先日の "鹿児島大・小戝(こさい)健一郎教授" の記事( 参照 下記関連記事 (1) )の繰り返しとなる。 <"ウイルス" を使ったがん治療の "生物製剤"> の働き、そして "遺伝子とウイルス" の関係に注目したいと考え、あえて別報道の記事にも注目してみることにした。
◆ 参照 当誌過去の "アデノウイルス" 関連記事
(1) <人工多能性幹細胞(iPS細胞)や胚性幹細胞(ES細胞)を使った再生医療で課題になっている、細胞のがん化や腫瘍の発生を避けるため、原因となる細胞だけを破壊する手法を開発したと、鹿児島大の小戝健一郎教授が21日、明らかにした。......> ( 再生医療で細胞のがん化や腫瘍の発生を防ぐ新技術!アデノウイルス活用!(鹿児島大)/当誌 2015.07.24 )
(2) < "がん細胞にだけ感染し、これを破壊するウイルス" が注目されている。 そして、これが活用されることで、"ウイルス療法" と呼ばれるがん治療法の一つとなり始めている。......> ( がん細胞狙い撃ち!正常細胞傷つけぬ"ウイルス薬"(ウイルス療法)治験開始へ(鹿児島大)/当誌 2015.06.10 )
(3) <"がん細胞を攻撃し、破壊する製剤" としては、もちろんさまざまな "抗がん剤" が挙げられる。 が、"変り種" としては、"ウイルス" を使った "生物製剤" というものもある。......> ( がん細胞だけを破壊する"ウイルスの投与"と"放射線治療"とを併用する新療法!(岡山大)/当誌 2015.04.13 )
今回注目する下記引用サイト記事 : がん化の恐れある細胞だけを死滅 鹿児島大/日本経済新聞/2015.07.27 - 01:53 は、 <鹿児島大学の小戝(こさい)健一郎教授らはiPS細胞をさまざまな細胞に変化させた際にできる、がん化の恐れのある細胞だけをウイルスで死滅させる手法を開発した。異常な細胞にあるが、正常な細胞ではほとんど働いてない遺伝子「サバイビン」に着目。この遺伝子に反応して増殖するウイルスを作った。 実験では、がん化する恐れのある細胞にウイルスが感染してから、約1週間で細胞が死滅することを確かめた。正常な細胞にもウイルスは感染したが増殖はせず、細胞は死滅しなかった> と報じている。
<鹿児島大学の小戝(こさい)健一郎教授らはiPS細胞をさまざまな細胞に変化させた際にできる、がん化の恐れのある細胞だけをウイルスで死滅させる手法を開発した。異常な細胞にあるが、正常な細胞ではほとんど働いてない遺伝子「サバイビン」に着目。この遺伝子に反応して増殖するウイルスを作った。 iPS細胞は病気やケガで損なわれた臓器などの機能を回復させる再生医療への応用が期待されている。ただ、iPS細胞から目的の細胞に育たない未分化な細胞などががん化する可能性が指摘されている。 研究チームは、ヒトの風邪の原因となるアデノウイルスを改変し、サバイビンを持つ細胞だけで増えるようにした。実験では、がん化する恐れのある細胞にウイルスが感染してから、約1週間で細胞が死滅することを確かめた。正常な細胞にもウイルスは感染したが増殖はせず、細胞は死滅しなかった。> とある。
がん化の恐れある細胞だけを死滅 鹿児島大/日本経済新聞/2015.07.27 - 01:53
鹿児島大学の小戝(こさい)健一郎教授らはiPS細胞をさまざまな細胞に変化させた際にできる、がん化の恐れのある細胞だけをウイルスで死滅させる手法を開発した。異常な細胞にあるが、正常な細胞ではほとんど働いてない遺伝子「サバイビン」に着目。この遺伝子に反応して増殖するウイルスを作った。
iPS細胞は病気やケガで損なわれた臓器などの機能を回復させる再生医療への応用が期待されている。ただ、iPS細胞から目的の細胞に育たない未分化な細胞などががん化する可能性が指摘されている。
研究チームは、ヒトの風邪の原因となるアデノウイルスを改変し、サバイビンを持つ細胞だけで増えるようにした。実験では、がん化する恐れのある細胞にウイルスが感染してから、約1週間で細胞が死滅することを確かめた。正常な細胞にもウイルスは感染したが増殖はせず、細胞は死滅しなかった。
上記記事での "アデノウイルス" の働きは、"iPS細胞" の変容処理プロセスで貴重な機能を果たすとともに、"新しいがん治療法"="ウイルス療法" として次第に成果を挙げつつある点が注目されるところである...... (2015.07.28)
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