iBooksで、独自に"英和辞書"を呼び出し"ePub洋書"を読むための"裏技的小細工"! ......

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 "電子書籍" の読書においては、読み手が最も好ましいと思える操作環境が設定されて然るべきであろう。それが、"紙の書籍" から "脱皮(!)" した "電子書籍" の、いわば "ノブレス・オブリージュ"(仏: noblesse oblige、直訳すると「高貴さは[義務を]強制する」の意味。一般的に財産、権力、社会的地位の保持には責任が伴うことを指す。)なのかもしれない。
 作り手側の都合による "お仕着せ" 的な操作環境を、読み手側に押しつけることは極力避けるべきだということなのである。

 そんな事例のひとつに、読書時における "辞書" の参照がある。
 昨日から書いているように、iBooksで、"ePub 洋書" を読む際、辞書を呼び出すと "お仕着せ" 的に "英英辞書" が起動されてしまう設定のことなのである。
 日本語圏の読み手に対しては、先ずは "英和辞書" が呼び出されて当然なのではなかろうか......。その上で、"英英辞書" への切り替え選択肢が備わっているならば、ナルホド感が伴うことにもなろう。
 まあ、愚痴を言っても始まらない。あとは、ならば "自前" 的に調整するしかないか、となるだけである。

 ところで、"ePub" という "zip 圧縮" ファイルを解凍してみると、その構成要素である種々のフォルダやファイルが現れる。
 この点は、"ePub" エディタである "Sigil" で、既存の "ePub" ファイルを開いてみても分かることであろう。
 構成要素としての比重が高いファイルは、"(X)HTML" ファイルであるが、その他に "画像" ファイルや "CSS" ファイルも含まれている。
 と同時に、"得体の知れない" ファイルもいくつか含まれている。 "~.opf" とか "~.ncx" などである。

 ここでは、とりあえず "~.opf" (content.opf)について触れておこう。
 この "~.opf" ファイルもテキストエディタで開けるので覗いてみると、他の "(X)HTML" ファイルと同様に、"xml" のスクリプトであることがわかる。
 が、記載されている内容は "ePub" ファイル全体の内容に及んでいて、何やら "目録" のような印象を受ける。
 実は、このファイルは、textsフォルダ内に格納された"(X)HTML" や "画像" ファイルなどの表示順が記載されていて、この記述によって、ビューワーがテキストや画像を適時表示していくという仕掛けになっているようである。
 そして、この "~.opf" (content.opf)の中の<metadata>としての「<dc:~></dc:~>」をここでは注目しなければならない。
 ( [ 注 ] 「dc」とは、Dublin Core(ダブリン・コア、略称dc)のことであり、メタデータ記述に使う語彙の通称のこと。)

 結論から言えば、実は、「<dc:language>en(やja)</dc:language>」の部分が、当該の "ePub 電子書籍" での "使用言語" を指定しているのである。
 さらに、この "使用言語" の種類の指定によって、デバイスに内蔵され、利用されることになる "辞書" をも間接的に指定することになっているようなのである。

 ということで、この "使用言語" の指定を変更してやるならば、"利用できる辞書" の種類をも換えることに繋がるというわけなのだ。
 以下、その "検証" を行ったプロセスのサンプル画像を提示しておく。
 なお、こうした改変作業をするためには、"ePub" ファイルを<解凍→修正→再圧縮>というサイクルに差し戻さなければならない点は言うまでもない。
 この点については、昨日も書いたように以下のエントリーなどを参考にしてほしい。

◆ 参照 "ePub変換"済みの"ePubファイル"への"修正"は、解凍→修正→再圧縮で![図解!] ( 当誌 2011.06.20 )


"iBooks"で"洋書"を読む時、"英英"ではなく"英和辞書"を呼び出したい!

(1) 「~.opf」ファイルの<dc:language>en</dc:language></div>に注目!
※ テキストエディタで「~.opf」ファイルを表示させているところ

(2) 「en」(English)の指定を、「ja」(Japanese)に変更!
※ この変更で、"英和辞書"が呼び出されることになる !
※ 変更後には、"ePub" ファイルの "再圧縮" 作業が必要となる!


(3) "洋書" のページ表示


(4) 「長押し」で単語を選択

(5) "変更前" は "英英辞書" が起動される

(6) "変更後" は "英和辞書" が起動される

(7) "変更後" に他の単語も選択してみる

(8) "変更後" は "英和辞書" が起動される


 より良質な "電子書籍" が邦訳されているとは限らない。お目当ての"ePub 洋書" を、 "英和辞書" のサポートを受けながら読み進めたい場合には、この種の "裏技的小細工" は結構有難いのかもしれない...... (2011.07.13)













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このページは、yasuo hiroseが2011年7月13日 00:01に書いたブログ記事です。

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