"がん化" のリスクが警戒されることもあって、"iPS細胞から移植向けの臓器細胞を分化" させる技術は、かねてより慎重に開発されて来た。
◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞,心筋" 関連記事
(1) "皮膚に含まれる線維芽細胞"に9種類の化合物を加えて、"心筋細胞や神経細胞"に変化!/当誌 2016.05.01
(2) <特殊な培養液を使うことで人工多能性幹細胞(iPS細胞)から心筋細胞を高純度で作ることに成功したと、慶応大の福田恵一教授らの研究チームが1日、米科学誌セル・メタボリズムに発表した。iPS細胞から心筋に分化させる際、がん化の危険性が問題となる分化しない細胞など他の細胞をほぼ全て死滅させることに成功したという......> ( iPS細胞からの心筋細胞、"がん化抑制"に道!原因の未分化細胞を、特殊培養液で死滅!/当誌 2016.04.05 )
今回注目する下記引用サイト記事 : iPS細胞で高品質心筋作製 大阪大、心臓病治療に/共同通信/2016.08.17 - 19:26 は、 <人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って、心筋になる細胞(心筋前駆細胞)を高い純度で作り出す手法を大阪大などのチームが開発し、17日発表した。成果は7月、米科学誌に掲載された。 iPS細胞から作った心筋細胞は、心臓病患者への移植治療に利用が期待されるが、他の種類の細胞が混じらない高い品質の心筋前駆細胞の作製は難しかったという> と報じている。
<......チームは、心臓を形作る複数の種類の細胞の中から、心筋前駆細胞だけを選別する目印となるタンパク質を発見しており、「心臓の再生医療に役立つ」としている。 マウスの心臓が形作られる過程で、どのようなタンパク質が関与するのかを解析した> とある。
iPS細胞で高品質心筋作製 大阪大、心臓病治療に/共同通信/2016.08.17 - 19:26
人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って、心筋になる細胞(心筋前駆細胞)を高い純度で作り出す手法を大阪大などのチームが開発し、17日発表した。成果は7月、米科学誌に掲載された。
iPS細胞から作った心筋細胞は、心臓病患者への移植治療に利用が期待されるが、他の種類の細胞が混じらない高い品質の心筋前駆細胞の作製は難しかったという。
チームは、心臓を形作る複数の種類の細胞の中から、心筋前駆細胞だけを選別する目印となるタンパク質を発見しており、「心臓の再生医療に役立つ」としている。
マウスの心臓が形作られる過程で、どのようなタンパク質が関与するのかを解析した。
上記記事での研究成果が注目されるのは、<心臓を形作る複数の種類の細胞の中から、心筋前駆細胞だけを選別する目印となるタンパク質を発見> という点なのであろう。 これによって、<他の種類の細胞が混じらない高い品質の心筋前駆細胞の作製> が達成され、ひいては、<心臓の再生医療に役立つ> ことにつながる...... (2016.08.19)
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