高額な自転車事故賠償!報道が醸し出すムード!?報道事実にどう向き合うかという課題!

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 自転車でのトレーニング(10km余り)を、日課としている日々であるが、身体の辛さを覚えることはほとんどない。もし神経を尖らせるものがあるとすれば、それは "事故" の可能性だ

 自分の場合、サイクリング・ロードを兼ねている川岸の遊歩道を専ら走っているが、そんな交通量の少ない道でも注意が欠かせない。歩行者もいれば、同好の自転車にも遭遇する。また、"事故" を起こした自転車も何度か見かけているからだ。
 正直言って、現状の "自転車走行環境" は "アナーキー(無秩序)!" だと言うほかない。

 <例えば歩行者と自転車がぶつかりそうになった時に、どちらがどちら側に避けるべきか、ということもルール化されていない。また自転車が後ろから来て追い抜いていく時のルールも定まっていない。ベルを鳴らされても、どちらに避けたらいいのか分からない。歩行者にとっても自転車を運転している人にとっても心理的なイライラは募るばかりだ>( 下記引用サイト記事:高額になる自転車事故の賠償、走行ルールづくりとインフラ整備を行え/大前研一の「産業突然死」時代の人生論/2013.07.22

 先日、"不幸な自転車事故" に関する驚きの報道があったことを覚えている人は少なくないはずだ。自分も、ふと、この "不幸な事故" とその顛末とが脳裏を過ぎるのを、走りながら自覚することが今でもある。

 <神戸地裁が約9500万円の支払いを命じたのは、事故当時小学5年生だった少年が乗った自転車と歩行者との衝突事故をめぐる損害賠償訴訟だ。5年前に被害にあった67歳の女性は、事故の影響により現在も寝たきりで意識が戻らないことから、専門家からも高額賠償は妥当と評価する声が挙がっているという>( 下記引用サイト記事 )

 もちろん、何の落ち度もなかった被害者は最大級の災難に違いないが、今一つの "驚き" は、<約9500万円という高額の賠償> の支払が、 "未成年者の事故加害者とその親" に命じられた点なのである。

 この<高額の賠償> を云々することは、ひょっとしたら被害者の立場を軽視する響きを伴うのかもしれないことを懸念するが、"驚きの高額賠償" と受け止められること自体は否定できないのではなかろうか。

 ところで、今回、この引用記事に関心を向けたの動機は、この "事故とその顛末" に直接関心を抱かざるを得なかった点であるとともに、今一つあった
 それは、下記引用サイト記事の筆者自身が、注意深く目を向けている点に、自分も少なからず共感を覚えたからである。

 <上記事例はいずれも悲惨な事故だが、こうした自転車事故に便乗している人たちがいるのではないかと私は見ている。賠償額をつり上げることで「自転車は危ない」というムードを醸成し、自分の"仕事"を増やそうとしている人たちだ/ 自動車事故が減ったこと自体は喜ばしいことだが、警察としてはそれによって"仕事"が減るのも困る。そこで、他に何か取り締まるものはないかということで、自転車に目を付けたのではないだろうか。そうした"官"の空気が、判決にも少なからず影響しているような気がする> という箇所なのである。

 これは決して "邪推" というようなものではなかろう。むしろ既成権力の "常套手段" だと言うべきなのかもしれない。昨日書いた "財務省" による『国の借金1000兆円突破の"発表!』に潜む目論み! と同じ手口に見えるからなのである。( 参照 初の1000兆円突破=「国の借金」膨張止まらず-1人当たり792万円・6月末/時事ドットコム/2013.08.09 - 14:51

 確かに、<高額になる自転車事故の賠償> をセンセーショナルに知らしめることは、"無謀なチャリンコ・ライダー" を駆逐する "抑止力" にならないとは思わないが、今、求められているのは、過剰に自転車利用者の "萎縮を誘う" そうした "厳罰主義" 的方針ではなく、自転車の安全利用を持続的に支援する "インフラの整備" なのではなかろうか。

 まして、<自分の"仕事"を増やそうとしている人たち......> というありがちな "陰謀(?)" は願い下げにしてもらいたいものである。
 とかく、現時点での<"官"の空気> には、自分たちの進行方向へと "背中を押してくれるような世論作り" に勤しむ傾向が顕著であるだけに、こうした事象に対しては目敏くあるべきだと考えている......。

 高額になる自転車事故の賠償、走行ルールづくりとインフラ整備を行え/大前研一の「産業突然死」時代の人生論/2013.07.22

 自転車事故の賠償が近年、高額になっている。神戸地裁は7月4日、約9500万円という高額の賠償を命じ、大きく注目された

 欧州、特にデンマークやオランダは自転車をエコと健康の両面から国を挙げて推奨し、そのためのルールやインフラを整備している。遅ればせながら日本も賠償の高額化といった手段ではなく、本格的なルールづくりとインフラの整備によって自転車利用の安全性を高め、促進していくべき段階に来ているのではないだろうか

親に注意義務があるとして母親に賠償命令

 神戸地裁が約9500万円の支払いを命じたのは、事故当時小学5年生だった少年が乗った自転車と歩行者との衝突事故をめぐる損害賠償訴訟だ。5年前に被害にあった67歳の女性は、事故の影響により現在も寝たきりで意識が戻らないことから、専門家からも高額賠償は妥当と評価する声が挙がっているという

