"がんの進行が遅い" という特徴などが指摘される高齢者のがんのケースは、従来からの "抗がん剤投与" といったがん治療のあり方や、 "緩和ケア" の進め方などに、相応の見直しを促しているとも言われる。
◆ 参照 当誌過去の "がん 痛み" 関連記事
○ <"がん治療薬" を含めて、"がんの治療技術" の進展は目覚ましい。 と同時に、言わば "副次的" な位置づけであったかもしれない "緩和ケア" などが、"末期がん患者向け" と言った "限定枠" を超えて、広く普及し始めている現状も注目される点であろう。 その背後には、"がん治療" をめぐる環境の大きな変化が控えている。> ( "がん「支持療法」"に関心高まる!治療の副作用を軽減、専門部署開設や学会発足も!/当誌 2016.11.09 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 放置してもなかなか進まない高齢者のがん 安らかに死ねる/NEWSポストセブン/2016.12.01 - 07:00 は、 <よく「高齢者はがんの進行が遅い」と耳にするが、実際にはどうなのだろう。横浜悠愛クリニック理事長の志賀貢医師の話。 「進行が遅いのは間違いない。胃がんから肝臓に転移するとか、肺に転移するということが少なくなります。患者が若いと別の部位に飛び移る力が強いのに、年齢が高くなるとその力が衰える」 がんに伴う疼痛も、高齢になると薄らいでいくという。在宅医療を実践する長尾クリニック院長・長尾和宏氏がいう。 「若い末期がん患者は痛みが強いため、ほぼ全員がモルヒネなどの医療用麻薬を要します。 しかし80~90代以上の超高齢者になると、3~4割は医療用麻薬を使わなくても在宅で看取ることができます。高齢になるほどに痛みに対して鈍感になっていくのではないでしょうか」> と解説している。
<......家族の負担も少なくなると長尾医師が続ける。 「がん死は壮絶だという印象があるかもしれませんが、超高齢者になると、平穏に死を迎えられる。最後まで自宅で食事をして、老衰のように穏やかに亡くなることができるのが高齢者のがんなのです」 前出の志賀医師が振り返る。 「ある80代半ばの患者さんが胃がんであることが分かりました。その方は達観しており、自然に任せると決め、一切治療を受けませんでした。 3年間元気に暮らしたのち、最後は胸に転移しましたが、家族に見守られて苦しむことなく眠るように亡くなりました。このように、放置してもなかなか進まないのが高齢者のがんなのです」> とある。
放置してもなかなか進まない高齢者のがん 安らかに死ねる/NEWSポストセブン/2016.12.01 - 07:00
よく「高齢者はがんの進行が遅い」と耳にするが、実際にはどうなのだろう。横浜悠愛クリニック理事長の志賀貢医師の話。
「進行が遅いのは間違いない。胃がんから肝臓に転移するとか、肺に転移するということが少なくなります。患者が若いと別の部位に飛び移る力が強いのに、年齢が高くなるとその力が衰える」
がんに伴う疼痛も、高齢になると薄らいでいくという。在宅医療を実践する長尾クリニック院長・長尾和宏氏がいう。
「若い末期がん患者は痛みが強いため、ほぼ全員がモルヒネなどの医療用麻薬を要します。
しかし80~90代以上の超高齢者になると、3~4割は医療用麻薬を使わなくても在宅で看取ることができます。高齢になるほどに痛みに対して鈍感になっていくのではないでしょうか」
家族の負担も少なくなると長尾医師が続ける。
「がん死は壮絶だという印象があるかもしれませんが、超高齢者になると、平穏に死を迎えられる。最後まで自宅で食事をして、老衰のように穏やかに亡くなることができるのが高齢者のがんなのです」
前出の志賀医師が振り返る。
「ある80代半ばの患者さんが胃がんであることが分かりました。その方は達観しており、自然に任せると決め、一切治療を受けませんでした。
3年間元気に暮らしたのち、最後は胸に転移しましたが、家族に見守られて苦しむことなく眠るように亡くなりました。このように、放置してもなかなか進まないのが高齢者のがんなのです」
<がん死は壮絶だという印象があるかもしれませんが、超高齢者になると、平穏に死を迎えられる。最後まで自宅で食事をして、老衰のように穏やかに亡くなることができるのが高齢者のがんなのです> という事実! ここから、"がん治療" と "緩和ケア" との双方がじっくりと見直されて良いのかもしれない...... (2016.12.02)
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