「がんウイルス療法」!難治がんを退治、転移・再発に効果高く がんセンターや鳥取大

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 "がん細胞にだけ感染し、これを破壊するウイルス" が注目されてきたが、今や、このアプローチが活用されることで、「がんウイルス療法」と呼ばれるがん治療法が "第四のがん治療法" として注目度を高めはじめている。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん ウイルス" 関連記事
 (1) がん治療に新手法! 免疫療法(CAR-T細胞療法)と特殊ウイルスを組み合わせで効果Up!/当誌 2018.04.10
 (2) がん細胞を溶かして破壊!"ヘルペスウイルス"の研究開発、そしてナノマシン(DDS)も!/当誌 2018.01.06
 (3) がん治療の効果向上! "がんのウイルス療法" と "がん免疫薬(抗PD-1抗体)"とを併用!/当誌 2017.09.26
 (4) がん細胞狙い撃ち!正常細胞傷つけぬ"ウイルス薬"(ウイルス療法)治験開始へ(鹿児島大)/当誌 2015.06.10
 (5) がん細胞だけに感染するウイルス使い脳のがんへの"ウイルス療法"!東大医科研治験開始!/当誌 2014.12.24


 今回注目する下記引用サイト記事ウイルスで難治がんを退治 転移・再発に効果高く がんセンターや鳥取大/日本経済新聞/2018.05.27 - 06:00 は、  <感染症を引き起こすウイルスを改造し、がん細胞だけを破壊して治療する技術が相次いで開発された。国立がん研究センター研究所や鳥取大学はそれぞれ、現在の医療では治療が困難な膵臓(すいぞう)がんに対する効果を動物実験で確かめた。杏林大学は画期的な治療法と話題のがん免疫療法と組み合わせて効果を高めた。副作用も抑えられる「がんウイルス療法」は抗がん剤が効かない転移・再発したがんの新たな治療法として実用化を目指す。  がんウイルス療法遺伝子を改変したウイルスを使うウイルスは増えて全身に広がるため、転移・再発したがんにも効果があるという。「オプジーボ」などの免疫療法とともに、手術や抗がん剤、放射線に次ぐ第4の治療法の有力候補と期待されている。  ただ、従来は副作用を減らすためウイルスの働きを抑えており、抗がん効果が小さくなりがちだった。こうした課題の克服が求められていた> と報じている。

 <......国立がんセンターの青木一教分野長らは、風邪ウイルスの一種の遺伝子を改変し、がん細胞にだけ感染するようにした。がん細胞の表面に現れる分子を標的に結合して入り込む。猛烈に増殖してがん細胞を破壊する。正常な細胞には影響が及ばないという。  膵臓がんにだけ感染するウイルスを作り、人の膵臓がんを移植したマウスに注射した。約40日で腫瘍が消え、副作用は表れなかった。3年後に医師主導の臨床試験(治験)の実施を目指す。  鳥取大の中村貴史准教授らは、天然痘の予防ワクチンに使われていたウイルスをがん細胞に感染したときにだけ増殖するよう改良した。人の膵臓がんをマウスの腹部に移植し、改変したウイルスを注射したところ、11日後にがんがほぼ消えた。5年後の治験を目指す。  ウイルスががん細胞を破壊すると、免疫細胞に攻撃目標となるたんぱく質が示されるこの性質を利用し、免疫療法と組み合わせて攻撃力を高める手法も開発された。  杏林大の福原浩主任教授と田口慧助教らの技術は、iPS細胞から免疫細胞に指令を出す樹状細胞を作り、改変したウイルスと一緒に投与する。ウイルスががん細胞を破壊その際に出るたんぱく質を樹状細胞がとらえると、他の免疫細胞に情報が伝わってがん細胞を盛んに攻撃するようになるぼうこうがんを移植したマウスに注射したところ、ウイルスだけの治療よりも腫瘍はさらに6分の1に縮小した。  ウイルスを使うがん治療法は抗がん剤などの薬剤を排出するがん幹細胞に効果があるという。がん幹細胞がん細胞を生み出すため、ウイルスが感染して破壊できれば再発などを抑えられる。免疫治療薬は画期的な薬といわれるが、効くのは2~3割の患者だといわれる。従来の治療を補う役目が期待される。  ただ、成人のほとんどは様々なウイルスに対する免疫を持っている。体内を移動する間にウイルスが壊されないように、効果的にがん細胞に届ける技術の開発も必要になる> とある。

