PCが "モバイル化"、"ウェアラブル化" するにつけ、クローズアップされるのが、それらの "操作(入力)手段" をどうするか、という課題であるに違いない。
"スマホ" が "タッチパネル"(加えて "音声入力" ) システムとともに爆発的に普及したことを思い返せば、両者の関係は別物と言うよりも "相即的" だと考えられる。
今回注目したいニュースは、こうした動向の中で今登場している、以下の(1)"Eye Tracking/アイトラッキング/アイトラッカー" と、(2)"顔の動きを感知する耳飾りコンピューター" である。
(1)"Eye Tracking/アイトラッキング/アイトラッカー"
そもそも "Eye tracking" への注目は、"経営" のジャンルで始まったようだ。
<アイトラッキング/Eye Trackingとは
人の眼球の動きを記録して分析する調査手法。印刷物やウェブサイト画面などを見るときの眼の動きを調べることで、人の判断に与える影響について探る。......特殊な装置で人の眼球の動きを追跡・記録することで心理面への影響を探るアイトラッキングという手法です。この装置はアイトラッカーと呼ばれます。......>( IT pro/知っておきたいIT経営用語 )
そして、"アイトラッキング" の技術的原理が、「視線入力」とも呼べる「視線でのPCを操作」にまで発展したというわけだ。
<......操作可能距離は、45cm - 75cm。/ センサーは赤外線。(Leap Motionと同じ)/ 精度 0.5°(平均)。空間分解能 0.1°(RMS)。/ 精度をわかりやすく言うと、ほぼ指先の大きさ(10mm)くらいの精度で視線の先を特定できる。/ また、コンタクトレンズ、ほとんどのメガネを使ったまま問題なく使用できるとのこと。/ まだ「製品」の段階ではなく、SDKを含んだ開発キットの段階だが、99$という価格のインパクトは物凄い。/ 現在、アイトラッキング機器(主にWEBサイトなどでの視線移動調査用)は数百万円することを考えると、革命的なお値段設定だ。/ もちろんSDKでソフトさえ作ることができるなら、この機器での視線移動調査も可能になるだろう。......>( 「視線」でPCを操作!99$の格安アイトラッキングセンサー/AISAKEB.com/2013.09.08 )
下記引用サイト記事 1 : 「スマホを目で操作」できるUSBモジュール/WIRED/2014.02.27 - THU は、この技術路線が "スマホ(Android)" に応用されたもの、と言える。
<スマートフォンのMicroUSBソケットには、小さなモジュールが差し込まれている。調整すると、適切な方向を見つめるだけで、さまざまなタスクを行えるようになるシステム/ 単純なスクロール、Kindleのページめくり、そしてゲーム「Fruit Ninja」のプレイなど、すべてを目だけで操作することができる/ The Eye Tribe社では、さらに面白い企画を準備している。それが、Androidフォン向けのソフトウェア開発キットモジュールだ。同社は、ゆくゆくはこれがさまざまなモバイル機器に組み込まれることを期待している> とある。
(2)"顔の動きを感知する耳飾りコンピューター"
下記引用サイト記事 2 : 耳飾りコンピューターで情報取得 顔の動きをセンサーで感知/【共同通信】/2014.03.01 - 02:00 は、<顔の動きをセンサーで感知> という局面に重点を置いた<耳飾りコンピューター>であり、この "センサーからの信号" を他のコンピューターとの連携で活用しようと目指しているようである。
<奥歯をかむ、目を強く閉じる、といった顔の動きによって操作する耳飾り型コンピューターを使い、ものを動かしたり、目的地までの経路情報を聞いたりすることができる仕組みを開発したと、広島市立大の谷口和弘講師が28日までに明らかにした/ 体が不自由な人にも役立つのではないか/ このコンピューターは、さまざまな顔の動きやうなずきなどの頭の動きを感知するセンサーを備え、センサーからの信号で動く。どのような信号の場合に何をするかを決めておけば、必要な指示を外部に出すことができる> とある。
いずれにしても、こうした新たな "操作(入力)手段" の登場が、"モバイル化/ウェアラブル化" に突き進むPCの "操作性・利便性" を飛躍的に向上させることは目に見えている......。
【 引用記事 1 】
「スマホを目で操作」できるUSBモジュール/WIRED/2014.02.27 - THU
The Eye Tribe社は、スマホを目で操作できるUSBモジュールを開発している。
WIRED NEWS (UK)
「ご覧の通り、いま現在、目でフルーツを切っています」と、アンダーズ・ボー・ペデルセン(Anders Bo Pedersen)は解説する。Androidフォンの画面の至る所で、オレンジやパイナップルが切られていく。
スマートフォンのMicroUSBソケットには、小さなモジュールが差し込まれている。調整すると、適切な方向を見つめるだけで、さまざまなタスクを行えるようになるシステムだ。
単純なスクロール、Kindleのページめくり、そしてゲーム「Fruit Ninja」のプレイなど、すべてを目だけで操作することができる。
ペデルセン氏は、デンマークの新興企業The Eye Tribe社のモバイル主任で共同経営者だ。同社は2013年12月、最初の視線追跡製品を、開発者向けに発表した。薄くて細長いモジュールで、WindowsのPCやノートPC、タブレットに取り付けるものだ(以下の動画)。価格は99ドル。これはすぐに売り切れたので、同社は現在、第2弾の生産に取り組んでいる。
その一方で、The Eye Tribe社では、さらに面白い企画を準備している。それが、Androidフォン向けのソフトウェア開発キットモジュールだ。同社は、ゆくゆくはこれがさまざまなモバイル機器に組み込まれることを期待している。
想像するほど、複雑なものでも突飛なものでもない。必要なハードウェアの大半は、すでに電話機側に内蔵されているからだ。
「それがいいところだ」とペデルセン氏は語り、必要なのは赤外線対応カメラセンサーだけだと説明する。「第4四半期には、通常のカメラと赤外線カメラを切り替えることができるセンサーが登場することがわかっている」とのことだ。
※この翻訳は抄訳です
【 引用記事 2 】
耳飾りコンピューターで情報取得 顔の動きをセンサーで感知/【共同通信】/2014.03.01 - 02:00
奥歯をかむ、目を強く閉じる、といった顔の動きによって操作する耳飾り型コンピューターを使い、ものを動かしたり、目的地までの経路情報を聞いたりすることができる仕組みを開発したと、広島市立大の谷口和弘講師が28日までに明らかにした。両手に荷物を持っている時に自動車のドアを開けるなど、さまざまな使い方が想定され、体が不自由な人にも役立つのではないかという。
このコンピューターは、さまざまな顔の動きやうなずきなどの頭の動きを感知するセンサーを備え、センサーからの信号で動く。どのような信号の場合に何をするかを決めておけば、必要な指示を外部に出すことができる。
こうした新たな "操作(入力)手段" の登場は、"コンピューターの活用範囲拡大"( ex.ハンドフリー的活用分野 )につながることは必至だ。
だが、体が不自由な人にも役立つのではないか という画期的なメリットに、まずは関心を向け続けたいと思う...... (2014.03.02)
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