<がんの取り残しの有無や切り取る範囲を広げるべきかを判断でき、再発の危険性が低くなると期待できる> ように、"がん細胞を光らせる" 技術は、かねてより注目されてきた。
◆ 参照 当誌過去の "がん細胞 蛍光" 関連記事
○ <乳がん手術で取り出した組織に、がん細胞を光らせる試薬を吹き付ける方法で、1ミリ以下の小さながんを検出できることを確認したと、九州大病院別府病院(大分県)の三森功士教授、東京大の浦野泰照教授ら。 手術中に、がんの取り残しの有無や切り取る範囲を広げるべきかを判断でき、再発の危険性が低くなると期待できるという。蛍光色素メーカーの五稜化薬(札幌市)と共同で、市販に向けた試験をしたいとしている。......> ( 手術中に"1ミリ以下の微小ながん"識別!既に開発の"発光"試薬、市販に向けた試験へ!/当誌 2014.00.00 )
今回注目する下記引用サイト記事 : がん光らせる試薬、臨床試験 札幌の五稜化薬19年度にも実用化/北海道新聞/2018.05.23 - 05:00 は、 <蛍光色素を使った研究用試薬を販売する五稜化薬(札幌)は、がん細胞に触れると光る試薬を開発し、乳がん手術での臨床試験を始めた。医療現場で効果を見極め、早ければ来年度中にも実用化の承認を申請する。手術中に簡易な手法でがんの有無を把握できれば、がんの取り残しを防ぎ再発を減らすとともに、より多くの部位を温存できる。研究用技術の転用で、がん手術の質を高める> と報じている。
<......五稜化薬が臨床試験を始めたのは、スプレーすると、がん細胞が出す物質に反応して光る医療用の蛍光試薬。無色透明の液体だが、がん細胞に触れると数分でがんの部分が明るく光って見える。乳がん手術では、切除した検体の切断面にがん細胞があるかどうかをその場で視覚的に判断しやすくなる。切断面にがん細胞があれば、体内に残っている可能性が分かるため、取り残しの防止につながる。 臨床試験は昨年から、福岡市の福岡県済生会福岡総合病院で始めた。臨床データを2年ほど集めてから、医療現場で利用するために必要な国の承認を受ける申請をする。保険適用の手続きなどにも時間がかかるため、医療現場での実用化は数年後になる見込みだ。 また、人体から切り離した検体だけでなく、人体の中で直接使うための臨床実験も今後、実施する考えだ。具体的には食道がん患者の体内で患部にスプレーし、がんを光らせて患部を可視化してから、内視鏡で切除する手法を想定する。 ―― 以下略 ――> とある。
がん光らせる試薬、臨床試験 札幌の五稜化薬19年度にも実用化/北海道新聞/2018.05.23 - 05:00
蛍光色素を使った研究用試薬を販売する五稜化薬(札幌)は、がん細胞に触れると光る試薬を開発し、乳がん手術での臨床試験を始めた。医療現場で効果を見極め、早ければ来年度中にも実用化の承認を申請する。手術中に簡易な手法でがんの有無を把握できれば、がんの取り残しを防ぎ再発を減らすとともに、より多くの部位を温存できる。研究用技術の転用で、がん手術の質を高める。
五稜化薬が臨床試験を始めたのは、スプレーすると、がん細胞が出す物質に反応して光る医療用の蛍光試薬。無色透明の液体だが、がん細胞に触れると数分でがんの部分が明るく光って見える。乳がん手術では、切除した検体の切断面にがん細胞があるかどうかをその場で視覚的に判断しやすくなる。切断面にがん細胞があれば、体内に残っている可能性が分かるため、取り残しの防止につながる。
臨床試験は昨年から、福岡市の福岡県済生会福岡総合病院で始めた。臨床データを2年ほど集めてから、医療現場で利用するために必要な国の承認を受ける申請をする。保険適用の手続きなどにも時間がかかるため、医療現場での実用化は数年後になる見込みだ。
また、人体から切り離した検体だけでなく、人体の中で直接使うための臨床実験も今後、実施する考えだ。具体的には食道がん患者の体内で患部にスプレーし、がんを光らせて患部を可視化してから、内視鏡で切除する手法を想定する。
―― 以下略 ――
がん摘出手術においては、"がん細胞" の "所在を明確に確認する" ことが、"がんの取り残し" を防ぐことに直結する、とされている。 そして、この "がん細胞の広がり方" が、上記記事での "蛍光試薬" によって視覚的に明示されるというのである...... (2018.05.26)
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