"薬の効果"への信頼性を損なう研究データ"操作の疑い"!高血圧治療薬「ディオバン」!

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 何らかの病の症状を持ち通院している人であれば、現在の治療の大半が "薬の処方" によって賄われていることをよく知っているはずだ。また、そうであるからこそ、"製薬会社" による "販売促進" 攻勢も過激さを極めるのであろう。
 こうした市場競争的状況で "決め手" となるのは、言うまでもなく "薬の効能" に関する "信頼性" ということになる。もし、これが損なわれるならば、アナーキーな市場競争の果てに、"薬害" や "副作用" などが野放しにされかねないからだ。

 そうしたワースト・ケースは別としても、"薬の処方" についての医師の判断に "不公正" な影響を及ぼすであろう "データ/情報操作" は厳しく糾弾されなければならない。"市販のサプリメントの効能表示" についての誤りとは、次元が異なっているからだ。

 下記引用サイト記事:薬効のデータに"操作の疑い"/NHK NEWS WEB/2013.07.12 - 00:39 が伝える "事件!" は、こうした文脈での "データ/情報操作" ではないかと疑われるケースなのである。

 <大手製薬会社「ノバルティスファーマ」の高血圧の薬の効果を調べた複数の大学の臨床研究にこの会社の社員が関与し、研究結果に疑問が投げかけられていた問題で、京都府立医科大学の調査委員会は、データに何らかの操作があった疑いがあるとしたうえで、ほかの薬より脳卒中や狭心症を減らせるとした臨床研究の論文の結論には誤りがあった可能性が高いとする調査結果を発表

 別な記事には以下のような "異常な事実" も報じられている。

 今回の調査結果は、医療界に大きな波紋を呼んでいます。
 ノバルティスファーマの当時の社員は、京都府立医科大学のほかに、東京慈恵会医科大学、千葉大学、名古屋大学、それに滋賀医科大学の合わせて4つの大学でも社員であることを明らかにせずにディオバンに関する論文の作成に関わっていました。発表された論文は薬の販売促進に使われました。......
>( 臨床研究論文 データ操作の疑い/NHK NEWS WEB/2013.07.12 - 22:40

 当該の製薬会社に "釈明" を求めることは当然としても、"医療界" および "監督官庁(厚生労働省)" の "脇の甘さ!" が責められて然るべきではなかろうか......。

 薬効のデータに"操作の疑い"/NHK NEWS WEB/2013.07.12 - 00:39

 大手製薬会社「ノバルティスファーマ」の高血圧の薬の効果を調べた複数の大学の臨床研究にこの会社の社員が関与し、研究結果に疑問が投げかけられていた問題で、京都府立医科大学の調査委員会は、データに何らかの操作があった疑いがあるとしたうえで、ほかの薬より脳卒中や狭心症を減らせるとした臨床研究の論文の結論には誤りがあった可能性が高いとする調査結果を発表しました。

 この問題は、ノバルティスファーマが販売する高血圧の治療薬「ディオバン」の効果を調べた京都府立医科大学などの臨床研究この会社の当時の社員が関与し、データの解析などを担当していたもので、「ほかの薬より脳卒中などのリスクを下げる効果が高い」などとした論文が発表され、薬の販売促進に使われていました

 これについて京都府立医科大学の調査委員会は11日夜、患者のカルテに書かれた情報と論文作成に使われたとされる解析データに食い違いがあり、データに何らかの操作があった疑いがあると発表しました。
 そのうえで、血圧を下げる薬の効果に問題はないもののほかの薬より脳卒中や狭心症を減らせるとした結論には誤りがあった可能性が高いと指摘しました。

 ノバルティスファーマは、この臨床研究の結果を薬の販売促進などに使っていて、ディオバンは、年間1000億円以上を売り上げる商品になっていました。......
 「ディオバン」は、ノバルティスファーマが開発した高血圧の治療薬です。......

京都府立医科大の検証

 京都府立医科大学の調査委員会は、臨床研究に参加したおよそ3000人の患者のうち今もカルテが保管されている223人の患者のデータと論文に使われたデータとを突き合わせ、論文の作成が正しく行われたのか検証しました。
 その結果、カルテには、脳卒中や狭心症と診断された記録があったにもかかわらず、論文に使われたデータには、症状がないようにされていた患者が複数いたことが分かりました。
 また、逆に脳卒中や狭心症と診断されていないのに症状があったようにされていた患者もいましたが、結果としては、脳卒中などを防ぐ効果が高くなるようにデータが変わっていたということです

 調査委員会は「意図されたものか、意図しないミスなのかは判断できない」としたうえで、「何らかの操作が行われた疑いがある」としています。
そして、「正しく分析されていれば、ほかの薬と効果に違いがないという結論になる可能性が高い」としています。
 また血圧を下げる効果についてもほかの薬と大差はなかったとしています。

( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)

 このところ、アカデミズムの領域では、"論文の剽窃(盗用)行為" に類する事件が少なくないようである。理由はさまざまであろうが、過剰な "商業主義" の横行と "モラルの溶解" とが相俟って、信じ難い状況が立ち現れているのだと見える。
 今回の事件である "医学論文における「データ操作」の疑い" も、この流れの一翼に位置すると思われるが、残念ながら、もはや"チェック/法的措置" を伴わない "モラル主義" に任せることは "不作為" と同義になり果てていると見なければならないようだ...... (2013.07.14)













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