科学一般: 2012年3月 アーカイブ

 一年を経た "3.11" の日に寄せられた人々の思いは、被災者への心からの追悼であり、一刻も早く復旧・復興が進められることへの熱い願いであった。一昨日、3月11日に国内各地で繰り広げられたさまざまなイベントからはそうした情感がひしひしと伝わって来るようであった。
 そうした空気の中で改めて思い起こされた点は数々ある。だが、あえて絞り込むならば、もはやこの国この社会にとって、"巨大地震" は決して過ぎ去った不幸であるどころか、"目前" に迫っている "不気味な可能性" だという点ではなかろうか。

 "不吉" なことを口にするのは憚られもするが、余りにもその被害が甚大でありそうなためか、ひょっとしたら "タブー視" されたりしてはいないか......、という危惧の念が立ち上がる......。
 過(よぎ)る不安を打ち消し難いのは、言うまでもなく "首都直下地震" のことなのである。もし、最悪のケースとなれば首都機能は維持できるか(下記引用サイト記事:首都直下地震:震度7を予想...「6強」見直し 文科省/毎日jp/2012.03.07 )という信じ難い事態が視野に入っても来るとかである......。

 同記事では、この "首都直下地震" の "想定規模" に関して、"好ましからざる新事実" が発覚したことを伝えているわけだ。
 これをどう受けとめるかは、種々あり得るはずだ。一つの試算に過ぎない。......予測は不可能だ。>と見なすことももちろんあり得る......。
 だが、われわれは、東日本大震災で定説に依拠する危うさ、最悪の条件に備える必要性を学んだはずではなかったか......。




















 "理性と感情" とを比較する議論は随分と古くから、様々なかたちで行われて来たはずだ。だから、"今さら......" という印象が拭い切れないテーマでもある。
 そうした "感情" について、いつも "科学的検証" の上での興味深い記事を提供し続けている "WIRED JAPANESE EDITON" が、感情が「理性より賢い」とき/WIRED JAPANESE EDITON - SCIENCE/2012.03.06 という表題の記事( 下記引用サイト記事参照 )を掲載していた。

 この種の記事には常々関心を向けてきた自分ではあるが、やや "食傷気味" な感触がないわけでもなかった。
 で、思いを巡られたのは、"今、何故、感情なのか?" という文脈についてであった。
 すぐに思い当たった点は、われわれの時代環境がますます "情報過多" の様相を強め、そこで生きるわれわれがその "情報処理" で日々右往左往させられている現状である。
 しかも、その "情報処理" ではのんびりと "理性的" に構える時間的ゆとりも許されていないかのようなので、何かスピーディな "情報処理方法" がないかと思案する......。
 振り返れば、コンピュータ操作における "アイコン" 操作方式に見られるごとく、昨今、デジタル処理操作では、"直観的" 操作という処し方が一般化している。"感覚的" 対応が果たす "スピーディさ" への着目だと言うべきか......。
 どうも、"情報処理" 操作におけるこの "スピーディさ" への要請が、今、アナロジカルに "感情" という働きに着目させている理由ではないか......、と。

もとより、"感情" に根差す "直観"(「感情によるお告げ効果」(emotional oracle effect)) を働かせて、瞬時に "判断"("情報処理" )してしまう方式は、昔から馴染みのある処理方式であった。
 ただ、"感情" に根差す "直観" は、"ヤマカン" に代表されるごとく、如何にも危うさ、信頼性の乏しさが付きまとう。もし、説得性のある "科学的根拠" が伴うならば、"感情" に根差す "直観" ほど "現代スピード時代" に適合した "情報処理" 方式はないはずだ......。
 こうした事情が、今、"感情" という、人間に古くから備わっていた "情報処理装置" の問題に、光を投射している理由のように思えたのである。
 この辺の勘繰りがあながち不当でもなさそうなことは、下記引用記事を精読するならば了解できるのではなかろうか。

 ところで、"今、何故、感情なのか?" という点で目を向けてみたい文脈がある。それは、今や時代環境の一大トピックス化した "ソーシャルメディア" との関係である。
 もっとも、"ソーシャルメディア" もまた、"情報過多" 環境とスピーディな "情報処理方法" の模索という状況下で普及したものであることを考えれば、無縁であるはずがない。
 ただ、それ以上に、"共感" という要素の比重が高い "ソーシャルメディア" は、"感情" と深い親和関係を持っていると思われる。

 ◆ 参照 "YouTube"サイトのプレゼン動画:"Social Media Revolution"が説得力ある理由!( 当誌 2011.12.04 ) ex. "感情の共有"!
 ◆ 参照 <人気動画が拡散する理由>人々は事実の共有より感情を共有(連帯感)したがる?! ( 当誌 2011.08.27 ) ex. 「われわれは、事実を共有したいというより、感情を共有したいのだ。」
 ◆ 参照 やはりインスタントメッセージよりも直接会話が!Socialメディア考察にヒント!?( 当誌 2012.01.17 ) ex. 母が何を言ったかということよりも、母の声自体(韻律学として認知されてきたトーンやイントネーション、リズムなど)に、癒し効果がある

 この辺の問題は、 "言葉によるソーシャルと感情によるソーシャル" というテーマなどさらに "深み" がありそうなので、稿を改めて考察したい。

 感覚的、経験的には "周知の事実" ながら、今一つ "公言" するのが憚(はばか)られた事実! その事実とは、<「金持ちになるほど、ズルくなる」>人は多くの富を手に入れるほど、そして社会的地位が高くなるほど、倫理に反する行いをする傾向が強まる<「社会で恵まれた立ち場にいる人物には、無意識に他人を無礼に扱う心理的傾向が見られる」>( 下記引用サイト記事:「金持ちになるほど、ズルくなる」:実験結果/WIRED JAPANESE EDITON - SCIENCE/2012.03.01 )などであったに違いない。

 どうしても、こうした事実を声高に表明すると、"負け犬の遠吠え" や "ごまめの歯軋り" と聞こえてしまうからだ。まして、"自由競争" と "自己責任" とが過剰に強調されるご時世にあってはなおさらのことであろう。
 そして、悶々とした気分が募り、悔しい独白 『ズルや非道でもしなきゃ、儲かりっこない世の中じゃないの......』 の響きが胸の内で共鳴する......。

 超格差社会を糾弾する "ウォール街占拠" 運動が巻き起こったからだろうか、米国でも富や階級をめぐる緊張感はかつてなかったほど高まっており、「貪欲であることはいいことで、誰よりも裕福なことは美徳か?」などの論争が巻き起こっているらしい。
 そして、そんな状況だからなのであろう、そうした答えることが難しいこうした社会的疑問に対し、Piff氏や同僚らは科学的方法を使って答えを見つけ出そうとしたのがこのレポートのようである。

 ひとつ気になったのは、"因果関係" についてだ。
 「金持ちになるほど、ズルくなる」と表現すれば、"ズルくなる" のは、"金持ちになった" その結果であるようにも受けとめられる。
 しかし、実情は "ズルくなる" ことで "金持ちになった" というのが妥当だという気がしないでもない......。
 競争心、自分の利害、自分の安寧を優先する意識など>によって "富や地位" を手に入れた、と見る方が自然ではないかと......。やっぱり、"負け犬の遠吠え" の響きがまとわりついてしまうか......

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