"それぞれの患者の適切な治療法選択" という "がん治療の個別化医療" が目指されている昨今である。 そして、その一つとして、"抗がん剤の効き目" についての評価の問題が注目されている。
◆ 参照 当誌過去の "抗がん剤の効き目" 関連記事
○ <大阪大学の田中佑典医員と上田豊助教は、陽電子放射断層撮影装置(PET)で、卵巣がんなどに対する抗がん剤の効き目を予測できることをつきとめた。患者に合った抗がん剤を選択でき、患者の負担が軽減されるとみられる。数年以内の実用化をめざす。......> ( "抗がん剤の効き目"を"PETで予測"!がん組織の糖取り込みを観察!卵巣がんなど(阪大)/当誌 2015.11.04 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 抗がん剤が効くかどうか20分で分かる検査キットを名大が開発! 3年後実用化へ、将来はがんの早期診断への応用も/日刊工業新聞/2016.04.02 は、 <名古屋大学大学院工学研究科の馬場嘉信教授らのグループは、抗がん剤の一種「分子標的薬」の有効性を20分程度で判定できる検査装置(写真)を開発した。薬の有効性が迅速に判断でき、手術中やベッドサイドでの投薬判断が可能になる。従来は投薬前の検査に1日―1週間程度必要だった。今後は臨床試験などを進め、2019年ごろの実用化を目指す> と報じている。
<......分子標的薬は特定のがん細胞の働きだけを抑える薬。有効性の検査に、従来のたんぱく質検査「ELISA法」や一般的な遺伝子検査「PCR」では約1日から1週間かかる。 馬場教授らの検査装置は「イムノウォール」と呼ぶ診断チップと蛍光検出器で構成。イムノウォールにはがん細胞由来の異常なたんぱく質を捉える抗体が約10億個入っており、がん細胞中の異常たんぱく質を高感度で捉える。蛍光検出器は浜松ホトニクスが試作した。 今後、名大大学院医学系研究科の長谷川好規教授らと臨床試験を進める。肺がん患者15人の胸水検査では、従来の遺伝子検査と診断結果がすべて一致した。3年後の実用化を計画するほか、将来は脳腫瘍や大腸がん、乳がんなどの早期診断への応用も目指す> とある。
抗がん剤が効くかどうか20分で分かる検査キットを名大が開発! 3年後実用化へ、将来はがんの早期診断への応用も/日刊工業新聞/2016.04.02
名古屋大学大学院工学研究科の馬場嘉信教授らのグループは、抗がん剤の一種「分子標的薬」の有効性を20分程度で判定できる検査装置(写真)を開発した。薬の有効性が迅速に判断でき、手術中やベッドサイドでの投薬判断が可能になる。従来は投薬前の検査に1日―1週間程度必要だった。今後は臨床試験などを進め、2019年ごろの実用化を目指す。分子標的薬は特定のがん細胞の働きだけを抑える薬。有効性の検査に、従来のたんぱく質検査「ELISA法」や一般的な遺伝子検査「PCR」では約1日から1週間かかる。
馬場教授らの検査装置は「イムノウォール」と呼ぶ診断チップと蛍光検出器で構成。イムノウォールにはがん細胞由来の異常なたんぱく質を捉える抗体が約10億個入っており、がん細胞中の異常たんぱく質を高感度で捉える。蛍光検出器は浜松ホトニクスが試作した。
今後、名大大学院医学系研究科の長谷川好規教授らと臨床試験を進める。肺がん患者15人の胸水検査では、従来の遺伝子検査と診断結果がすべて一致した。3年後の実用化を計画するほか、将来は脳腫瘍や大腸がん、乳がんなどの早期診断への応用も目指す。
"効かない抗がん剤" に遭遇すると、再度、"抗がん剤探し" が試みられて、患者の負担が増大する。 "無用な副作用の増大" につながるわけだ。 <薬の有効性が迅速に判断できる> ことの意義は大きい...... (2016.04.04)
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