"iPS細胞" は "再生医療での治療" に奏功するとともに、病気の "病態解明" という、医療研究分野でも役立てられている、という。
その一例となるのが、"光を受け取る視細胞" が損なわれる "網膜色素変性症" のメカニズム解明だ。
◆ 参照 当誌過去の "網膜色素変性症" 関連記事
○ <"視力を失う(失明)" という疾病の場合、"視神経(神経節細胞)" は正常で、"光を受け取る視細胞" が損なわれているケース(網膜色素変性症や加齢黄斑変性症での失明)があるのだという......> ( 藻の遺伝子注入での視覚回復研究/"幅広い色をも感知"できる視覚回復に成功(岩手大)!/当誌 2014.05.15 )
今回注目する下記引用サイト記事 : iPS細胞で目の難病の病態解明/NHK NEWS WEB/2014.06.14 - 11:42 は、"網膜色素変性症" の病態解明 に活用され、この病気の "予防的な治療" につながると期待される研究成果である。
<失明につながることもある目の難病「網膜色素変性症」の患者から作り出したiPS細胞を使って、病気の原因となる遺伝子の1つを突き止めることに慶応大学の研究グループが成功/ 新たな治療薬の開発につながると期待/ 網膜色素変性症は目の網膜の細胞が死んで視力が低下する難病で、失明することもありますが、根本的な治療法は見つかっていません/ 研究グループは、網膜色素変性症の患者からiPS細胞を作り出し、目の網膜の細胞に変化させて、試験管の中で病気の状態を再現することに成功しました。 そしてこの細胞を詳しく調べたところ、ロドプシンという遺伝子に特定の変化があると細胞が死んで症状が進行することが分かったということです。 また抗がん剤の一種が、ロドプシンの働きを抑え症状の悪化を食い止めることも分かったということで、研究グループは新たな治療薬になる可能性もあるとしています/ 岡野教授は「iPS細胞を使うことで遺伝子の変異と症状の因果関係を証明することができた。遺伝子の変異がある人は症状が進む前に薬の投与を受けるといった予防的な治療も可能になるのではないか」と話しています> とある。
iPS細胞で目の難病の病態解明/NHK NEWS WEB/2014.06.14 - 11:42
失明につながることもある目の難病「網膜色素変性症」の患者から作り出したiPS細胞を使って、病気の原因となる遺伝子の1つを突き止めることに慶応大学の研究グループが成功しました。
新たな治療薬の開発につながると期待されます。この研究を行ったのは慶応大学の岡野栄之教授らの研究グループです。
網膜色素変性症は目の網膜の細胞が死んで視力が低下する難病で、失明することもありますが、根本的な治療法は見つかっていません
。研究グループは、網膜色素変性症の患者からiPS細胞を作り出し、目の網膜の細胞に変化させて、試験管の中で病気の状態を再現することに成功しました。
そしてこの細胞を詳しく調べたところ、ロドプシンという遺伝子に特定の変化があると細胞が死んで症状が進行することが分かったということです。
また抗がん剤の一種が、ロドプシンの働きを抑え症状の悪化を食い止めることも分かったということで、研究グループは新たな治療薬になる可能性もあるとしています。岡野教授は「iPS細胞を使うことで遺伝子の変異と症状の因果関係を証明することができた。遺伝子の変異がある人は症状が進む前に薬の投与を受けるといった予防的な治療も可能になるのではないか」と話しています。
これまでにも、"iPS細胞" 技術を、"医療研究分野" で活用した例は少なくない。
"アルツハイマー型認知症"、"がんの発症"、"パーキンソン病" などの "病態解明/治療法研究" が挙げられる。
そして今回、"網膜色素変性症" の "病態解明" が加わり、今後ますます "iPS細胞" 技術の特性を活かした医療研究が進展するものと予想される...... (2014.06.15)
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