ハハーン! まるで "隠居" 制度のような視点かな? なぞと茶々を入れたくなってしまった......。
"お家存続"のために、問題ありの "家督" を退かせて "隠居" とさせてしまう......、という話は、時代小説などでしばしばお目にかかるところだからだ。
ヒトの生体内に巣食う "がん細胞" も、これを "撃退" する道のひとつとして、速やかに "隠居=老化" させてしまう(?)という "策"(=治療法)もアリ! というわけか。
今回注目する下記引用サイト記事 : 細胞老化のメカニズム解明=世界初、がん治療にも期待-名古屋市立大/時事ドットコム/2014.06.06 - 02:03 は、"細胞老化(=細胞分裂の阻害)" という仕組みを逆手にとって "がん細胞" への道(がん化)を封じ込めようとする、そうした斬新な研究成果を報じたものである。
<ヒトの細胞が老化する基本的なメカニズムを名古屋市立大学の中西真教授らの研究グループが世界で初めて解明し、論文が5日、米科学誌モレキュラー・セル電子版に掲載された。細胞は急激に老化することで、がん化が防げることから、新たな治療法の開発が期待される/ 研究グループは、ヒトの皮膚や網膜から採取した細胞に紫外線を当てるなどして老化を促進。細胞内でがんを抑制する働きをする二つのタンパク質が正常な細胞分裂を阻害し、老化細胞になったことを突き止めた/ これまでの研究では、細胞内のDNAやタンパク質に傷が付くことで細胞が老化し、その蓄積によって人体の老化が進行することまでは分かっていたが、細胞老化の仕組みは解明されていなかったという/ 中西教授は「がんを抑制するタンパク質が体内にない場合でも、老化を誘導する操作をすることで、細胞を老化させ、がん化するのを防ぐことができる」と話している> とある。
細胞老化のメカニズム解明=世界初、がん治療にも期待-名古屋市立大/時事ドットコム/2014.06.06 - 02:03
ヒトの細胞が老化する基本的なメカニズムを名古屋市立大学の中西真教授らの研究グループが世界で初めて解明し、論文が5日、米科学誌モレキュラー・セル電子版に掲載された。細胞は急激に老化することで、がん化が防げることから、新たな治療法の開発が期待される。
研究グループは、ヒトの皮膚や網膜から採取した細胞に紫外線を当てるなどして老化を促進。細胞内でがんを抑制する働きをする二つのタンパク質が正常な細胞分裂を阻害し、老化細胞になったことを突き止めた。
これまでの研究では、細胞内のDNAやタンパク質に傷が付くことで細胞が老化し、その蓄積によって人体の老化が進行することまでは分かっていたが、細胞老化の仕組みは解明されていなかったという。
中西教授は「がんを抑制するタンパク質が体内にない場合でも、老化を誘導する操作をすることで、細胞を老化させ、がん化するのを防ぐことができる」と話している。(2014/06/06-02:03)
◆ 参照 <......発表によると、ヒトの正常な細胞には、DNAの複製と細胞の分裂を繰り返して増殖する周期がある。中西教授らは皮膚や網膜上皮といったヒトの細胞に、活性酸素や放射線などによる刺激を与え、細胞が老化する過程を顕微鏡で解析した。刺激を受けた細胞は、分裂前の準備期で、がん抑制遺伝子のp53とRbたんぱく質が活性化し、分裂を回避して通常の2倍のDNA量を持ったまま増殖が止まっていることがわかった。
また、ヒトの老化細胞の一つであるほくろを調べたところ、正常な表皮細胞と比べて約2倍のDNA量があり、増殖が止まっていることが確認された。......>( 細胞老化の仕組み、名市大グループが解明/yomiDr. ヨミドクター/2014.06.06 )
"細胞老化" 現象と対比して注目できるのは "アポトーシス (apoptosis プログラム細胞死)" と呼ばれる現象(生体を維持する上で、不要となった細胞を取り除く機構)かもしれない。―― <がんや自己免疫疾患の分子機構が分かることにより、新しいがんの治療法や新薬の開発に道を拓くものと期待されています。>( 展望・新しいがん治療法開発に道拓く/細胞死のメカニズムを解く )――
安直な期待を寄せるわけにはいかないのかもしれないが、既存の生体内機構に依拠したこれらの着眼と研究が奏功して欲しいものだ...... (2014.06.08)
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