"がん発症" の原因の一つとして、いろいろな影響による "DNA" の損傷(遺伝子変異)というケースのあることはよく知られている。
◆ 参照 当誌過去の "がん DNA" 関連記事
(1) 肺がんや胃がんなど21種類約2000症例のがん細胞の"ゲノム(全遺伝情報)"を解読/DB化!/当誌 2015.07.02
(2) "がん"になる可能性がある"遺伝子配列のわずかな違い(SNP)"!国際共同で新たに特定!/当誌 2013.03.29
今回注目する下記引用サイト記事 : がん治療薬の開発に期待 欧米3氏にノーベル化学賞/朝日新聞/2015.10.08 - 00:28 は、今年の "ノーベル化学賞" が、"がん治療薬の開発に期待" が寄せられる欧米3氏による "「DNA修復のメカニズム研究」" に贈られる、と報じている。
< スウェーデンの王立科学アカデミーは7日、今年のノーベル化学賞を、英フランシス・クリック研究所のトマス・リンダール名誉グループリーダー(77)、米デューク大のポール・モドリッチ教授(69)、米ノースカロライナ大のアジズ・サンジャル教授(69)の3氏に贈ると発表した。「DNA修復のメカニズム研究」の業績を評価した。 生物の基本的な遺伝情報であるDNAは、紫外線やたばこに含まれる化学物質などさまざまな刺激で絶えず傷ついている。傷が放置されたままだと、DNAをもとにたんぱく質を正常に作れなくなり、異常な細胞やたんぱく質が体内に増えて病気になってしまう。 ただ実際には、生物は多様な遺伝子を修復するしくみを持っている。DNAの修復のしくみは、3人がさきがけとなって解明が進んだ。酵素が傷の場所を見つけて別の酵素が新たな「部品」を挿入したり、部分的に作り直したりすることが明らかになってきた。 今後は、こうしたメカニズムの解明を受けて、がんの原因解明や治療薬の開発につながることが期待されている。 DNA修復について青山学院大の福岡伸一教授(分子生物学)は「傷をスキャンし、分解してから正しく直す生物の精妙なしくみで、がんにならず恒常性を保てる。一方で、修復が完全だったら突然変異は起こらないし、生命は進化できない。そうしたことにも示唆を与える研究だ」と評価する。 授賞式は12月10日にストックホルムである。賞金の800万スウェーデンクローナ(約1億1200万円)は受賞者3人で分ける。(竹石涼子、神田明美)> とある。
がん治療薬の開発に期待 欧米3氏にノーベル化学賞/朝日新聞/2015.10.08 - 00:28
スウェーデンの王立科学アカデミーは7日、今年のノーベル化学賞を、英フランシス・クリック研究所のトマス・リンダール名誉グループリーダー(77)、米デューク大のポール・モドリッチ教授(69)、米ノースカロライナ大のアジズ・サンジャル教授(69)の3氏に贈ると発表した。「DNA修復のメカニズム研究」の業績を評価した。
生物の基本的な遺伝情報であるDNAは、紫外線やたばこに含まれる化学物質などさまざまな刺激で絶えず傷ついている。傷が放置されたままだと、DNAをもとにたんぱく質を正常に作れなくなり、異常な細胞やたんぱく質が体内に増えて病気になってしまう。
ただ実際には、生物は多様な遺伝子を修復するしくみを持っている。DNAの修復のしくみは、3人がさきがけとなって解明が進んだ。酵素が傷の場所を見つけて別の酵素が新たな「部品」を挿入したり、部分的に作り直したりすることが明らかになってきた。
今後は、こうしたメカニズムの解明を受けて、がんの原因解明や治療薬の開発につながることが期待されている。
DNA修復について青山学院大の福岡伸一教授(分子生物学)は「傷をスキャンし、分解してから正しく直す生物の精妙なしくみで、がんにならず恒常性を保てる。一方で、修復が完全だったら突然変異は起こらないし、生命は進化できない。そうしたことにも示唆を与える研究だ」と評価する。
授賞式は12月10日にストックホルムである。賞金の800万スウェーデンクローナ(約1億1200万円)は受賞者3人で分ける。
(竹石涼子、神田明美)
( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
次第に明らかとなって来た <DNA修復のメカニズム> が、<がんの原因解明や治療薬の開発> を促進するであろうと期待されているわけだが、"がんの研究・治療" は、いよいよ核心部に迫っていることになる...... (2015.10.09)
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