"パーキンソン病" のような神経変性疾患治療の鍵は、損傷を受けている "神経細胞" に代わって、正常な "神経細胞" を "移植" によってどう置き換えるか、だと考えられている。
◆ 参照 当誌過去の "神経細胞、パーキンソン病" 関連記事
○ <マウスの脳に移植された脳細胞が、6カ月後には完全に機能的に統合されたことが確かめられた。この移植の成功は、死滅した脳細胞の置き換えができる可能性を示唆するもので、パーキンソン病のような神経変性疾患に治療の道が開けるかもしれない......> ( 脳への"ニューロン幹細胞"移植に成功!死滅した脳細胞の置き換え可能性が示唆される!/当誌 2014.08.17 )
今回注目する下記引用サイト記事 : iPSのパーキンソン病治療、4年後に治験計画 京大/朝日新聞(阿部彰芳)/2014.08.21 - 18:02 は、<iPS細胞から作った神経細胞> を使って、"パーキンソン病" の治療を進めようとする計画について伝えている。
<iPS細胞から作った神経細胞でパーキンソン病の治療を目指す京都大iPS細胞研究所(CiRA)の高橋淳教授は20日、作製する神経細胞の薬事承認を得るため、2018年度にも治験を始める構想を明らかにした。承認が得られれば、品質の安定した神経細胞を製品として流通させることができ、再生医療普及の大きな足がかりになる/ 報道関係者との会合で明らかにした。パーキンソン病はドーパミンという神経伝達物質を作る細胞が減っていき、運動に障害がでる難病。動物実験では、重症化する前なら、神経細胞の移植で治療効果が期待できるとされている/ 高橋教授らは来年度から患者自身の細胞から作ったiPS細胞を使い、臨床研究を始める予定だ。iPS細胞によるパーキンソン病治療は例が無く、安全性や一定の効果が確認できれば、治験に進む方針。治験ではCiRAがストックするiPS細胞を使う予定。患者にとっては他人の細胞で拒絶反応のリスクがあるが、大量生産が可能になり、コストを大幅に下げられるメリットがある/ 一方、患者自身の細胞を使う治療法も京大病院で続ける計画だ。4年後には、保険診療と併用できる先進医療への認定を目指すという。(阿部彰芳)> とある。
iPSのパーキンソン病治療、4年後に治験計画 京大/朝日新聞(阿部彰芳)/2014.08.21 - 18:02
iPS細胞から作った神経細胞でパーキンソン病の治療を目指す京都大iPS細胞研究所(CiRA)の高橋淳教授は20日、作製する神経細胞の薬事承認を得るため、2018年度にも治験を始める構想を明らかにした。承認が得られれば、品質の安定した神経細胞を製品として流通させることができ、再生医療普及の大きな足がかりになる。
報道関係者との会合で明らかにした。パーキンソン病はドーパミンという神経伝達物質を作る細胞が減っていき、運動に障害がでる難病。動物実験では、重症化する前なら、神経細胞の移植で治療効果が期待できるとされている。
高橋教授らは来年度から患者自身の細胞から作ったiPS細胞を使い、臨床研究を始める予定だ。iPS細胞によるパーキンソン病治療は例が無く、安全性や一定の効果が確認できれば、治験に進む方針。治験ではCiRAがストックするiPS細胞を使う予定。患者にとっては他人の細胞で拒絶反応のリスクがあるが、大量生産が可能になり、コストを大幅に下げられるメリットがある。
一方、患者自身の細胞を使う治療法も京大病院で続ける計画だ。4年後には、保険診療と併用できる先進医療への認定を目指すという。(阿部彰芳)
この "臨床研究" では、"両面アプローチ"( ① <治験ではCiRAがストックするiPS細胞を使う予定。患者にとっては他人の細胞で拒絶反応のリスクがあるが、大量生産が可能になり、コストを大幅に下げられるメリットがある。> 、② <一方、患者自身の細胞を使う治療法も京大病院で続ける> )が進められるとのことであり、"拒絶反応リスク" の問題も、コスト課題との兼ね合いで吟味されるという...... (2014.08.23)
コメントする