京都大学iPS細胞研究所、理化学研究所などが、再生医療向けをねらいとした "備蓄用iPS細胞" の作製、管理を推進していることは良く知られている。
◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞 備蓄" 関連記事
○ <京都大学iPS細胞研究所は、再生医療用のiPS細胞の原料となる、へその緒の血液である「さい帯血」を、全国のさい帯血バンクから集める。日本赤十字社などが運営するバンクと連携し、提供してもらう。京大はiPS細胞をあらかじめ作って備蓄する事業を進めており、様々なタイプのさい帯血から作ったiPS細胞をそろえることで、再生医療推進の基盤を整える。......> ( iPS細胞での再生医療推進に向け京大iPS研、"さい帯血"バンクと連携!細胞の備蓄推進!/当誌 2016.09.21 )
今回注目する下記引用サイト記事 : iPS細胞、AIで品質管理 京大と理研が共同研究/日本経済新聞/2016.10.31 - 02:00 は、冒頭のような流れの中で、 <京都大学と理化学研究所は11月にも、再生医療に使うiPS細胞の品質管理に人工知能(AI)を活用する共同研究に乗り出す。両機関が数億円ずつ出し合い、京大内に理研の研究拠点も設置して研究者の交流を促す> と報じている。
<......共同研究で合意したのは、ノーベル生理学・医学賞受賞の山中伸弥教授が所長を務める京大iPS細胞研究所と、10月から本格的な活動を始めた理研革新知能統合研究センター。京大と理研が6月に結んだ包括提携に基づき、両機関から給与を受け取る「クロスアポイントメント」制度を研究者に適用する。200人以上の職員がいるiPS研と100人規模の理研のセンターの研究者の一部が参加する。 まずは再生医療の普及に向けた「iPSバンク事業」の支援を目指す。京大はiPS細胞をあらかじめ作って備蓄する事業を進めているが、安全性の高いiPS細胞を安定して作るのが課題だ。色々な遺伝子変異と細胞の状態を学習させて、品質の高い細胞だけをAIで選別できるようにする。 アルツハイマー病の創薬開発にもAIの応用を探る。100人以上の患者情報や患者から作ったiPS細胞の遺伝情報などをAIで分析。複数の新薬候補物質の中から最も効きそうな薬を見つけ出す。症状の進行を抑える既存薬についても、どのような患者に効きやすいのかを検証していく計画だ> とある。
iPS細胞、AIで品質管理 京大と理研が共同研究/日本経済新聞/2016.10.31 - 02:00
京都大学と理化学研究所は11月にも、再生医療に使うiPS細胞の品質管理に人工知能(AI)を活用する共同研究に乗り出す。両機関が数億円ずつ出し合い、京大内に理研の研究拠点も設置して研究者の交流を促す。
共同研究で合意したのは、ノーベル生理学・医学賞受賞の山中伸弥教授が所長を務める京大iPS細胞研究所と、10月から本格的な活動を始めた理研革新知能統合研究センター。京大と理研が6月に結んだ包括提携に基づき、両機関から給与を受け取る「クロスアポイントメント」制度を研究者に適用する。200人以上の職員がいるiPS研と100人規模の理研のセンターの研究者の一部が参加する。
まずは再生医療の普及に向けた「iPSバンク事業」の支援を目指す。京大はiPS細胞をあらかじめ作って備蓄する事業を進めているが、安全性の高いiPS細胞を安定して作るのが課題だ。色々な遺伝子変異と細胞の状態を学習させて、品質の高い細胞だけをAIで選別できるようにする。
アルツハイマー病の創薬開発にもAIの応用を探る。100人以上の患者情報や患者から作ったiPS細胞の遺伝情報などをAIで分析。複数の新薬候補物質の中から最も効きそうな薬を見つけ出す。症状の進行を抑える既存薬についても、どのような患者に効きやすいのかを検証していく計画だ。
上記記事の注目点としては、「人工知能(AI)」を活用して、<安全性の高いiPS細胞を安定して作る、品質の高い細胞だけをAIで選別できるようにする> ほか、<アルツハイマー病の創薬開発にもAIの応用を探る> という点となりそうだ...... (2016.11.01)
コメントする