いろいろな "臓器" が、"iPS細胞" などから作製されている。
この場合、"臓器作製" とは、単に "細胞分裂が面的に(二次元で)" 繰り広げられるだけでは足らない。"部分的な臓器" として、いわば "立体(構造)" として形成されなければ意味がない。
◆ 参照 当誌過去の "細胞 立体" 関連記事
(1) iPS細胞から"胃の粘膜組織"作製に成功!この組織を使った試験管内の実験観察に期待!/当誌 2014.11.02
(2) ラットの"神経細胞"で"人工脳"作成に成功(米研究チーム)!脳のような立体構造/反応!/当誌 2014.08.19
(3) ヒトのiPS細胞から肝臓の元となる「小さな肝臓」を作りマウスの体内での機能に成功!/当誌 2014.07.05
今回注目する下記引用サイト記事 : 腎臓の立体組織作製に成功 幹細胞で岡山大・杏林大チーム/【共同通信】/2014.11.24 - 21:00 は、<腎臓を作り出すもとになる体性幹細胞をラットから採取し、体性幹細胞から立体的な腎臓構造を作製した> との画期的な研究成果を報じている。
<腎臓に似た立体的な管状の組織を作ることに岡山大と杏林大(東京)のチームがラットで成功し、米科学誌ステムセルズ電子版に24日発表した。 チームによると、血液中の老廃物をろ過するなどして尿を作る腎臓は約100万個の組織「ネフロン」の集合体。今回、腎臓を作り出すもとになる体性幹細胞をラットから採取し、培養法を工夫してネフロンに変化させた。体性幹細胞から立体的な腎臓構造を作製したのは世界初という。 今後、完全な形に近づけ、腎不全や糖尿病による腎臓病患者に移植する再生医療に役立てる。> とある。
腎臓の立体組織作製に成功 幹細胞で岡山大・杏林大チーム/【共同通信】/2014.11.24 - 21:00
腎臓に似た立体的な管状の組織を作ることに岡山大と杏林大(東京)のチームがラットで成功し、米科学誌ステムセルズ電子版に24日発表した。
チームによると、血液中の老廃物をろ過するなどして尿を作る腎臓は約100万個の組織「ネフロン」の集合体。今回、腎臓を作り出すもとになる体性幹細胞をラットから採取し、培養法を工夫してネフロンに変化させた。体性幹細胞から立体的な腎臓構造を作製したのは世界初という。
今後、完全な形に近づけ、腎不全や糖尿病による腎臓病患者に移植する再生医療に役立てる。
もっと知りたい ニュースの「言葉」
幹細胞(2014年1月10日) 皮膚や血液、神経など体を構成するさまざまな種類の細胞になる能力と、自己複製能力を併せ持った細胞。傷ついた臓器や組織を修復する再生医療に役立つと期待されている。間葉系幹細胞や造血幹細胞など大人の体にもある体性幹細胞や、受精卵から作る胚性幹細胞(ES細胞)、皮膚の細胞に遺伝子を導入するなどして作る人工多能性幹細胞(iPS細胞)などがある。
体性幹細胞(2006年2月22日) 特定の細胞に分化する能力と自己複製の能力を持ち、神経へと成長する神経幹細胞や、血液に分化する造血幹細胞、肝臓の細胞になる肝幹細胞などがある。骨髄などに含まれる幹細胞では、さまざまな細胞に分化する多能性が報告されている。
( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
<今後、完全な形に近づけ、腎不全や糖尿病による腎臓病患者に移植する再生医療に役立てる> とあるが、今のところ "人工透析" という治療に頼らざるを得ない "腎臓病" に対して、極めて明るい展望が開けそうである...... (2014.11.26)
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