国民にとって "最も気掛かりなこと" は、政府・電力会社にとっては "最も不都合なこと" だという事情があるからなのであろうか......。"反原発" から "原発維持・推進" への衣替えが "なし崩し" 的に、そして "粛々" と運ばれて行くかに見える。
参院選の "争点" となっても何ら不思議ではない "原発問題" であるにもかかわらず、現政権は "争点隠し" さながらの姿勢で "原発問題" を往なそうとしている。
そして、"原子力規制委員会"の "規制ぶり" にも、"先が見えた!" かの印象がある。
あれほどに、"敷地内の活断層" 懸念が注目された "大飯原発" であるにもかかわらず、"規制委" は、現状の稼動を追認することになったのだという。
下記引用サイト記事:大飯運転継続を容認=9月の定期検査まで-関電姿勢に批判も・規制委/時事ドットコム/2013.07.03 - 12:28 は以下のように報じる。
<国内で唯一運転中の関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)について、原子力規制委員会(田中俊一委員長)は3日、「直ちに安全上重大な問題は生じない」とする評価書を決定し、9月の定期検査入りまでの運転継続を事実上容認した。敷地内の活断層の有無については調査を続行する。>
<「直ちに安全上重大な問題は生じない」> と判断したとあるが、<9月の定期検査>までの期間は短い期間であるゆえに、よもや、大地震が発生して "活断層" がリスクをもたらすことはあるまい......、とお考えなのであろうか。
要するに、"規制委" ともあろう立場ながら、"原則" に則ってではなく "憶測" によって判断を進めたと理解できなくもないのである。
おまけに、"規制委" 内部には "懸念の声" もあったというではないか。
<議論の中では委員から、関電の安全に対する姿勢について「基準を守りさえすればいいという印象がある」との意見も出た>
この側面については、以下のような別記事も参考となる。
< 田中俊一委員長は「緊急対策を講じたことを含めてより安全になった」と述べ、報告書を了承し、規制委員会は、定期検査で停止することし9月までの運転継続を正式に認めました。
一方で、報告書では「対策を小出しにし、基準を満たす最低線を探ろうとする関西電力の姿勢は審査の障害になる」と批判したほか、委員から「関西電力の安全に対する意識や行動は合格点に達していない」という指摘が出ました。>( 大飯原発の運転継続 正式に認める/NHK NEWS WEB/2013.07.03 - 13:25 )
"原発がもたらすリスク" を、国民に代わって "規制" するはずの"原子力規制委員会" は、決して "なし崩し" 的と見られるような判断などをしてはならない......。
大飯運転継続を容認=9月の定期検査まで ― 関電姿勢に批判も・規制委/時事ドットコム/2013.07.03 - 12:28
国内で唯一運転中の関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)について、原子力規制委員会(田中俊一委員長)は3日、「直ちに安全上重大な問題は生じない」とする評価書を決定し、9月の定期検査入りまでの運転継続を事実上容認した。敷地内の活断層の有無については調査を続行する。
田中委員長は定例会合で「定期検査後に対策をしたり、詳細な評価をしたりすることもある。さらなる安全向上に努めてもらいたい」と述べた。議論の中では委員から、関電の安全に対する姿勢について「基準を守りさえすればいいという印象がある」との意見も出た。
規制委は今年3月、新規制基準の策定に際し、運転中の大飯原発については7月の施行時点で新基準を適用せず、次の定期検査を終えて再稼働する時に審査する方針を決定。一方で、現時点で新基準にどの程度適合しているかを確認し、安全上重大な問題があれば運転停止を要請するとしていた。
これを受け関電は4月、大飯3、4号機について「新基準に適合している」とした報告書を提出。規制委は評価会合や現地調査を通じ、適合状況の確認作業を続けてきた。
「釣った魚にエサはやらぬ」という下世話な言葉がある。
参院選の前であっても、"原発稼動に対する国民の不安" が "逆撫で" されている実情なのだから、これで現政権が "ノーチェック!" となるほどに勢力拡大を図るならば、国民の不幸は極まるはずだ。
"原発問題" を "争点隠し" にしつつ、それでいて "原発維持・推進" の "白紙委任状" を頂いたと言ってはばからない政権政党を、今回もまた国民は是認するのであろうか...... (2013.07.04)
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