 ウイルスで難治がんを退治 転移・再発に効果高く がんセンターや鳥取大 /日本経済新聞/2018.05.27 - 06:00

 感染症を引き起こすウイルスを改造し、がん細胞だけを破壊して治療する技術が相次いで開発された。国立がん研究センター研究所や鳥取大学はそれぞれ、現在の医療では治療が困難な膵臓(すいぞう)がんに対する効果を動物実験で確かめた。杏林大学は画期的な治療法と話題のがん免疫療法と組み合わせて効果を高めた。副作用も抑えられる「がんウイルス療法」は抗がん剤が効かない転移・再発したがんの新たな治療法として実用化を目指す

 がんウイルス療法遺伝子を改変したウイルスを使うウイルスは増えて全身に広がるため、転移・再発したがんにも効果があるという。「オプジーボ」などの免疫療法とともに、手術や抗がん剤、放射線に次ぐ第4の治療法の有力候補と期待されている

 ただ、従来は副作用を減らすためウイルスの働きを抑えており、抗がん効果が小さくなりがちだった。こうした課題の克服が求められていた。

 国立がんセンターの青木一教分野長らは、風邪ウイルスの一種の遺伝子を改変し、がん細胞にだけ感染するようにした。がん細胞の表面に現れる分子を標的に結合して入り込む。猛烈に増殖してがん細胞を破壊する。正常な細胞には影響が及ばないという。

 膵臓がんにだけ感染するウイルスを作り、人の膵臓がんを移植したマウスに注射した。約40日で腫瘍が消え、副作用は表れなかった。3年後に医師主導の臨床試験(治験)の実施を目指す。

 鳥取大の中村貴史准教授らは、天然痘の予防ワクチンに使われていたウイルスをがん細胞に感染したときにだけ増殖するよう改良した。人の膵臓がんをマウスの腹部に移植し、改変したウイルスを注射したところ、11日後にがんがほぼ消えた。5年後の治験を目指す。

 ウイルスががん細胞を破壊すると、免疫細胞に攻撃目標となるたんぱく質が示されるこの性質を利用し、免疫療法と組み合わせて攻撃力を高める手法も開発された。

 杏林大の福原浩主任教授と田口慧助教らの技術は、iPS細胞から免疫細胞に指令を出す樹状細胞を作り、改変したウイルスと一緒に投与する。ウイルスががん細胞を破壊その際に出るたんぱく質を樹状細胞がとらえると、他の免疫細胞に情報が伝わってがん細胞を盛んに攻撃するようになるぼうこうがんを移植したマウスに注射したところ、ウイルスだけの治療よりも腫瘍はさらに6分の1に縮小した。

 ウイルスを使うがん治療法は抗がん剤などの薬剤を排出するがん幹細胞に効果があるという。がん幹細胞がん細胞を生み出すため、ウイルスが感染して破壊できれば再発などを抑えられる。免疫治療薬は画期的な薬といわれるが、効くのは2~3割の患者だといわれる。従来の治療を補う役目が期待される

 ただ、成人のほとんどは様々なウイルスに対する免疫を持っている。体内を移動する間にウイルスが壊されないように、効果的にがん細胞に届ける技術の開発も必要になる。


 がん細胞だけを狙い撃ちにして破壊するアプローチとして採用された "ウイルス活用" という治療法は、現在、<副作用を減らすためウイルスの働きを抑えており、抗がん効果が小さくなりがちだった> という課題を、次第に克服しつつある。 あとは、<ただ、成人のほとんどは様々なウイルスに対する免疫を持っている。体内を移動する間にウイルスが壊されないように、効果的にがん細胞に届ける技術の開発> という課題をクローズアップさせている...... (2018.05.27)













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このページは、yasuo hiroseが2018年5月28日 00:01に書いたブログ記事です。

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