"手術" は、一方で "開腹手術" が、"腹腔鏡手術、内視鏡手術" に置き換えられ始めているとともに、いわゆる "手術支援ロボット" と呼ばれる機器の導入、活用も進み始めている。
◆ 参照 当誌過去の "手術支援ロボット" 関連記事
○ <いずれの "手術" も、患者の "体への負担" は小さくない。"開腹手術" ともなれば高齢の患者や体力のない患者の場合は大きなリスクを伴う。 そこから、最近では、"腹腔鏡手術、内視鏡手術" の行われるケースが増えているが、その場合の課題は、"より熟達した技術による手術" が要請される点となる。 こうした事情から、"より熟達した技術による手術" に肩代りすべく、"内視鏡手術ロボット"(「ダ・ヴィンチ」) によって支援を受けるという手術が注目されている。> ( 内視鏡ロボット手術 (腎細胞がん部分切除手術/神戸大病院)!国の先進医療に8月承認!/当誌 2014.09.05 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 手術中の手ぶれ抑えます 支援ロボ開発...信州大/yomiDr. ヨミドクター/2014.09.25 は、あくまでも執刀医師自身の技量を支援すべく、<手術する医師の腕を支え、手ぶれや疲れを軽減する> という機能に絞り込んだ "手術支援ロボット" が開発された、とを報じている。
<信州大学医学部と自動車部品大手デンソー(愛知県刈谷市)は23日、手術する医師の腕を支え、手ぶれや疲れを軽減する手術支援ロボット「アイアームス」を開発したと発表した。 脳神経外科など繊細な手作業が求められる手術に活用できるといい、来春の発売を目指す。/ 開発した支援ロボットはアーム型で、腕を乗せると、内蔵してある圧力センサーが重さや動きを感知し、医師の腕を支え続ける。上下左右あらゆる腕の動きを追随し、腕の動きを止めるとその場でぴたりとアームも止まり、手ぶれなどを抑えることができるという。動力源は腕の力と重力だけで、「モーターを使わず安全性に配慮した」(同社)という。 脳腫瘍や脳卒中の手術では、医師が顕微鏡を見ながら1ミリ以下の血管を縫合するなど、繊細な手作業が多い。これまで医師は、脇を締めたり、腕を置く台を用意したり工夫してきたが、支援ロボットを使うことで手ぶれによるミスを防ぐことができるほか、難しい体勢での処置も可能になる。長いと10時間を超えることもある脳の手術時間を短縮する効果も期待できる。/ 支援ロボットは、信大とデンソー、東京女子医大が2012年から共同開発を進めてきた。自動車の生産ラインで使う産業用ロボットの技術を応用したもので、同社は今回の支援ロボットの開発を機に、医療分野で事業拡大を図る狙いがある。 腕を支えることだけに機能を絞ったため、価格は980万円(税抜き)に抑えた。現在は信大で臨床実験を行っている。 信大医学部脳神経外科の本郷一博教授は「医師の手の動きを感知してくれる非常に賢いロボットだ。外科や耳鼻咽喉科の手術でも活用できるのでは」と話している。(2014年9月25日 読売新聞)> とある。
手術中の手ぶれ抑えます 支援ロボ開発...信州大/yomiDr. ヨミドクター/2014.09.25
信州大学医学部と自動車部品大手デンソー(愛知県刈谷市)は23日、手術する医師の腕を支え、手ぶれや疲れを軽減する手術支援ロボット「アイアームス」を開発したと発表した。脳神経外科など繊細な手作業が求められる手術に活用できるといい、来春の発売を目指す。
開発した支援ロボットはアーム型で、腕を乗せると、内蔵してある圧力センサーが重さや動きを感知し、医師の腕を支え続ける。上下左右あらゆる腕の動きを追随し、腕の動きを止めるとその場でぴたりとアームも止まり、手ぶれなどを抑えることができるという。動力源は腕の力と重力だけで、「モーターを使わず安全性に配慮した」(同社)という。
脳腫瘍や脳卒中の手術では、医師が顕微鏡を見ながら1ミリ以下の血管を縫合するなど、繊細な手作業が多い。これまで医師は、脇を締めたり、腕を置く台を用意したり工夫してきたが、支援ロボットを使うことで手ぶれによるミスを防ぐことができるほか、難しい体勢での処置も可能になる。長いと10時間を超えることもある脳の手術時間を短縮する効果も期待できる。
支援ロボットは、信大とデンソー、東京女子医大が2012年から共同開発を進めてきた。自動車の生産ラインで使う産業用ロボットの技術を応用したもので、同社は今回の支援ロボットの開発を機に、医療分野で事業拡大を図る狙いがある。
腕を支えることだけに機能を絞ったため、価格は980万円(税抜き)に抑えた。現在は信大で臨床実験を行っている。
信大医学部脳神経外科の本郷一博教授は「医師の手の動きを感知してくれる非常に賢いロボットだ。外科や耳鼻咽喉科の手術でも活用できるのでは」と話している。
(2014年9月25日 読売新聞)
冒頭の "関連記事" にもあるとおり、今後は、<"より熟達した技術による手術" に肩代りすべく、"内視鏡手術ロボット"(「ダ・ヴィンチ」)> のような "統合的な支援環境" が整備されていくのかもしれない。
ただ、"医師の熟達した手術技量" に依拠せざるを得ない実情も退けられないようであり、上記記事はこうした実情を反映しているかに思われる...... (2014.09.27)
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