医学的なひとつの研究成果が、どのような意味を持つのかは、相応の文脈が考慮できて分かるものかもしれない。 "腸炎とがん" との関係、さらに、そう簡単ではない "腸の炎症の診断"。こうした "文脈" を踏まえてこそ、今回注目する下記記事の "腸の炎症" と "血中の乳酸値" との関係といった研究成果の重みも理解される。
◆ 参照 当誌過去の "腸炎 がん" 関連記事
○ <マウスに潰瘍性大腸炎を誘発すると浸潤性大腸がんが発生すること観察し、がんの悪性化進展は、特定の遺伝子変異と慢性炎症の相互作用により誘導されることを明らかにした。 今回の成果によって、慢性炎症を制御することによってがんの悪性化を制御できる可能性が示され、将来的にはがんの悪性化進展を予防する抗がん薬の開発につながることが期待される......> ( "慢性炎症"を抑えることで "がんの悪性化"制御の可能性!その仕組みを解明! 金沢大/当誌 2015.02.18 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 血中の尿酸値、腸炎でも上昇 防衛医大、英科学誌に発表/共同通信/2016.10.25 - 15:57 は、 <痛風との関わりで知られる血中の尿酸値が、腸の炎症でも上昇することを防衛医大(埼玉県)などのチームが25日までに見つけ、英科学誌に発表した。腸で炎症が起きると、体内の尿酸を排出する働きが妨げられるためという> と報じている。
<......防衛医大の松尾洋孝講師は「血液検査で尿酸値を調べれば、腸炎診断にも役立つ可能性がある」と話している。 血中の尿酸は、腎臓や腸から体外に排出されることが分かっている。これが衰えると尿酸値が上がり、激しく痛む痛風の原因となる。 チームは、急性腸炎で小児科受診の0~13歳の67人について尿酸値を調べた。すると腸炎が治った後と比べ尿酸値が約1.9倍高かった> とある。
血中の尿酸、腸炎でも上昇 防衛医大、英科学誌に発表/共同通信/2016.10.25 - 15:57
痛風との関わりで知られる血中の尿酸値が、腸の炎症でも上昇することを防衛医大(埼玉県)などのチームが25日までに見つけ、英科学誌に発表した。腸で炎症が起きると、体内の尿酸を排出する働きが妨げられるためという。
防衛医大の松尾洋孝講師は「血液検査で尿酸値を調べれば、腸炎診断にも役立つ可能性がある」と話している。
血中の尿酸は、腎臓や腸から体外に排出されることが分かっている。これが衰えると尿酸値が上がり、激しく痛む痛風の原因となる。
チームは、急性腸炎で小児科受診の0~13歳の67人について尿酸値を調べた。すると腸炎が治った後と比べ尿酸値が約1.9倍高かった。
<血液検査で尿酸値を調べれば、腸炎診断にも役立つ可能性がある> という点が重要なのであり、その結果、"腸炎 → 慢性炎症 → がん" といった恐い流れをも、早期に食い止め、治療することが可能になるのかと思われる...... (2016.10.27)
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