 こういったケースの賠償額は、その人が生存していたか、もしくは健康であったならば、将来稼いだであろう金額をもとに算出される。ただし、事故当時60代の女性の賠償額として9500万円というのは、算出根拠が不明瞭な印象を受ける

 今回のケースで特徴的なのは、事故を起こしたのが未成年者なので、親に注意義務があるとして、母親に賠償が命じられた点である。母親は神戸地裁判決を不服として18日に大阪高裁に控訴している。

相次いで命じられる5000万円以上の賠償額

 このように、自転車による加害事故について命じられる賠償金は、近年、高額化する傾向が見られる

 最近のケースについて「自転車での加害事故と賠償額の事例」をご覧いただきたい。

 ......

 多くの場合、自転車の傍若無人なマナーやルール違反が自動車運転手の誤動作を誘発して大きな事故を起こしている。自動車には道路交通法が厳密に適応されるし、また免許取得時にはかなり厳しい教科も課せられているが、自転車にはそうした規則もなく、また一般の人は遵守すべき最低のルールを学ぶ機会もない。仮にそれを学んだとしても、違反して走っている自転車が道にあふれている現状では、ほとんど意味がない

自転車と歩行者の事故件数は減少傾向にある

 上記事例はいずれも悲惨な事故だが、こうした自転車事故に便乗している人たちがいるのではないかと私は見ている。賠償額をつり上げることで「自転車は危ない」というムードを醸成し、自分の"仕事"を増やそうとしている人たちだ

 背景にあるのは交通事故の減少である。「自転車と歩行者の事故件数の推移」を見ていただきたい。

 「交通事故の総数」のグラフ(上右)を見てもらえればわかるように、交通事故は年々減っている。これは、自動車事故が大きく減ってきたためだ。

 自動車事故が減ったこと自体は喜ばしいことだが、警察としてはそれによって"仕事"が減るのも困る。そこで、他に何か取り締まるものはないかということで、自転車に目を付けたのではないだろうか。そうした"官"の空気が、判決にも少なからず影響しているような気がする

 ただ、一般の人も「自転車は危ない」というムードに影響されているが、実は件数から言うと、自転車による事故も減少傾向にある。「自転車と歩行者の事故件数」のグラフ(上左)からもわかるように、件数は2500件前後で、交通事故全体(60万件超)に比べるとはるかに少ない。

千代田区あたりで走行ルールの実験をしてみたらどうか

 もちろん、事故件数が比較的少ないからと言って、自転車の事故対策を講じなくていいというわけではない。賠償額をつり上げたりするのではなく、自転車走行のルールをつくることこそが、もっとも有効な手立てになる

 日本では、原則として自転車は車道を走ることになっているが、歩道を走ることも許されている。

 車道では自転車があっちからもこっちからも来るし、横断歩道を渡る(バイクに準じた)ルールも守られていない。自動車は衝突や接触を避けるのに必死だ。歩道でも、自転車があっちからもこっちからも走ってくるので、歩行者としては安心できない。

 例えば歩行者と自転車がぶつかりそうになった時に、どちらがどちら側に避けるべきか、ということもルール化されていない。また自転車が後ろから来て追い抜いていく時のルールも定まっていない。ベルを鳴らされても、どちらに避けたらいいのか分からない。歩行者にとっても自転車を運転している人にとっても心理的なイライラは募るばかりだ

 そこでたとえば、歩きたばこを先行的に禁止して成功した東京・千代田区あたりが、自転車の走行ルールを実験的に実施してみてはどうだろう。そこで問題点を浮き彫りにしてルールを整理し、日本全国での導入へと展開していくのだ。

オランダのルールや専用道路に学べ

 オランダのように自転車専用道路を造ることも有効だろう。オランダは全国に自転車専用道路が整備されており、マーストリヒトからアムステルダムを結ぶ長距離の自転車専用道路も存在する。独自の自転車走行ルールがあり、違反者には罰則が科せられる。

 そうした取り組みによって自転車が安全に利用され、世界一の自転車王国となっている。

 クリーンで手軽な自転車をいかに安全、かつ効率よく使うかということは、「国家のクオリティ」にも関わってくる。罰金を法外なものにしても抑止力にはならないだろう

 むしろ時間がかかっても海外の先進的な事例に学びながら、日本の限られた道路スペースに合ったルールづくりとインフラ整備に力を入れていくべき時だ

( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)

 最近の世相には、"SNS" などの活用によって "きめ細かい民意構築" が可能となったというような楽観論が散見されるが、ソンナワケないでしょ! というリアルな悲観的印象が拭い切れないでいる。
 相変わらずと言うか、むしろ強度を増して、マスメディアという巨大な投網が異次元的にフル活用されて、市民・国民の認識・感覚の枠組みが方向づけられ、その結果としてポピュリズムが刈り取られようとしている......、というのが残念ながらの現状なのではなかろうか...... (2013.08.11)













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このページは、yasuo hiroseが2013年8月11日 00:01に書いたブログ記事です。

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