今回注目する下記引用サイト記事 : 九大、がん細胞を効率検出 コスト100分の1程度に/日本経済新聞/2018.05.02 - 01:45 は、 <九州大学は血液からがん細胞だけを効率よく検出できる技術を開発した。研究グループが独自開発した化合物で薄い板状のチップを作り、血液をたらすとがん細胞だけが付着する。抗体を使う従来の方法と比べ100分の1程度のコストでがんを発見できる可能性がある。まずは研究用のキットの販売を目指す。年度内をめどにベンチャーによる事業化を検討する> と報じている。
<......九大の田中賢教授らのグループが開発した技術は、人体に触れても悪影響を及ぼさない特殊な化合物で作ったチップを使う。血液をたらすと、血小板や赤血球などは付着せず、血中に浮遊するがん細胞のみが付着する。がん細胞の表面にのみ存在するたんぱく質が水と反応して化合物に付く。他のたんぱく質は付かないという。 研究グループは昨年末までに、すい臓がんや肺がんなど15種類の細胞がチップに付着することを検証したという。 従来は抗体で検出する方法があったが、抗体は製造コストがかさみ、変異したがん細胞を検出できないなどの課題もあった。フィルターで回収する方法もあるが、がん細胞と同じ大きさのほかの細胞も検出してしまう場合があった。 昨年12月、大手製薬企業の臨床開発部門の担当者やがんの診断・治療を行う医師ら6人にヒアリングを実施。医師から「血液1滴でがんの検診を行える可能性がある」などの評価を得られた。 田中教授は過去に、この化合物が血中成分と結合しない性質を生かし、化合物でコーティングした人工心肺を開発した。こうした経験を生かし、今回の技術も実用化を目指す。ベンチャーによる事業化に向けて、九大の起業を助成するプログラムの支援を受けている。 血中のがん細胞を効率よく検出できれば、低負担で早期診断につながる可能性がある。米国の調査会社の試算では、血中のがん細胞に関する試薬や機器の世界市場は2018年は9800億円程度で、22年には1兆5500億円程度に増えると推定される> とある。
九大、がん細胞を効率検出 コスト100分の1程度に/日本経済新聞/2018.05.02 - 01:45
九州大学は血液からがん細胞だけを効率よく検出できる技術を開発した。研究グループが独自開発した化合物で薄い板状のチップを作り、血液をたらすとがん細胞だけが付着する。抗体を使う従来の方法と比べ100分の1程度のコストでがんを発見できる可能性がある。まずは研究用のキットの販売を目指す。年度内をめどにベンチャーによる事業化を検討する。
九大の田中賢教授らのグループが開発した技術は、人体に触れても悪影響を及ぼさない特殊な化合物で作ったチップを使う。血液をたらすと、血小板や赤血球などは付着せず、血中に浮遊するがん細胞のみが付着する。がん細胞の表面にのみ存在するたんぱく質が水と反応して化合物に付く。他のたんぱく質は付かないという。
研究グループは昨年末までに、すい臓がんや肺がんなど15種類の細胞がチップに付着することを検証したという。
従来は抗体で検出する方法があったが、抗体は製造コストがかさみ、変異したがん細胞を検出できないなどの課題もあった。フィルターで回収する方法もあるが、がん細胞と同じ大きさのほかの細胞も検出してしまう場合があった。
昨年12月、大手製薬企業の臨床開発部門の担当者やがんの診断・治療を行う医師ら6人にヒアリングを実施。医師から「血液1滴でがんの検診を行える可能性がある」などの評価を得られた。
田中教授は過去に、この化合物が血中成分と結合しない性質を生かし、化合物でコーティングした人工心肺を開発した。こうした経験を生かし、今回の技術も実用化を目指す。ベンチャーによる事業化に向けて、九大の起業を助成するプログラムの支援を受けている。
血中のがん細胞を効率よく検出できれば、低負担で早期診断につながる可能性がある。米国の調査会社の試算では、血中のがん細胞に関する試薬や機器の世界市場は2018年は9800億円程度で、22年には1兆5500億円程度に増えると推定される。
この画期的な研究成果の立脚点は、<独自開発した化合物で薄い板状のチップを作り、血液をたらすとがん細胞だけが付着する> という点であり、<血液をたらすと、血小板や赤血球などは付着せず、血中に浮遊するがん細胞のみが付着する> という点である。 今後、<血液1滴でがんの検診を行える可能性がある> とされているが、大いに期待したい...... (2018.05.02)
コメントする