
しかも、現代の生活では、誇張でも何でもなく、この "ストレス" から逃れられる術はない......。
したがって、 "ストレス対処" こそが、現代における "免疫力維持 = 健康維持" の最大の秘訣! と言って間違いではなさそうである。
<"笑ってうまく発散" & "無理にイヤなことをしない" & "「なるようになる」と考える" & "仲のよい人とたわいのないことを話す"> などがお勧めワザ! なのだそうである。
たとえ、周囲から多大な顰蹙(ひんしゅく)を買おうが、気にしない気にしない! に徹する、そんな "図太さ" がこそが現代を健康に生き抜く鉄則なのである......。
ストレスや加齢で低下 免疫力高めるには... 笑って発散、腸内環境も影響/日本経済新聞/2013.02.17
免疫力が高いと病気にかかりにくくなるといわれる。ひと口に免疫といっても、関わる細胞やその働きはさまざまだ。そもそも、免疫力とは何なのか。測る手法を開発した研究者がいると聞き、実際に受けてみた。専門家に免疫力を高めるために気をつけたいことなどをアドバイスしてもらった。
あなたの免疫力を測定――。東京医科歯科大学の廣川勝昱(日の下に立)・名誉教授が開発した判定法 ......
■細菌やウイルスを撃退
免疫とは、体内に侵入した細菌やウイルスを撃退したり、がん細胞が増殖したりしないよう守る仕組みだ。この仕組みに関係する免疫細胞には、ウイルスに感染した細胞を殺すT細胞やがん細胞を退治するナチュラルキラー(NK)細胞など様々な種類がある。これらが血液に乗って体中を巡りながら病原体の動きをパトロールする。最近は動脈硬化の発生にも関わることがわかってきた。
免疫力は血液中の様々な免疫細胞の数や比率、増殖能力などからわかるという。これらの能力が衰えると、様々な病気にかかりやすくなる。健康な人から高齢者まで幅広く調べ、これらの指標から免疫力を数値化した。採った血液を調べて比べると、およその「免疫年齢」がわかる仕組みだ。
免疫細胞の働きは年を取るにつれて衰える。だが、廣川名誉教授のこれまでの研究で、80歳以上まで長生きした人は中年並みの免疫力を保っていることがわかってきた。
では、免疫力の維持には何が効くのだろうか。バランスのよい食事や適度な運動、規則正しい生活習慣などは当たり前だ。このほか最近の研究で、腸内環境も関係することがわかってきた。東京大学の一戸猛志准教授らは、マウスを使った実験で、腸内細菌が大幅に減るとインフルエンザウイルスに感染しやすくなることを突き止めた。人間でもヨーグルトを食べ続けると、インフルに感染しにくくなるという研究結果がある。
「最も影響が大きいのはストレス」(廣川名誉教授)だ。人間の体はストレスを受けると、ある種のホルモンを出して耐えようとする。ところが、このホルモンは免疫の働きを低下させる。健康によいことでも、ストレスをためると逆効果になる。
それを端的に示すフィンランドの調査がある。血圧やコレステロール値が高かった40代の男性約1200人を半分に分け、1974年から15年間追跡した。片方は最初の5年間はまじめに健康管理し、喫煙や飲酒、塩分、糖分の摂取を控え、定期的に健康診断を受けた。もう一方は何もしないまま過ごした。
まじめに健康管理したグループの方が血圧などは改善したものの、なぜか15年間の死亡者総数では多かった。「健康的とはいえ、窮屈な生活がストレスになり、免疫力を下げた可能性がある」と順天堂大学の奥村康・名誉教授はみる。最初の5年間とはいえ、ストレスによるダメージは大きいようだ。
■笑ってうまく発散
「体を少し動かす程度でも、免疫は活性化される。ちんたらと感じるくらいのお手軽な運動がおすすめ」と奥村名誉教授はいう。実は、過酷なトレーニング>をこなすアスリートたちは風邪をひきやすいという。激しい運動は体にとってストレスになるからだと考えられている。
ストレスを解消するには、趣味を楽しむなど人それぞれに方法があるだろう。てっとり早いのが笑うこと。米国の研究によると、喜劇を見て声を出して笑うと免疫力が高まったという。日本でもよく笑う人は免疫細胞の働きが高いという報告がある。詳しい仕組みなどは不明だが、日々笑っても損はなさそうだ。
日々のストレスを避けられたらよいが、そんな生活を送るのは難しい。責任感が強く自分自身を追い込むまじめなよい人は長生きできない傾向にあるという。免疫力を保つには、能天気で少し図太いくらいがよさそうだ。
(鴻知佳子)
( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
"気配り名人" の "良い人" が "早く逝く" かのような印象を与える昨今、"さもありなん" と頷かされてしまう "免疫力とストレス" との冷徹なロジック...... (2013.02.21)
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